長尾景虎の戯言

読んだり聞いたりして面白かった物語やお噺等についてや感じたこと等を、その折々の気分で口調を変えて語っています。

西澤保彦著【幽霊たち・The Ghosts】

2020-01-24 19:07:10 | 本と雑誌

この著者の特徴として、登場人物の名前が実にややこしいことである!
さて、40年前、資産家・岩楯(いわたて)一族を壊滅した秘密と嘘と誤解が、今、再び血の惨劇を引き起こす!
幽霊が、犯人を庇う!?
見えなかった復讐と、更なる復讐。
しなくてもいい殺人の果てない果て。

死んだ者たちと交信可能な特殊能力を持つミステリ作家・横江継実(よこえつぐみ)のもとを刑事・鬼追(きおい)が訪ね「加形野歩佳(かなたのぶよし・33歳)を知っているか?」と訊く。
加形野歩佳は多治見康祐(たじみこうすけ・57歳)を殺害し、早々に自首。
殺された多治見は、横江の元同級生で、加形は横江の親戚の息子だった。
彼は、自首はしたが動機を語らず、ただ「理由を知りたければ横江継実に訊いてくれ」と語っているという。
横江は加形と面識もなく存在も知らなかったが、加形の父・広信(ひろのぶ)や多治見と過ごした40年前、幾つもの血族の婚姻が相関する岩楯一族と暮らした子ども時代を思い出す。
すると記憶とともに饒舌な幽霊たちが入れ替わり立ち現れたのだった…。
予測不能な展開と最後はどんでん返しの本格ミステリ!!
読後は色んなモヤモヤを抱えることになるだろう…。


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