
学者の娘として生まれ、今は大坂天満の呉服商「五鈴屋」に女衆として奉公する主人公、幸。
十四歳の幸に、店主徳兵衛の後添いに、との話が持ち上がった。
店主は放蕩三昧で、五鈴屋は危機に瀕している。
番頭の治兵衛は幸に逃げ道を教える一方で「幸は運命に翻弄される弱い女子とは違う。どないな運命でも切り拓いて勝ち進んでいく女子だす」と伝える。
果たして、「鍋の底を磨き続ける女衆」として生きるのか、それとも「五鈴屋のご寮さん」となるのか。
あきない戦国時代とも呼べる厳しい時代に、幸はどのような道を選ぶのか。ということだが、私はこの著者の前作「みをつくし料理帖」は江戸時代の料理を著者自ら再現していて、それが面白くて全作を読んだのだが、今回の著書は、所謂「暖簾根性物」の典型で、私は大嫌いな部門である!
作者は主人公を虐めたおして、最後はあざとい終わりかたをしたくないため、なんかうやむやのような終わりかたが、大嫌いである。
この著書は『あきない世傳金と銀(一)源流編』続きであるが、それは読んでいない!
もう二度とこれらの作品を読むことはないだろう!!