きれいなきれい〈田添公基・田添明美のブログ〉

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眠剤で・倒れる      田添明美

2021年06月23日 20時02分00秒 | 「いたずら」田添明美

昨晩、かなり疲れていたので
眠剤を飲んで寝ようとした。
父が亡くなった際は、2ヶ月位毎晩服用した。
睡眠導入剤と睡眠薬のセットである。
最近は、25日に1度位しか、服用していない。

昨晩、疲労困憊なのに、意識は覚醒しているので
今夜は服用と決めた。何時もは、服用すると、
その袋を、即座に仕舞うのだが、
何故か、仕舞っていなかったので、
服用しなかったと思い込み、2回分服用してしまった。

そこで、意識は、途絶えた。
今迄は、1回分服用し、その2〜3時間後も眠れないと
もう一回分服用して、熟睡していた。
つまり、1度に2回分服用したのは、初めてだったのだ。
(医師は2回分迄はOK。3回分はNOと言っていた)

12時過ぎ、トイレに起きた夫が、
床に仰向けに、倒れている、私を発見した。
夫は、私を立たせ、背後から支えて歩かせようとした。
私はその時、一瞬意識が戻り(歩けない)と言ったのを
覚えている。

今日夕飯時、話されたのだが、
夫は2階の娘の部屋に、駆け上り(心筋梗塞・脳梗塞
かもしれないから、様子を見て)と言い。
娘は私の様子を見たが、イビキはかいておらず
すやすや眠っていたので、一応安心したらしい。

キッチンで、
仰向きに倒れ、その周囲に、オレンジの皮が散らばり
コップ立てが、落ちていたそうだ。

生まれて初めての失態で、昏倒し、骨折もせず
我ながら感心する。しかも、今朝6時起床。
鍬で草取り・洗濯・買い物迄、している。

夫は(歩けなくなったら、支えられないと知った)
と言う。
家族に迷惑をかけてしまい、申し訳ない。
私は、マイケル・ジャクソンや
   マリリン・モンローのように、薬で死にたくない。
と、今回、痛切に思った。

服用したら、眠剤の(袋は、仕舞おう)肝に命じた。


                 R3.6.23

 


活字      田添明美

2021年06月23日 10時36分27秒 | 「いたずら」田添明美

その人は 活字を拾い
それを次々に 適所に嵌め込んでいた

それは
抵抗力であったり
伝染力であったり
走馬灯であったりした

おゝ 新定番だ
と 時に その人は声を上げました

何よりも
自分の力で 光っている活字が
気に入っているようで
発見した時は、
(あ あ あ)と頬を膨らませました

正解は ない
その人は 背をこごめ 活字を拾い
黙って
印字した紙を 差し出しました

見えるかね、

こうやって つゞけていけば
わたしらしくなる

あゝ そうだ
その部屋は
しぃん と
活字とインクと その人の匂いがし、

それだけで、
その人が どういう人だったのか
解ったのです


           R3.5.27

 

 


付記
40代、私は「いたずら」という詩集を出版しました。
編集長は(一生一度なら活版印刷にしませんか)
と言い、私は頷きました。
私の原稿は、全て上手く届いたのですが、
職人さんが、一作品の一箇所を、三度間違い、その度
(ここを、こう直して下さい)と依頼しました。
書き終え、そんな事を思い出しました。