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翌日は夜勤とはいえ、22時半まで池袋に居るのは何かな?と迷った。130席程の小さいハコが、瞬時に凍りつくような作品だ。
松山市が舞台。地方都市の街のつくりは何処も同じであり、すべてはリトルトーキョー化している。
役柄に成りきった外国俳優に例えるならば、今作の柳楽優弥は、ロバート・デ・ニーロのクールな残虐さと、ショーン・ペンの如き、イカれた暴力性を併せ持つ。
共演は菅田将暉、『そこのみにて光輝く』の役柄とカブる。落ち着きなく、常に力のある側で、暴力を煽るチンピラだ。
主役は喋らない。柳楽の底力を見せつけられる。
精神の在りかがまだ定まらない、ティーンエイジには見せてはいけない映画。