2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって3年目に入りました。当時の国連総会はその6日後、国連憲章第2条4項「武力行使禁止条約」違反としてロシアを批難し、軍事行動の停止並びにウクライナ領土からの撤退を求めました。しかしロシアは核兵器使用を仄めかして世界を脅し、この国連総会決議を無視しています。総会決議に強制力は無く、強制力のある安全保障理事会では拒否権を持った常任理事国であるロシア自身の反対で何も決まりませんでした。
80年前の第二次世界大戦終結後、その惨禍への深い反省のもと設立された国際連合ですが、全ての参加国の手本となるべき安保理常任理事国ロシア自身による国連憲章違反により、その安全保障力は地に落ちたのです。また第二次トランプ政権が始まった米国は手っ取り早く流血を収める為にロシアに甘く、ウクライナに辛い決着を目指している様に見えます。しかしそれは武力で国境を変える事であり、19世紀までの弱肉強食の世界に引き戻すことに他なりません。それで良いのでしょうか。
さてウクライナ、ガザ、スーダンなどなど武力紛争の絶えない昨今、この世界から「武力行使」を無くすために我々は今後どうしたら良いのでしょうか。「第三次世界大戦を経なければ国連改革はできない」との言説もありますが、第三次世界大戦は核攻撃の応酬で「世界壊滅」となる危険性があります。何としても避けねばなりません。前途の余りの多難さに気の遠くなる思いがしますが、ここは「核兵器禁止条約」の先例に学びましょう。それは2017年に国連総会で採択され、21年に発行しました。現在は核兵器保有国とその抑止力の下にある国は参加していませんが、この度のロシアによる「核脅し」の振る舞いを見て、やがて本気で参加する国は増えて行く可能性があります。
私たちは国連総会の場で「国連改革条約」を提起し、採択を目指しましょう。その目玉は安保理常任理事国が持つ拒否権をなくす事、そして「国連軍創設」です。拒否権については現在5常任理事国のうち1国の反対で拒否でき、その特権を取り上げることは容易ではありませんが、これを3か国の多数を必要とする次善の策から始める手もあります。
先の「核兵器禁止条約」とこの新たな「国連改革条約」を共に掲げることによって世界の平和と安全を希求する民衆の声を高め、やがては5常任理事国が賛同する時が来る可能性があります。その結果、安全保障理事会は投票価値が平等になって民主化されます。また国連軍が創設されて世界の安全を担うと共に各国の軍備は無くすことを目指せます。勿論核兵器も廃絶に向かって削減されることでしょう。
皆さん、これを夢物語と笑わないでください。私たちの子々孫々世代が平和で安全な世界に生きられるよう、何としても実現しなければならない道程なのですから・・・。
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