今日の暑かったこと、当然30度は超してる…と新聞を見ると最高気温34度、さらに明日は35度と…もう堪りません。だってエアコンはまだ取り付けに来ませんので、ホント扇風機と団扇だけですよ。一昔前を思い出していますが、その頃はこんなに気温は高くなかったですよね~。あと4日の辛抱!ガマン、ガマン!
午後は俳画教室、さあ出掛けようと車に乗るとハンドルが熱くなりすぎて持てません。アッチッチ…と手を離す始末、これは危ないと濡れタオルで少し冷してから出掛けました。
今日の画題は、「団扇」で、夏の季語です。
宵浅き灯に絵団扇の品さだめ 水原秋櫻子
団扇は中国から伝わったものですが、江戸時代に岐阜・京都・丸亀など各地で団扇製作が盛んになりました。扇が携帯用とすれば団扇は家庭でくつろぐ時に使うものですが、昨今はエアコンの普及でほとんど姿を消しました。何かお祭りや野外でのイベント、ナイターの見物などの出番しかなくなってしまいましたが、やはり日本人には愛着のあるものです。絹を張った絹団扇や絵が描かれた絵団扇、また、柿渋を塗って丈夫にした渋団扇などがあります。
秋櫻子先生の句は「絵団扇」、そのいろんな図案を、宵になったばかりの灯にかざして〝今日はどの絵の団扇がいいかなあ~〟と、楽しみつつ品さだめをしている先生。その灯に照らし出された絵はどんな絵柄だったのでしょうかね。
今日の団扇の絵柄は〝桔梗〟。以前風鈴を描いたことがありましたが、この〝桔梗〟は秋の七草の一つ。桔梗は今まで何度も描いていますので、それほど難しくはありません。じゃあどこが難しいかというと、団扇の円です。これが簡単なようでいて、なかなかなんです。キレイな真ん丸の円が描ければいいというものじゃあないし、いびつでもおかしいし…墨の濃淡もほどほどの俳画的な雰囲気が必要なんです。それから、この円周が最初の筆ですから手が震えますよ。だって一発勝負で絵の善し悪しが決まるんですから…。
賛は〈打水や萩より落ちし子かまきり〉でした。これは高野素十の句ですが、見た時はビックリ!エエッ、あの天下の素十たるものが、「打水」(夏)「萩」(秋)「子かまきり」(夏)と三つも季語。これが凡人の作なら、きっとダメと言われるでしょうね。私でも言いますよ。萩でなくっても草や木でいいんじゃないの?水掛けられて子かまきりがポロッと落ちたところが可愛くて、またカワイソウでということで詠んだのなら打水でなくても水だけで…と。これは「ホトトギス」で虚子の巻頭入選句になったからいいということなんでしょうか?ちょっと私にはわかりません。
失礼しました。写真載せるのを忘れていました。ゴメンナサイ!