院内刑事シリーズの第5弾、文庫書き下ろしである。このシリーズを、私は短編連作集風の積み上げにより、最終段階でそれらが総合される構成のストーリー展開と受けとめている。半ば完結する短編の集積なので読み進めやすい。2021年7月に刊行された。
第4作に引き続き、コロナウィルス禍にある日本、直接的には、医療法人社団敬徳会傘下にある川崎殿町病院が舞台となる。廣瀬知剛の提言で、敬徳会理事長の住吉幸之助が採用した院内交番という組織が、廣瀬の許で活躍するというストーリー。
この作品の興味深い点の一つは、同時代小説として、現在の日本の社会経済的状況と医療行政、医療体制の現状がリアルに反映されていることにある。読者は、日本の医療の現状を学ぶという副産物が得られる。考える材料がふんだんに提示されている。
今回も、章を追いながら感想も併記してご紹介したい。
<プロローグ>
首相官邸内の一室で、首相・官房長官・官房副長官の3人と廣瀬を伴った住吉理事長が会談をしているシーンから始まる。話題は新型コロナウィルス感染症問題。現時世に対してホットなトピックである。廣瀬がネット社会にからめて「知的下層階級」という表現を使い、一方でストレートに政府の説明不足や、肥大した内閣官房組織の情報の整理不足と伝達不足を指摘している点がまずおもしろい。ストーリーは東京オリンピック開催の少し前に設定されている。廣瀬はさらに、IS(Integrated Support)体制が根付いたことを評価しながら、一方、中国・北朝鮮情報が入らなくなっているという声を聞くと指摘する。まず現況の背景描写である。
<第1章 なりすまし患者>
消化器内科に華春花という女性が受診にきた。その診察が終わった後、外来担当看護婦が3年前の勤務先病院で接した患者の華春花とは別人という違和感を医師に伝えた。その事が医事課に連絡され、廣瀬に伝えられる。中国人によるなりすまし患者が発生した。廣瀬は公安部の寺山理事官に最初のアクションとして事件情報の提供を行う。
中国人による健康保険証の不正使用が浮上した。その健康保険証の発行元の大手IT企業に勤める本物の華春花は中国残留孤児三世で、日本に帰化することなく特別永住者証明書を所持していた。中国人グループによる健康保険証不正使用の詐欺事件とその背景状況が描かれて行く。
医療分野の闇の一角、それも中国残留孤児問題と絡むという点に関心を抱かざるを得ない。
<第2章 バックグラウンド>
なりすまし患者を逮捕したことから始まる捜査の第二段階が描かれる。一件の健康保険証不正使用の詐欺事件が芋蔓式に多くの事件に発展していく。捜査会議では全員がパソコンを開いている。捜査本部の環境もIT化が進んでいるようだ。そんな点描もおもしろい。一詐欺事件がマネーロンダリング事象にもリンクしていくという犯罪の広がりが闇の組織の怖さを示す。
廣瀬のアドバイスで敬徳会傘下の福岡分院が産業医問題、テレワークの推進と医療行為をリンクさせているという点描は、発想としておもしろい。病院経営への目配りが盛り込まれている。
<第3章 コロナ妊婦>
横浜市内の中規模病院から、川崎殿町病院が新型コロナウィルスに感染した妊婦を受け入れざるをえない事態が発生した。妊婦38週で出産間近だという。廣瀬は受け入れに対する危機管理対応を迫られる。「川崎殿町病院では産科内に感染症チームを作り、感染症内科との合同トレーニングを開始した。」(p120)ここ数年の現実のコロナ禍の中でこういう体制づくりが大病院では迅速に行われてきたのだろうか。一つの課題提示がされていると言える。
新型コロナウィルスに感染した妊婦の受け入れ対応プロセスが中心に描写される。
一方で、周辺で複数の問題事象が見え始める。該当中規模病院の経営問題。川崎殿町病院産科の雨宮医長の抱える問題。妊婦が妊娠した相手の問題・・・・。廣瀬の危機管理意識の比重は周辺問題への対処に移っていく。
<第4章 緊急事態宣言と医療体制>
新型コロナウィルスの感染に対する医療体制と行政の対応について、現実の実態に対する警鐘を簡略に綴っていると読むこともできる。廣瀬と住吉理事長の会話が問題を浮彫にしていて、参考になる。
「都内には都立病院がある。国立病院、大学病院も多い。それなのに何故個人病院に感染症患者を押し付けなければならないんだ?」住友理事長の発言だ。(p146)
