おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
柴崎保三著鍼灸医学大系黄帝内経素問 生氣通天論篇 第三 第八節
風客淫氣、精乃亡、邪傷肝也。
因而飽食、筋脈横解、腸澼爲痔。
因而大飲、則氣逆。
因而強力、腎氣乃傷、高骨乃壊。
凡陰陽之要、陽密乃固、両者不和、若春無秋、若冬無夏。
因而和之、是謂聖度。故陽強不能密、陰氣乃絶。
陰平陽秘、精乃治。陰陽離決、精氣乃絶。
訳
風邪が人体に侵入し、正気(生命力と抵抗力)を侵害すると、精(帝内経素問 生氣通天論篇 第七節 陰と精の意味)は失われ、病気は肝(肝臓・胆のう・眼・筋肉)をきずつけます。
肝が弱っているときに、もし腹いっぱい食べて脾胃に負担がかかると、脾が肝を攻撃する横解という病理的変化を起こし、筋脈(筋(腱)と血管や淋巴管)は攻撃され、腸は過食により膿血(脾統血・脾は血を統(す)べる。脾が弱くなると粘膜からの出血を見ることがある・《血証論》。加味帰脾湯等、脾に作用する止血剤、出血量は少ない)の混じった粘液便を下し痔(痔は肝の病)となります。
このような状態にあるとき、もし腹いっぱい物を食い過ぐるときは腹はふくれて胃腸は恰かも拡げた枠組の木のようにつっぱる。そうなると、筋脈はバラバラになって本来の機能を失い、多数の輪状皺襞（すうへき）により成る腸は、皺襞が平らに伸びてしまって痔の原因となる。鍼灸医学大系
もし過食すると、胃腸の間の筋脈は、必ず食物によって充塞されて、ひどく損傷され、ついには血膿を下し、あるいは変じて痔となります。東洋学術出版社
また酒を多量に飲むと、気が上逆(下部より上部に突き上がり不快を感ずる、嘔吐)します。
もし(男が)一方的に夫婦の営みをすれば、腎気(生殖能力)は傷つけられ、腰を痛めることになります。
およそ夫婦間の大切なところは、夫婦で仲良く交合できることであり過ぎないことであります、夫婦が不仲であるということは、春(種をまく)があって秋(収穫)が無い、冬(貯蔵)があって夏(成長)が無いのと同じようです(2009-11-01 08:54:07 | 日記の森三中の大島さんのご主人の項参照。)
そこで夫婦の仲が良いことは、徳行のすぐれた人の規則正しい養生法と同じことなのです。
それ故に陽気(男)が、強いて交合し精を泄らすようなことがあれば、陰気(女性)は陽気に合わせつづけることはできないのです。
陰が平衡であり、陽が隠して泄らさないようにすれば、精神はととのいます。
もし陰陽が離れ離れとなるならば、精神と気力もこれに倣い途絶えてしまうのです。
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