八時がうって
停車場に立つ
その時 時計が止まる
しっぽがあるような
列車に飛び乗る
街灯が 立っていました
流れている
暗い田畑が 広がりました
流れていく
歌うように
背景が 後ろに流れても
背景は また 前方からやってくる
ばたりばたり と
木が 倒れていく
きいん と鳴っているのは
レールでしょうか
列車が 軋む
俄に
眼が 現れる
がらん と瞬き
遁げるのか と冷たくわらう
行くのです、
その眼を避け
列車は 暴走し
離陸する
叫んでいるようだ
背を向ける
それを、翻す
構わない
時計は また うちはじめ
前へ、
前へ ! と
誰かが
走って
叫んでいる
R3.5.27