院内刑事シリーズの第3弾。文庫書き下ろし。2020年2月に刊行された。
医療法人社団敬徳会川崎殿町病院を舞台に、敬徳会の常任理事を兼ね、病院の危機管理を担当する廣瀬知剛が活躍する短編連作風の構成をとる小説である。病院で日々発生する諸問題が危機的状況に陥らないように未然に察知し、如何に対処していくか。発生した問題を如何に速やかに解決していくか。院内交番という仕組みを導入し、警察官経験者を配置して、廣瀬は危機管理のプロフェッショナルとして活躍していく。様々な事態の発生とその問題解決の日々という設定が、短編連作風の構成とうまくマッチしている。
章毎に感想を交えて、簡略にご紹介していこう。
<プロローグ>
川崎殿町病院は救命救急センターを設置していない。しかし、救急隊からは頼りにされている病院であり、特殊案件として状況に応じて受け入れている。その場合、医事課経由で廣瀬に速報される。
川崎総合学園初等科の児童が屋上から転落した。救急隊からの至急報により救急外来が受け入れた。速報を受けた廣瀬は、事件性を考慮した対応をスタートさせる。
学園側は飛び降り自殺とみていた。だが、背景に慢性的ないじめが絡んでいる可能性があった。さらに、児童の身体には転落に伴う脳挫傷や打撲傷の他に、多数の打撲痕が認められるという。さらに副次的な問題が発生する。廣瀬は適切なアクションを講じていく
このプロローグ自体が一つの事案の解決方向まで描く。その中で廣瀬のプロフィールが大凡読者に伝わる導入になっている。
<第1章 働き方改革>
廣瀬が病院事務長の戸田から相談事を持ち込まれる形で、大型病院経営における内部事情が話題となる。川崎殿町病院の経営の背景に踏み込む形で、読者は日本の医療体制の現状に触れることになる。働き方改革の法整備の影響。勤務間インターバル問題。当直問題。緊急医療における応召義務についても触れている。
<第2章 体制強化>
廣瀬は川崎殿町病院における院内交番の体制強化を意図する。神奈川県警の藤岡警務部長を訪ねる。転職希望者として現職警察官5人のリストを藤岡から提示される。廣瀬が希望者と面接し、病院にとっての適材を絞り込む過程が描かれる。
事件ではなく、リクルートを題材にしているところがいわば裏話としておもしろい。
廣瀬が選んだ2名が今後どういう活動をするか、関心を抱かせることになる。
<第3章 産科>
廣瀬は住吉理事長に呼ばれる。住吉理事長から、国会議員同士の結婚、それも「できちゃった婚」になる話を聞くことになる。「できちゃった婚」に見せない形で密かに出産まで川崎殿町病院で面倒をみるという事案である。産科医、助産師などの協力が不可欠となってくる。身重である野々村優子代議士の母に住吉が世話になった恩があるので断れない。廣瀬はこの課題を担う羽目になる。栗田茉莉子という適任の助産師が同意してくれるかが最初の関所だった。廣瀬は栗田茉莉子との対話を通じて、これを契機に産科の分野に一歩深く目を向けていくことになる。
<第4章 医療事故と詐欺集団>
急性虫垂炎の手術を湯川医師が執刀したが、普通では考えられないようなミスを犯した。この緊急事態に濱田医長が入れ代わり手術を終える。湯川の実家は青山にある有名な中規模病院である。優秀な消化器外科医である湯川のミスに濱田は心配事でもあったのかと尋ねた。湯川は実家の病院が詐欺集団に騙され、存亡の危機にあるという。
湯川の起こした医療事故は、病院内のIAレポートの対象となる。そのレポートは廣瀬にも報告される。
医療事故がなぜ起こったのか、詐欺集団がどのように暗躍していたのかが明らかになっていく。一方、湯川医師の隠されていた側面が廣瀬により明らかにされる。
川崎殿町病院に武者修行的に勤める開業医のボンボンの医師が引き起こす悪例がここでも題材になっている。病院にとり「治療以外で責任を果たす義務が生じている」(p159)という廣瀬の見解は危機管理担当として重い発言だと感じた。現実にあり得る事例なのだろうな・・・・とも。
<第5章 院内交番>
第2章の「その後」として繋がる。廣瀬は、意図する体制強化として、現役警察官だった牛島隆二と前澤真美子を院内交番のメンバーに加わえた。さらに、病棟担当看護師長だった持田奈央子を院内交番に異動させた。ここではまず牛島に焦点をあてたストーリーが軸となっていく。
交番長となった牛島が外来受付で怒鳴る寺田三吉に対応する。彼には治療費不払の前歴があった。翌日、極左系の人権派弁護士が寺田の件で病院に来訪する。それが始まりとなる。廣瀬と弁護士の対峙である。そこには応召義務が絡んでいた。