現実の東京・神奈川ではどのような状況なのだろう・・・・。
<第5章 総理倒れる>
総理が公邸で倒れる。吉國官房副長官から廣瀬は緊急連絡を受けた。廣瀬は川崎殿町病院のドクターヘリの出動を命じた。胸部大動脈瘤が原因と診断が出る。
トップシークレット扱いの対応状況が描かれて行く。これもまた重要な緊急事態対応事例である。治療体制、情報漏洩の徹底。一方で外部への対応。
現実世界ではどのような危機管理が準備されているのだろうか。勿論そういうシミュレーションはなされているのだろう。
本書を離れて、ドクターヘリ導入状況をネットで調べてみると、2022年4月現在で、全国都道府県に56機の配備という状況のようだ。(HEM-Netより)
<第6章 ターゲット>
第1章と第2章が繋がり、パートⅡという展開に進展する。
コロナ妊婦の高橋かおると、中国人の健康保険証不正使用事件に妙なつながりが出て来たという情報を廣瀬は警視庁公安部のIS担当秋本に電話を入れた時に知らされる。高橋かおるの父省三が経営する中堅芸能プロダクション高橋企画が絡んでいた。高橋企画はサミックスエージェンシーの傘下にあった。サミックスエージェンシーは反社会的勢力と関係していた。裏社会の情報が興味津々と言える。事実情報を踏まえた記述だろうと想像する。
秋本は廣瀬に川崎殿町病院が中国人グループから狙われているようだと告げる。最近の緊急外来の状況確認から始め、廣瀬はこの危機管理対策を講じていく。
ターゲットとされた第一段階は事なきを得て処置できることになる。この顛末が楽しめる。
<第7章 ローリング族>
夜中の2時すぎに病院の横の道で大爆音を鳴らすローリング族が必ず現れるようになる。これもまた川崎殿町病院をターゲットにした行為なのか。竹村医事課長から連絡を受けた廣瀬はその排除策に乗りだす。神奈川県警の藤岡警務部長に電話し、状況を伝え調べてもらう一方、アクションテクニカ社の松原社長に監視カメラの設置に協力してもらい、監視と状況証拠を確保する対策に乗りだす。さらには、警視庁公安部の秋本理事官に協力を依頼した。廣瀬の人脈は、危機管理対応に抜群の威力を発揮する。
第7章は、対策準備段階を描く。そして、次章につづく。
<第8章 敵の姿>
暴走族の嫌がらせが続く。その都度情報が集積されていく。ほぼ全容が把握されると、いよいよローリング族の撲滅計画が作成される。第7章と第8章は一連のストーリーと言える。特にこの後半部が読ませどころとなる。警視庁と神奈川県警が共同で大捜査体制を組み、撲滅にかかるのだから。
そして、最後に敵の姿が見え始める。
このストーリー、話がドンドンと広域になり、更にとんでもない黒幕に行き着くことになる。廣瀬は川崎殿町病院がターゲットになったのは、病院システムそのものが狙われているのではないかと推測し始める。リアル感の漂うところがインテリジェンス小説らしい。
<第9章 反撃>
川崎殿町病院の技術情報分野の情報セキュリティコンサルティング、セキュリティ監視、緊急対応を委託している情報通信会社の古溝から、サイバーテロを受けているとの通報が入る。古溝は攻撃元の95%は中国で、5%が朝鮮半島だと分析した。
目には目を・・・の如く、廣瀬は秋本理事官に情報の提供を依頼した上で、自ら反撃を実施する。廣瀬が全てを知ったうえでどういう攻撃を仕掛けるかが楽しみ所と言える。
<エピローグ>
一件の健康保険証不正使用事件が端緒になり、それが氷山の一角で、深い闇の世界が次々に明るみに出てくる。川崎殿町病院がターゲットとされ、一連の犯罪行為が繰り返された。廣瀬はそれを防御し反撃すらした。
また、犯罪行為の過程で半グレが所持していた拳銃から、別の未解決事件が解明されることにもなった。秋本が病院を訪れ、廣瀬に説明することに・・・・。
さらに、短編風に点描されていた事象に意外な事実が判明してきて、オチがつく。
IT技術や裏社会のビジネスなど話題性を盛り込み、インテリジェンス小説の色彩が強いフィクションである。リアルタイムな情報とともに楽しめる作品である。
ご一読ありがとうございます。
本書に関連して、関心を抱いた事項を検索してみた。一覧にしておきたい。
病院ヘリポート設置基準 :「エアロファシリティ株式会社」
