拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

セッション3/カズさんのパート「気温50度の夏の砂漠では、激うまメロンを食すべし」

2012-01-08 | ニッポンジン!


シンジへ。

お疲れ~、カズです。


相変わらず大変そうだね。ドイツがそんなにサービス砂漠だとは知らなかったなあ。

確かに日本では、ドイツと言えばちゃんとしている国っていうイメージがあるけど、以前旅で訪れた時には電車もかなり遅れ、そうでも無いな~とは思ったものの、サービス砂漠だとは知らなかった。

所詮オレは通りすがりの旅人だからね、、、。


砂漠と言えば、以前エジプトの砂漠で、ギター背負って自転車で旅したことがあるんだよ、オレ。

気温50度もあって、めっちゃ暑いのな。夏の砂漠ってさ。

超貧乏旅だったから1泊100円台の宿に泊まっていたんだけど、嘘をつくのがあまり悪いことと思わないのと、金持っている奴は貧乏人に恵むバクシーシの思想が根付いている土地柄だから、公共の郵便局に言っては切手代でボラれそうになり、公共の駅に行っては電車の切符代でボラれそうになりで、正規の値段があるはずなのに(しかもボッてくる相手は公務員)、本当の値段はいったいいくらだ?って感じなんだよ。

エジプト人から見たら、貧乏旅行者でも海外旅行出来るだけの金持ちだから、ふんだくれるだけふんだくってやれってことなんだろうけど、黙ってボラれちゃ、バックパッカーの名がすたるってもの。

だから以前誰がどんな手を使って、幾らでどこまで行けたか、俺達も情報を寄せ合って、情報戦で対抗するんだよ。


幸い日本人宿には情報ノートというのがあって、旅人同士が情報を持ち寄って情報交換できる仕組みが昔からあるから、電車は駅ではなく直接乗って駅員から買った方が安いとか、日本までのエアメールは2ヶ月前で幾らだったとか事前に情報を持って対応するんだよ。俺達旅人は。

オレはドイツで生活をしたことが無いからよくわからないけれど、きっとそのドイツ社会の中でも、「ベストではないけれど、こうすればよりベターな結果が得られる手段」というのがきっとあって、ポイントは"どうやってその情報に辿り着くか"なのかもしれないね。

先に住んでいる日本人からか、同僚の英語ができるドイツ人経由で、ジモピーのドイツ人に聞くのかはわからないけど、あきらめずにそのベターな手段を探せば、きっと何か方法が見つかるんじゃないかと思うんだ。


日本だったら閉店間際でも営業時間内なのだから、配送の対応するのが当たり前だけど、 "日本の当たり前"って、この島国を離れた途端それが"すっげースペシャルなこと"だって、俺達旅人でもよく思い知らされるからさ。


世界の半分以上の国を旅していると、ガイドブックも無い国や地域を旅したこともあって、情報が無いことの恐さ、辛さを思い知らされたのだけれど、そんな時は「オレがこの道を切り開くパイオニア(開拓者)なんだ!」って自分に言い聞かせて、日の丸背負った日本代表のつもりで踏ん張るんだよ。

辛いけれど、オレのこの経験が、後から来る奴らの助けになるってね。

実際に俺達も旅しながら、先人の恩恵に相当預かってきたのだと思うしね。

次はオレがこの道を切り開く番だってね。


シンジが辛いと感じる時、きっとそれはシンジが開拓者としての道を歩いているからなんだと思う。

大変だと思うけど、シンジのその経験はきっと誰かの助けになると思うから、めげずに頑張ってくれ。

オレはお前ならやれるって信じているし、どんな時でもオレはお前の味方でありたいと思っている。応援しているからさ。


あ、そういえば、気温50度越えのキッツイ砂漠だけど、この暑い砂漠でしかとれない、極上のめちゃくちゃ糖度の高い、激ウマのメロンがあるんだよ。

すごい美味くて大感激したのだけれど、比較的過ごしやすい冬の季節では、同じ場所でもこのメロンは味わえないらしい。

シンジのドイツの田舎生活は本当に大変だと思うけど、この夏の砂漠のメロンのように、きっと今の生活でしか味わえない素晴らしい何かに出会えることを祈っているよ。


カズより


P.S.
エジプトと言えばピラミッドでしょ!って事で、今日の写真はギザのピラミッドです。

ゴメン。夏の砂漠のメロン、写真どっか行っちゃったわ。10年以上も昔のことだからなあ。

いや、ホントに美味かったんだけどね、アレは。(汗)


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