ストーリーの展開に、国民皆保険制度の仕組みや医療についての応召義務の視点が織り込まれていて興味深い。
<第6章 中国人エステ>
緊急搬送要請で、顔面の裂傷とその他打撲傷を負った中国人女性を受け入れる。顔面の治療には縫合が必要となる。被害者は、体験アルバイトでエステの手伝いをしていて暴行を受けたという。エステの所在地を所轄する刑事が病院を訪れて、医師に事情説明をした。
翌日、人相のよくない二人の中国人が受付に現れる。勿論、牛島の出番となる。その後の展開は病院外の事案として大きく展開して行く。なぜなら、増加しつつある中国人エステの実態があり、一方訪れた中国人がチャイニーズマフィアの下っ端で、大連の連中だったのだ。勿論、廣瀬はこの辺りの情報も熟知していた。
一方、このストーリーのおもしろいのは、神奈川県内のチャイニーズマフィアを四分するうちの一つのトップである周全黄が病院に来訪し、牛島に被害者に絡む裏事情を説明するという展開である。
<第7章 引きこもり青年>
県警からの申し入れで、緊急患者の受け入れをせざるを得なくなる。自宅での爆発事故で全身火傷を負った青年への緊急オペである。廣瀬に県警藤岡警務部長から連絡が入る。全身火傷の患者は、将来の総理総裁候補と目される代議士の孫で、不登校の引きこもり状態だった21歳の青年だという。警務部長は、VIP扱いを廣瀬に依頼した。マスコミ対策も必要になる。
廣瀬は前澤にこの青年の背景を話した。そして容態が落ち着きVIP棟に移した後に、彼の心を開かせてやるという課題を前澤に与えた。廣瀬は「爆発火災の原因が明らかにならないと、まだ何ともいえないのだけれど、自殺未遂ではないと、僕は思っている」(p273)と前澤に話す。
2日後に病院を訪れた青年の両親に面談することから、前澤の活動がはじまっていく。
一方、廣瀬は己のネットワークを駆使して、将来の総理総裁候補と目される代議士、両親及び青年に関わる周辺情報を収集し始める。この情報収集の展開が本章でストーリーの前半部となる。
余談だが、ペインモニターというシステムがあること、また Domestic Violence と Family Violence が使い分けられていること、「ヤバイ」というのはもとは盗人や香具師(やし)の隠語だったということをこの章で初めて知った。
<第8章 展開>
この章は、第5章にリンクするストーリーの後半部という趣で状況が展開していく。
川崎殿町病院長宛に横浜地方検察庁刑事部から出頭要請の文書が届く。応召義務に関する案件である。これは医療法人社団敬徳会として受けて立つ了解済みの事案だった。
廣瀬は、マスコミ関係者の大垣、警視庁公安部の寺山理事官と密な情報交換を重ねて行く。廣瀬は情報交換を通じて、事案への対応の布石を打つ。
フェイク・レセプトを使う保険料の不正請求が明らかになっていく。警視庁のビッグデータが悪用されていたという展開がおもしろい。廣瀬の情報に対する感度のよさと、日頃からのギブ・アンド・テイクによる有益な情報交換ネットワークの形成が威力を発揮していく。その人脈の維持継続が廣瀬の強力な武器なのだ。インテリジェンス小説と言える。
<エピローグ>
第3章の野々村優子代議士が無事出産し、それに伴うのエピソードが最初に描かれる。
第7章に繋がるVIP病棟への侵入者を現行犯逮捕するエピソードが続く。
さらに第8章の捜査の結末が明らかになる。
最後は前澤が廣瀬から与えられた課題について結果を報告することでエンディングとなる。
廣瀬が意図した院内交番の体制強化が順調に成果を出してきているというハッピーエンドである。勿論、そんな危機管理対応の必要性が生まれないというのが理想なのだが・・・・。
大病院の日常の活動という時間の流れの中で、それぞれの事件が発生し、進展し、結果が出るというスピーディーな展開が短編連作風に構成されている。その中で、医療事業分野における様々なホットな情報が織り込まれているところが副産物となっていて、魅力を感じる。
ご一読ありがとうございます。
こちらの本も読後印象を書いています。お読みいただけるとうれしいです。
『鬼手 世田谷駐在刑事・小林健』 講談社文庫
『電子の標的 警視庁特別捜査官・藤江康央』 講談社文庫
『ヒトイチ 内部告発 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『ヒトイチ 画像解析 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『ヒトイチ 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『警視庁情報官 ノースブリザード』 講談社文庫