ドクターヘリを知る 拠点 :「HEM-Net」
全国のドクターヘリ/病院ランキング:「ドクターマップ」(ホームメイトリサーチ」
大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術 :「京都大学医学部付属病院循環器内科」
行進曲サンブル エ ミューズ連隊 /ジャン ローベル プランケット ・ジョセフ フランソワ ラウスキー YouTube
だれかが口笛ふいた YouTube
「ラ・マルセイエーズ」 YouTube
「Jupiter」 :「Uta-Net」
海外と日本で行われる移植医療に違いはありますか。:「日本臓器移植ネットワーク」
腎臓あっせんの闇組織を摘発、100人が腎臓提供―過去最大規模 :「VIET JO」
臓器売買 :ウィキペディア
マッチングアプリおすすめ人気ランキング【2022年9月】無料アプリも含めて完全比較
:「ブラザー Match Life」
インターネットに有益な情報を掲載してくださった皆様に感謝します。
(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません。
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)
こちらの本も読後印象を書いています。お読みいただけるとうれしいです。
『院内刑事 ザ・パンデミック』 講談社文庫
『院内刑事 フェイク・レセプト』 講談社文庫
『鬼手 世田谷駐在刑事・小林健』 講談社文庫
『電子の標的 警視庁特別捜査官・藤江康央』 講談社文庫
『ヒトイチ 内部告発 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『ヒトイチ 画像解析 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『ヒトイチ 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『警視庁情報官 ノースブリザード』 講談社文庫
『院内刑事 ブラックメディスン』 講談社+α文庫
『院内刑事』 講談社+α文庫
===== 濱 嘉之 作品 読後印象記一覧 ===== 2021.9.14現在 1版 21冊
第4作に引き続き、コロナウィルス禍にある日本、直接的には、医療法人社団敬徳会傘下にある川崎殿町病院が舞台となる。廣瀬知剛の提言で、敬徳会理事長の住吉幸之助が採用した院内交番という組織が、廣瀬の許で活躍するというストーリー。
この作品の興味深い点の一つは、同時代小説として、現在の日本の社会経済的状況と医療行政、医療体制の現状がリアルに反映されていることにある。読者は、日本の医療の現状を学ぶという副産物が得られる。考える材料がふんだんに提示されている。
今回も、章を追いながら感想も併記してご紹介したい。
<プロローグ>
首相官邸内の一室で、首相・官房長官・官房副長官の3人と廣瀬を伴った住吉理事長が会談をしているシーンから始まる。話題は新型コロナウィルス感染症問題。現時世に対してホットなトピックである。廣瀬がネット社会にからめて「知的下層階級」という表現を使い、一方でストレートに政府の説明不足や、肥大した内閣官房組織の情報の整理不足と伝達不足を指摘している点がまずおもしろい。ストーリーは東京オリンピック開催の少し前に設定されている。廣瀬はさらに、IS(Integrated Support)体制が根付いたことを評価しながら、一方、中国・北朝鮮情報が入らなくなっているという声を聞くと指摘する。まず現況の背景描写である。
<第1章 なりすまし患者>
消化器内科に華春花という女性が受診にきた。その診察が終わった後、外来担当看護婦が3年前の勤務先病院で接した患者の華春花とは別人という違和感を医師に伝えた。その事が医事課に連絡され、廣瀬に伝えられる。中国人によるなりすまし患者が発生した。廣瀬は公安部の寺山理事官に最初のアクションとして事件情報の提供を行う。
中国人による健康保険証の不正使用が浮上した。その健康保険証の発行元の大手IT企業に勤める本物の華春花は中国残留孤児三世で、日本に帰化することなく特別永住者証明書を所持していた。中国人グループによる健康保険証不正使用の詐欺事件とその背景状況が描かれて行く。
