長尾景虎の戯言

読んだり聞いたりして面白かった物語やお噺等についてや感じたこと等を、その折々の気分で口調を変えて語っています。

辻真先著【デッドディテクティブ】

2017-12-08 17:53:14 | 本と雑誌

宗教団体ダイゴは、霊能少女・転法輪レンゲをシンボルに、リーダー虚空蔵多聞とサブリーダー錆岡の二人で、大きくしていた。しかし、沖縄に信者がいないので広めようと、ダイゴ自ら所有のクルーザー船醍醐丸で向かったのだが、嵐に見舞われ木葉のごとく波にもまれてしまった。
しかも船内では、船長の御子神と航海士の鐘ケ﨑市郎が下剤を盛られ、ふたりとも倒れ、多聞が首を切断され殺されるわ、錆岡は行方不明になるわ、レンゲは側頭部を仏像で殴打され昏倒しているわで、おおわらわになってしまった。
多聞の愛人である、柳みすずは、たまたま仏像をつかんで、レンゲの傍に立っているところを見られたため、犯人と誤解されてしまう…。
みすずはレンゲから事前に醍醐丸の沈没を聞かされていたし、レンゲ以外は全員死ぬ、レンゲ自身は五分五分の状態だと…。
レンゲの予想通り、醍醐丸は沈没してしまった。
「審判は終わった…にもかかわらず、凶手の姿は闇に包まれたままである!」。冥界の法廷で全ての嘘を見通すはずの閻魔大王が出した苦渋のギブアップ宣言。
不可能犯罪の容疑者とされた19歳のみすずは、冤罪を晴らすべく真相究明に挑む。
閻魔大王は、三名の探偵をみすずにつけてくれた。
この三名は過去の著者の作品に登場した人物を蘇らせている。
真犯人は誰?閻魔大王の死角は?真実を写す浄玻璃の鏡は無力なのか?
他に醍醐丸に乗船していたのは、ボディーガードとシェフとメイドの桃子と航海士・鐘ケ崎の弟の機関技師であった…。
奇想天外なミステリ、究極のフーダニット!
この本も発行部数が少ないので、値打ちものになっているらしい…。

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