『院内刑事 ブラックメディスン』 講談社+α文庫
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===== 濱 嘉之 作品 読後印象記一覧 ===== 2021.9.14現在 1版 21冊
医療法人社団敬徳会川崎殿町病院を舞台に、敬徳会の常任理事を兼ね、病院の危機管理を担当する廣瀬知剛が活躍する短編連作風の構成をとる小説である。病院で日々発生する諸問題が危機的状況に陥らないように未然に察知し、如何に対処していくか。発生した問題を如何に速やかに解決していくか。院内交番という仕組みを導入し、警察官経験者を配置して、廣瀬は危機管理のプロフェッショナルとして活躍していく。様々な事態の発生とその問題解決の日々という設定が、短編連作風の構成とうまくマッチしている。
章毎に感想を交えて、簡略にご紹介していこう。
<プロローグ>
川崎殿町病院は救命救急センターを設置していない。しかし、救急隊からは頼りにされている病院であり、特殊案件として状況に応じて受け入れている。その場合、医事課経由で廣瀬に速報される。
川崎総合学園初等科の児童が屋上から転落した。救急隊からの至急報により救急外来が受け入れた。速報を受けた廣瀬は、事件性を考慮した対応をスタートさせる。
学園側は飛び降り自殺とみていた。だが、背景に慢性的ないじめが絡んでいる可能性があった。さらに、児童の身体には転落に伴う脳挫傷や打撲傷の他に、多数の打撲痕が認められるという。さらに副次的な問題が発生する。廣瀬は適切なアクションを講じていく
このプロローグ自体が一つの事案の解決方向まで描く。その中で廣瀬のプロフィールが大凡読者に伝わる導入になっている。
<第1章 働き方改革>
廣瀬が病院事務長の戸田から相談事を持ち込まれる形で、大型病院経営における内部事情が話題となる。川崎殿町病院の経営の背景に踏み込む形で、読者は日本の医療体制の現状に触れることになる。働き方改革の法整備の影響。勤務間インターバル問題。当直問題。緊急医療における応召義務についても触れている。
<第2章 体制強化>
廣瀬は川崎殿町病院における院内交番の体制強化を意図する。神奈川県警の藤岡警務部長を訪ねる。転職希望者として現職警察官5人のリストを藤岡から提示される。廣瀬が希望者と面接し、病院にとっての適材を絞り込む過程が描かれる。
事件ではなく、リクルートを題材にしているところがいわば裏話としておもしろい。
廣瀬が選んだ2名が今後どういう活動をするか、関心を抱かせることになる。
<第3章 産科>
廣瀬は住吉理事長に呼ばれる。住吉理事長から、国会議員同士の結婚、それも「できちゃった婚」になる話を聞くことになる。「できちゃった婚」に見せない形で密かに出産まで川崎殿町病院で面倒をみるという事案である。産科医、助産師などの協力が不可欠となってくる。身重である野々村優子代議士の母に住吉が世話になった恩があるので断れない。廣瀬はこの課題を担う羽目になる。栗田茉莉子という適任の助産師が同意してくれるかが最初の関所だった。廣瀬は栗田茉莉子との対話を通じて、これを契機に産科の分野に一歩深く目を向けていくことになる。
<第4章 医療事故と詐欺集団>
急性虫垂炎の手術を湯川医師が執刀したが、普通では考えられないようなミスを犯した。この緊急事態に濱田医長が入れ代わり手術を終える。湯川の実家は青山にある有名な中規模病院である。優秀な消化器外科医である湯川のミスに濱田は心配事でもあったのかと尋ねた。湯川は実家の病院が詐欺集団に騙され、存亡の危機にあるという。
湯川の起こした医療事故は、病院内のIAレポートの対象となる。そのレポートは廣瀬にも報告される。
医療事故がなぜ起こったのか、詐欺集団がどのように暗躍していたのかが明らかになっていく。一方、湯川医師の隠されていた側面が廣瀬により明らかにされる。
川崎殿町病院に武者修行的に勤める開業医のボンボンの医師が引き起こす悪例がここでも題材になっている。病院にとり「治療以外で責任を果たす義務が生じている」(p159)という廣瀬の見解は危機管理担当として重い発言だと感じた。現実にあり得る事例なのだろうな・・・・とも。
<第5章 院内交番>
第2章の「その後」として繋がる。廣瀬は、意図する体制強化として、現役警察官だった牛島隆二と前澤真美子を院内交番のメンバーに加わえた。さらに、病棟担当看護師長だった持田奈央子を院内交番に異動させた。ここではまず牛島に焦点をあてたストーリーが軸となっていく。