医療分野の闇の一角、それも中国残留孤児問題と絡むという点に関心を抱かざるを得ない。
<第2章 バックグラウンド>
なりすまし患者を逮捕したことから始まる捜査の第二段階が描かれる。一件の健康保険証不正使用の詐欺事件が芋蔓式に多くの事件に発展していく。捜査会議では全員がパソコンを開いている。捜査本部の環境もIT化が進んでいるようだ。そんな点描もおもしろい。一詐欺事件がマネーロンダリング事象にもリンクしていくという犯罪の広がりが闇の組織の怖さを示す。
廣瀬のアドバイスで敬徳会傘下の福岡分院が産業医問題、テレワークの推進と医療行為をリンクさせているという点描は、発想としておもしろい。病院経営への目配りが盛り込まれている。
<第3章 コロナ妊婦>
横浜市内の中規模病院から、川崎殿町病院が新型コロナウィルスに感染した妊婦を受け入れざるをえない事態が発生した。妊婦38週で出産間近だという。廣瀬は受け入れに対する危機管理対応を迫られる。「川崎殿町病院では産科内に感染症チームを作り、感染症内科との合同トレーニングを開始した。」(p120)ここ数年の現実のコロナ禍の中でこういう体制づくりが大病院では迅速に行われてきたのだろうか。一つの課題提示がされていると言える。
新型コロナウィルスに感染した妊婦の受け入れ対応プロセスが中心に描写される。
一方で、周辺で複数の問題事象が見え始める。該当中規模病院の経営問題。川崎殿町病院産科の雨宮医長の抱える問題。妊婦が妊娠した相手の問題・・・・。廣瀬の危機管理意識の比重は周辺問題への対処に移っていく。
<第4章 緊急事態宣言と医療体制>
新型コロナウィルスの感染に対する医療体制と行政の対応について、現実の実態に対する警鐘を簡略に綴っていると読むこともできる。廣瀬と住吉理事長の会話が問題を浮彫にしていて、参考になる。
「都内には都立病院がある。国立病院、大学病院も多い。それなのに何故個人病院に感染症患者を押し付けなければならないんだ?」住友理事長の発言だ。(p146)
現実の東京・神奈川ではどのような状況なのだろう・・・・。
<第5章 総理倒れる>
総理が公邸で倒れる。吉國官房副長官から廣瀬は緊急連絡を受けた。廣瀬は川崎殿町病院のドクターヘリの出動を命じた。胸部大動脈瘤が原因と診断が出る。
トップシークレット扱いの対応状況が描かれて行く。これもまた重要な緊急事態対応事例である。治療体制、情報漏洩の徹底。一方で外部への対応。
現実世界ではどのような危機管理が準備されているのだろうか。勿論そういうシミュレーションはなされているのだろう。
本書を離れて、ドクターヘリ導入状況をネットで調べてみると、2022年4月現在で、全国都道府県に56機の配備という状況のようだ。(HEM-Netより)
<第6章 ターゲット>
第1章と第2章が繋がり、パートⅡという展開に進展する。
コロナ妊婦の高橋かおると、中国人の健康保険証不正使用事件に妙なつながりが出て来たという情報を廣瀬は警視庁公安部のIS担当秋本に電話を入れた時に知らされる。高橋かおるの父省三が経営する中堅芸能プロダクション高橋企画が絡んでいた。高橋企画はサミックスエージェンシーの傘下にあった。サミックスエージェンシーは反社会的勢力と関係していた。裏社会の情報が興味津々と言える。事実情報を踏まえた記述だろうと想像する。
秋本は廣瀬に川崎殿町病院が中国人グループから狙われているようだと告げる。最近の緊急外来の状況確認から始め、廣瀬はこの危機管理対策を講じていく。
ターゲットとされた第一段階は事なきを得て処置できることになる。この顛末が楽しめる。
<第7章 ローリング族>
夜中の2時すぎに病院の横の道で大爆音を鳴らすローリング族が必ず現れるようになる。これもまた川崎殿町病院をターゲットにした行為なのか。竹村医事課長から連絡を受けた廣瀬はその排除策に乗りだす。神奈川県警の藤岡警務部長に電話し、状況を伝え調べてもらう一方、アクションテクニカ社の松原社長に監視カメラの設置に協力してもらい、監視と状況証拠を確保する対策に乗りだす。さらには、警視庁公安部の秋本理事官に協力を依頼した。廣瀬の人脈は、危機管理対応に抜群の威力を発揮する。
第7章は、対策準備段階を描く。そして、次章につづく。
