母子家庭で暮らす小5の男子と、日常は明るく振る舞う母。
虐めを受ける父子家庭の男子。虐待が疑わしいその父親。
ふたりの担任の新任教師。
小学校の校長はもともと音楽教諭の女性。
登場者それぞれの接触は、ほんの
一瞬だったりする場合もあるが。
それぞれの行動の成り行きを、別個(時系列)に追って行くことによって、真実(事の重大さ)が見えて来る、独特なストーリーが構築されている。
安藤サクラの自然さ、永山瑛太の
一見サイコな人を思わす複雑な人格、そして終始無表情を貫く校長役の田中裕子。数々の名脇役に加え、少しだけ顔をだす野呂佳代に至るまで、配役の技が光る作品。
そして坂本龍一最後の劇伴です。
田中裕子の演技が安藤サクラを超えている、とある映画レビューにあったが、2人ともそんな次元で語られる俳優ではない。