交番長となった牛島が外来受付で怒鳴る寺田三吉に対応する。彼には治療費不払の前歴があった。翌日、極左系の人権派弁護士が寺田の件で病院に来訪する。それが始まりとなる。廣瀬と弁護士の対峙である。そこには応召義務が絡んでいた。
ストーリーの展開に、国民皆保険制度の仕組みや医療についての応召義務の視点が織り込まれていて興味深い。
<第6章 中国人エステ>
緊急搬送要請で、顔面の裂傷とその他打撲傷を負った中国人女性を受け入れる。顔面の治療には縫合が必要となる。被害者は、体験アルバイトでエステの手伝いをしていて暴行を受けたという。エステの所在地を所轄する刑事が病院を訪れて、医師に事情説明をした。
翌日、人相のよくない二人の中国人が受付に現れる。勿論、牛島の出番となる。その後の展開は病院外の事案として大きく展開して行く。なぜなら、増加しつつある中国人エステの実態があり、一方訪れた中国人がチャイニーズマフィアの下っ端で、大連の連中だったのだ。勿論、廣瀬はこの辺りの情報も熟知していた。
一方、このストーリーのおもしろいのは、神奈川県内のチャイニーズマフィアを四分するうちの一つのトップである周全黄が病院に来訪し、牛島に被害者に絡む裏事情を説明するという展開である。
<第7章 引きこもり青年>
県警からの申し入れで、緊急患者の受け入れをせざるを得なくなる。自宅での爆発事故で全身火傷を負った青年への緊急オペである。廣瀬に県警藤岡警務部長から連絡が入る。全身火傷の患者は、将来の総理総裁候補と目される代議士の孫で、不登校の引きこもり状態だった21歳の青年だという。警務部長は、VIP扱いを廣瀬に依頼した。マスコミ対策も必要になる。
廣瀬は前澤にこの青年の背景を話した。そして容態が落ち着きVIP棟に移した後に、彼の心を開かせてやるという課題を前澤に与えた。廣瀬は「爆発火災の原因が明らかにならないと、まだ何ともいえないのだけれど、自殺未遂ではないと、僕は思っている」(p273)と前澤に話す。
2日後に病院を訪れた青年の両親に面談することから、前澤の活動がはじまっていく。
一方、廣瀬は己のネットワークを駆使して、将来の総理総裁候補と目される代議士、両親及び青年に関わる周辺情報を収集し始める。この情報収集の展開が本章でストーリーの前半部となる。
余談だが、ペインモニターというシステムがあること、また Domestic Violence と Family Violence が使い分けられていること、「ヤバイ」というのはもとは盗人や香具師(やし)の隠語だったということをこの章で初めて知った。
<第8章 展開>
この章は、第5章にリンクするストーリーの後半部という趣で状況が展開していく。
川崎殿町病院長宛に横浜地方検察庁刑事部から出頭要請の文書が届く。応召義務に関する案件である。これは医療法人社団敬徳会として受けて立つ了解済みの事案だった。
廣瀬は、マスコミ関係者の大垣、警視庁公安部の寺山理事官と密な情報交換を重ねて行く。廣瀬は情報交換を通じて、事案への対応の布石を打つ。
フェイク・レセプトを使う保険料の不正請求が明らかになっていく。警視庁のビッグデータが悪用されていたという展開がおもしろい。廣瀬の情報に対する感度のよさと、日頃からのギブ・アンド・テイクによる有益な情報交換ネットワークの形成が威力を発揮していく。その人脈の維持継続が廣瀬の強力な武器なのだ。インテリジェンス小説と言える。
<エピローグ>
第3章の野々村優子代議士が無事出産し、それに伴うのエピソードが最初に描かれる。
第7章に繋がるVIP病棟への侵入者を現行犯逮捕するエピソードが続く。
さらに第8章の捜査の結末が明らかになる。
最後は前澤が廣瀬から与えられた課題について結果を報告することでエンディングとなる。
廣瀬が意図した院内交番の体制強化が順調に成果を出してきているというハッピーエンドである。勿論、そんな危機管理対応の必要性が生まれないというのが理想なのだが・・・・。
大病院の日常の活動という時間の流れの中で、それぞれの事件が発生し、進展し、結果が出るというスピーディーな展開が短編連作風に構成されている。その中で、医療事業分野における様々なホットな情報が織り込まれているところが副産物となっていて、魅力を感じる。
ご一読ありがとうございます。
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