<第8章 敵の姿>
暴走族の嫌がらせが続く。その都度情報が集積されていく。ほぼ全容が把握されると、いよいよローリング族の撲滅計画が作成される。第7章と第8章は一連のストーリーと言える。特にこの後半部が読ませどころとなる。警視庁と神奈川県警が共同で大捜査体制を組み、撲滅にかかるのだから。
そして、最後に敵の姿が見え始める。
このストーリー、話がドンドンと広域になり、更にとんでもない黒幕に行き着くことになる。廣瀬は川崎殿町病院がターゲットになったのは、病院システムそのものが狙われているのではないかと推測し始める。リアル感の漂うところがインテリジェンス小説らしい。
<第9章 反撃>
川崎殿町病院の技術情報分野の情報セキュリティコンサルティング、セキュリティ監視、緊急対応を委託している情報通信会社の古溝から、サイバーテロを受けているとの通報が入る。古溝は攻撃元の95%は中国で、5%が朝鮮半島だと分析した。
目には目を・・・の如く、廣瀬は秋本理事官に情報の提供を依頼した上で、自ら反撃を実施する。廣瀬が全てを知ったうえでどういう攻撃を仕掛けるかが楽しみ所と言える。
<エピローグ>
一件の健康保険証不正使用事件が端緒になり、それが氷山の一角で、深い闇の世界が次々に明るみに出てくる。川崎殿町病院がターゲットとされ、一連の犯罪行為が繰り返された。廣瀬はそれを防御し反撃すらした。
また、犯罪行為の過程で半グレが所持していた拳銃から、別の未解決事件が解明されることにもなった。秋本が病院を訪れ、廣瀬に説明することに・・・・。
さらに、短編風に点描されていた事象に意外な事実が判明してきて、オチがつく。
IT技術や裏社会のビジネスなど話題性を盛り込み、インテリジェンス小説の色彩が強いフィクションである。リアルタイムな情報とともに楽しめる作品である。
ご一読ありがとうございます。
本書に関連して、関心を抱いた事項を検索してみた。一覧にしておきたい。
病院ヘリポート設置基準 :「エアロファシリティ株式会社」
ドクターヘリを知る 拠点 :「HEM-Net」
全国のドクターヘリ/病院ランキング:「ドクターマップ」(ホームメイトリサーチ」
大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術 :「京都大学医学部付属病院循環器内科」
行進曲サンブル エ ミューズ連隊 /ジャン ローベル プランケット ・ジョセフ フランソワ ラウスキー YouTube
だれかが口笛ふいた YouTube
「ラ・マルセイエーズ」 YouTube
「Jupiter」 :「Uta-Net」
海外と日本で行われる移植医療に違いはありますか。:「日本臓器移植ネットワーク」
腎臓あっせんの闇組織を摘発、100人が腎臓提供―過去最大規模 :「VIET JO」
臓器売買 :ウィキペディア
マッチングアプリおすすめ人気ランキング【2022年9月】無料アプリも含めて完全比較
:「ブラザー Match Life」
インターネットに有益な情報を掲載してくださった皆様に感謝します。
(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません。
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)
こちらの本も読後印象を書いています。お読みいただけるとうれしいです。
『院内刑事 ザ・パンデミック』 講談社文庫
『院内刑事 フェイク・レセプト』 講談社文庫
『鬼手 世田谷駐在刑事・小林健』 講談社文庫
『電子の標的 警視庁特別捜査官・藤江康央』 講談社文庫
『ヒトイチ 内部告発 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『ヒトイチ 画像解析 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『ヒトイチ 警視庁人事一課監察係』 講談社文庫
『警視庁情報官 ノースブリザード』 講談社文庫
『院内刑事 ブラックメディスン』 講談社+α文庫
『院内刑事』 講談社+α文庫
===== 濱 嘉之 作品 読後印象記一覧 ===== 2021.9.14現在 1版 21冊