神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[コンサ] 2012 J1 第17節 札幌 vs 新潟

2012-07-14 18:21:56 | コンサ

2012年 J1 第17節 コンサドーレ札幌 0-1 アルビレックス新潟 @スカパー


この試合でリーグ戦の一巡が終了。半分折り返し。

その相手は降格候補No2の新潟。現時点で17位という裏天王山再び。そして、元赤黒の藤田と石川を擁し、監督は柳下“ヤンツー”正明と、いろいろ話題のある戦い。

しかし、一番の話題は、コンサドールズのJK制服バージョンでしょう。でも、ぜんぜんテレビに映らなかったぞ、ゴルァ!


すみません、この日は日本SF大会参加で夕張にいました。ので、今季初めてリアルタイムで見られなかった試合でした。新千歳空港でスカパー・オンデマンドで見ようと思ったら、なぜか購入画面から進まず、そうこうしているうちに、開始早々失点のお知らせが。

もう、そこで気力が尽きました。

やっとビデオを見たのは一週間後の今日。まぁ、なんというか、結果は1得点差とはいえ、ぜんぜん惜しくない試合でした。


この試合も3ボランチで開始。DFに選手がいないための苦肉の策なのだろうけど、やっぱりこのシステムはうまくいかないんじゃないか。中央に来たボールは跳ね返せるけど、その先が全くつながらない。トップが内村ということもあるんだろうけど、サイドにも開けないし、中央でもキープできない。

サイドバックが上がれば確かにチャンスにはなるが、攻撃に厚みが無いため、得点の臭いがしない。攻撃側の3人がもっと動かないとダメだろう。岡本はいいミドル撃ってたけど、枠にも行ってない。

いったい、チャンスをひと試合で何回作れるつもりなのか。数えるほどしかチャンスが無いはずなのに、いいところで受けてもボールコントロールが悪くてボールロストとか、もったいなさすぎる。

守備に関しても、守りに行くのが早いのはいいのだけれど、前からの守備が無くってスカスカ。これじゃ高い位置でボールを奪ってという攻めができない。完全に守りに入ったシステム。上位チームにはともかく、新潟相手にこれは無いだろ。試合前から負けている。

相手にかわされた後で立ち止まるシーンが見られたのも心配。そこで立ち止まってどうする。お前が奪い返せ。


結局、立ち上がり5分のスルーパス一本であっさり先制。オフサイドトラップのかけ損ねですかね。

その後、新潟ごときにいいようにやられ、まったく見どころなし。

藤田、石川は相手サイドで十分に活躍し、柳下監督には、札幌の選手はもっと自信を持てと言われる始末。今の札幌はJ1だから勝てないのではなく、数年前よりも弱くなってしまっているのかもね。そんなことすら思わされる試合だった。

 

でも、諦めるとか、負けてもいいとかそういうことじゃないよ。可能性がある限り、応援しよう。サポートしよう。

札幌 やられたら 札幌 やりかえせ
札幌 やるなら 札幌 今しかないぜ!!

 

 


[映画] スノーホワイト

2012-07-14 17:31:06 | 映画

スノーホワイト - goo 映画

(C)2012 Universal Studios. All Rights Reserved.

 

言わずと知れた『白雪姫』の映画化。

上映前にジュリア・ロバーツの『白雪姫と鏡の女王』の予告編が流れたのには笑った。

男子向けのアメコミ・リメイクブームに対抗して、女子向けは童話リメイクがブームなんだろうか。この前は『赤ずきん』の映画もあったし。

しかし、この白雪姫はかなりハード。童話的なほんわかした感じはなく、SFXでおどろおどろしさと、美しさの奇妙にまじりあう独特な世界が繰り広げられる。イメージは、ほんとは怖いグリム童話的な感じ。

 

継母の女王に閉じ込められていたスノーホワイトは女王の弟を傷つけて城を脱出。魔の黒い森へ逃げ込む。弟は森の案内人として飲んだくれのハンターを雇い、スノーホワイトを追う。

寝返ったハンターや7人の小人に助けられ、スノーホワイトはサンクチュアリへ。このサンクチュアリが、思いっきり『もののけ姫』のパロディで場内失笑。

そこへも迫る女王の追手。そして、毒りんご。

キスで目覚めたスノーホワイトはついに、女王と直接対峙し、城を取り戻すことを決心する。

 

女王役のシャーリーズ・セロンがなかなかの怪演。CGで若くなったり、年老いたり。彼女が悪の魔女になった経緯が走馬灯のようにフラッシュバックするあたりも謎に満ちていて魅力的だ。

思わせぶりなシーンをつなぎ合わせることで、観客に謎解きの魅力も与えつつ、答えは出さないなんて、まるでヱヴァンゲリヲンのようじゃないか(笑)

そして、スノーホワイトを目覚めさせたキスの相手が、幼馴染の王子ではなく、飲んだくれのハンターだったというのも一興。最期はスノーホワイトの戴冠式でハッピーエンドっぽく終わるけれど、この後、相当揉めそうだよね。この三角関係。

 

さらに、実は3部作といううわさが。もしかして、中途半端な三角関係の行方や、女王の過去が明らかに?

