拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

成人の日

2008-01-15 | 旅人のひとりごと
今日、日本は成人の日でした。
ふと20歳の頃、自分はどうだったのだろうか?とそんなことを考えました。

何の根拠もなく、「オレは何だってできる。いつか自分はデカイことをやってやる!」なんて事を考えていた覚えがあります。

月日が流れる中で、楽しかったこと、哀しかったこと、嬉しかったこと、辛かったことを幾つも経験していくうちに、今では「何だってできる」とは、正直思えなくなりました。
でも「こんな自分にも何かできるはず」そう信じている自分がまだここにいます。

20歳の自分に今の自分の姿は想像できませんでした。
同じく正直40、50、60代の自分はまだ何かピンときません。

もし今の自分が成人を迎えた人に言葉を送るとしたら、やっぱりあの日と同じように、「君は心に描いたことが何だってできる。思うように生きてみなよ」という言葉なのでしょうか。

そして30代になった今の自分には「きっと君にも何かできるはず。小さなことでもかまわない。1歩ずつ前へ進めばいい」という言葉かもしれません。

この先もずっと、いつも1人のチャレンジャーとして、20歳の時と変わらぬフロンティア・スピリッツを持ち続けたいと思っています。

今日の写真は、昨年世界遺産に登録されたシドニーのオペラハウスをアップします。
2000年の旅での写真ですが、公募で偶然入選した当時まったく無名の北欧の建築家、しかも完成を待たずして解雇されたこの建築家の作品が、約50年の月日を経て世界遺産に選ばれたというニュースを聞いて、すごく勇気付けられました。
(設計者のウツソンは当時39歳。しかも応募した内容がアイデアを書き留めたドローイング程度のもので応募基準を満たしていないと一旦落選したそう。しかし独創的なデザインを当時の審査員の1人が評価し最終選考で復活させ、そのまま当選したそうです)

異文化の移民をありのまま受け入れ、新しいカルチャーを築こうとする、そんな世界で最もフロンティアスピリッツを持った国はオーストラリアなのかもしれないと、何となくそう感じています。

欧州で生活をはじめ次の季節でちょうど2年。ようやく少し馴れ、違うこと1つずつに目くじらをたてるのではなく、違いを受け入れ、相手を尊重し、違いを楽しもう、、、相手の良いところ、自分の良いところを併せて、もっとよい新しいものを作っていこう、、、ようやくそんな気持ちに少しずつなりはじめた今の自分には、
オーストラリアという国が目指しているものに、すごく共感を覚えます。(オーストラリアにそれ程詳しい訳ではありませんが。汗)

自分はまだこれからもっともっと新しい自分自身に出会えるのだと、そんなことを最近感じています。

ずっとずっと遠い先の話かもしれませんが、フロンティア・スピリッツに溢れたオーストラリアという国に、いつか機会があったら住んでみたいと思っています。