昨日6月1日に開催された、中村哲さんの「講演会」に会場いっぱいの600人が大和市内外から参加していただきました。
中村哲さん(医師)は1984年以来30年間、パキスタン・ぺシャワールを拠点にしてアフガニスタンを含む医療活動を行い、多くの住民の命と健康を守ってきました。
2000年には、大干ばつに見舞われたアフガニスタンで水源確保の事業を開始したといいます。 この事業を開始した6年後の2006年8月に、中村さんは大和市内で講演会を開催しました。
2001年10月には米軍や多国籍軍がアフガニスタンへのテロ報復戦争を開始しました。
中村さんたちは、空爆下のアフガニスタンに緊急食糧配給を行い、2002年2月までに15万人に届けられたといいます。
前回の「講演会」ではっきりと刻まれた記憶が、「医療活動」以前に大事なことがあった、診療所を開いても、そこにたどり着ける人が限られていること。 医療活動に欠かせないのが新鮮で安全な水であり、健康を維持していくためには、医療行為の前に食料が必要だということ、でした。
この講演会の後、現地チームの一員が、武装勢力により犠牲となったことが報道されたことがありました。 干ばつと戦争下の「人道支援活動」の厳しさを想像させられました。
中村さんは、「アフガンには、『金はなくても食っていけるが、雪がなくては食ってはいけない』ということわざがあります」と語りました。
6月1日付「しんぶん赤旗」に偶然、中村さんのインタビュー記事が掲載されました。 以下、同記事の一部を紹介します。
「ヒンドゥークッシュ山脈の万年雪や氷河が徐々に解け出し、その水の恵みで生きてきた『農業国家』です。 大かんばつは、先進諸国が原因をつくった地球温暖化のせいです。 医者は、薬で飢えも乾きも治せないとつらい思いをしました。 清潔な飲料水と十分な農業生産があれば、多くの病、餓死は防げます。~中略~ いまはいくさどころでない。 かんばつに苦しむ民衆のため農業の再建という、『国際援助』をよびかけられるのは、日本だけです。 これこそが、日本の本当の『国際貢献』です」
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