拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

セッション3/シンジのパート「サービス砂漠でお買い物」

2012-01-07 | ニッポンジン!


拝啓、カズさん。シンジです。


家と車が決まったので、日本から家族を呼び寄せる前に、必要最小限のものを揃えておこうと家具屋に行った時の話です。


ドイツでは日曜日にお店が殆ど閉まってしまうので、土曜日の午後に、組み立て家具の量販店のイ○アに行ったのですが、初めていくお店なのでかなり道に迷い、到着したのは夕方頃。

ベット一式と台所のテーブルと椅子のセットを選んで、地上階の倉庫みたいなところで現物を受け取り、レジを済ませて配送センターへ到着したのが閉店の10分前でした。

間に合ってよかったと思いきや、配送センターの店員が「今日はもう配送はおしまい」って言うんです。 


「まだ10分あるよね」って返すと、「ボクは今日用事があるから、いつもより早く閉めたんだ。だから今日はもう無理だよ」って言うんです。

「ベットやテーブルセットは大きすぎて自分の車に入らないから、それじゃあ今日は手続きだけでいいから、月曜日の配送で送ってよ」と僕が話すと、「受付も、配送の予約もできないから、月曜日にまた来てよ」とのこと。

「じゃあこの家具を今日送れない、預かれないって言うなら、この家具はどうすればいい?」って少しキレぎみで話すと、「今日は一旦その家具を家に持って帰って、月曜日にもう1度ここに来て配送の手続きをしたら」と平気な顔で抜かしやがるんです。

家具を家まで持って帰れないから配送を頼んでいるのに、一旦家まで持って帰れるなら月曜日に出直す訳が無いだろうって感じですよね!

あまりに腹がたって、次に何て言おうかと考えているうちに、その店員は「僕は帰るよ」とだけ言って、配送受付窓口にCLOSEDの看板を出してどこかへ行ってしまいました。


そして店内に営業終了案内を知らせるアナウンスが流れる中、配送カウンターの前にぽつんと1人、自分だけが取り残される始末。

後で知ったんですが、イ○アの営業終了案内のアナウンスは、「店員の家族が待っているので、早く買い物を済ませて帰って下さい」といった内容が、ドイツ語で流れているのだそうです。

日本だったら本日の営業時間は終了しました。ご来店ありがとうございましたって感じじゃないですか。

ありがとうの一言も無しに、店員の家族の為に早く帰れってすごく無いですか?


結局それから1時間以上かけて、家具屋の駐車場で箱から中身を取り出して、ゲームのテトリスのように車の助手席や後部座席に、家具のパーツを組み合わせ、出しては入れを繰り替えしながら、なんとか中身だけを積み込んで、家まで家具を持って帰りました。

組み立て式でよかったという感じですが、僕の車はセダンなので、バックミラーどころかサイドミラーすら見えず、慣れない右車線での夜道(しかもドイツは街灯が少ない)で、すごく恐かったです。


他にもスーパーのレジの前で10人以上の行列に並ばされたあげく、レジ打ちの店員にいつもめんどくさそうに対応され、こっちがありがとうって言っているのに、店員は返事もせず、食料品を袋につめているときも、さっさとしろよ的に睨まれることがよくあります。


この前も家電量販店で買ったばかりのドライヤーがその日に壊れて、初期不良の交換に店に持っていったのですが、英語が話せる店員も少ないみたいで、数箇所の受付カウンターでたらいまわしにされた挙句、最後は「担当者が休暇中だから2週間後にまた持ってきてよ」と言われてオシマイ。

2週間ドライヤー無しはこまるので、結局同じドライヤーをもう1個買いなおして、そのまま家に帰りました。


この話を同じ会社のドイツ生活1年先輩になる赤井さんに話したら、「ドイツはサービス砂漠だからね。よくある話だね」と言われました。

家庭用のインターネット(ADSL)や電話だって、納期2ヶ月と言われ、まだつながらないし、機器設置のアポイントを入れてもよくすっぽかされるそうです。(オフィスに仕事用のインターネット回線と電話があるからまだ我慢できますが)


カズさん、オレこの国でちゃんとやっていけるか、少し不安です、、、。 (涙)


P.S.
買ったテーブルで食べた初めての食事です。

スーパーで買った鶏肉に、日本から持ってきたタレをかけて焼いただけですが、久々の日本食で旨かったです。

まだドイツに来て1ヶ月程ですが、すでに日本が恋しい。(涙)


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