そして、3滴の血によって受け継がれる魔力によって、スノーホワイトが次の魔女に!(それなんて、まどマギ)

 


[映画] MIB3

2012-07-14 17:23:07 | 映画

メン・イン・ブラック3 - goo 映画

Photo by WILSON WEBB -(C)2011 Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

 

ああ面白かったという以上に、まったく何も付け加えることの無い映画。

3Dで見たのだけれど、相変わらず3Dで見なきゃいけない理由もなく、2Dで十分だと思ったけど。

最後のシーンで、二人にそんな過去が……という、悲しいけれどもちょっといい話で終わるところもいい。

しかし、1969年7月16日という日付を見ても、何も気づかなかった自分には絶望した。そうだよ、あの日じゃないか。

 

最近はメン・イン・ブラックの元ネタとなった都市伝説もすっかり聞かなくなってしまったが、地球はとっくに宇宙たちに乗っ取られてしまっているのかもね。ほら、隣の人がエイリアンってネタに、誰も驚かなくなってきたじゃない。

 


[SF] 第51回 日本SF大会 Varicon(その4)

2012-07-14 11:44:59 | SF

第51回 日本SF大会「Varicon」に参加してきました。その4。


なんとなく起きたら朝の7:00。ああ、ラジオ体操行けなかったなとか思って意識を失い、再び目覚めると8:00過ぎ。お、これは朝ごはんを食べに行かなければ。

寝ぼけながら食堂に下りて行って、朝ごはん。夕食と同じようにビュッフェ方式なのだが、洋食風におかずをとっていったら、最後に待っていたのはご飯とみそ汁。そうだよねぇー。あれ、牛乳ないんかー。見当たらないなー。ってことで、ソーセージとハムでご飯もぐもぐ。

そのあと、ちょっと散歩。まだ朝もやの残る山の中という感じだったが、ここって夕張の町中のはずなんだよね。景色が十勝岳の大雪青年の家と変わらないんですが。

自分たちに布団と一緒に、誰も寝なかった布団をむなしく片付けて、クロージングへ。

 

今度は体育館にはスリッパで。きみたち、昨日の警備隊長の注意を聞いていなかったのかね。土足禁止はあんまり周知されていないみたいなんですが。

開始前に会場に流れていた『校歌』は初音ミクっぽいんだけど、これ生声か? ♪無事に帰ろう自分の足で~

オープニング後に届いたメッセージ紹介では、クリプトン社長から野尻さんへのものもあり、大いに沸く。

暗黒星雲賞は夕張メロン熊。なんと短い脚で苦労してステージに上がり、暗黒星雲賞実行委員長代理の代理のイデさんに噛み付く。副賞は夕張っぽく石炭の缶詰なんですが、夕張地元のメロン熊には無用のお土産だったかも。ああ、そうそう、星雲賞の副賞はボルト人形のボルタでした。

その後、今後のイベント紹介。日本SF作家クラブ50周年関連イベント紹介では瀬名秀明さんと増田まもるさんが登壇。

そして、司会のお姉さんは開校式に続き、今度は実行委員長の最期の挨拶を飛ばそうとする。なかなか良い“てんどんボケ”ですね。

 

クロージング終わって空港直行バス待ち。ちょっと時間があったのだけれど、メ ロン熊がエンターテイメント精神発揮しまくりで退屈せずに済んだ。さすが、暗黒星雲賞受賞者。

バスは予約なしの希望者が多くて、ちょっと混乱気味。やっぱり、思ったより来るのが大変だったから、帰りはバスに乗りたいんでしょ。結局、バス4台で空港直行組と、メロン食べ放題組に分かれて無事乗車。

メロン熊も参加者がバスで旅立つまで見送ってくれました。見た目よりもいいやつだったのね。

 

 

 

新千歳空港では3時間待ちだったので映画館をチェック。『アメージング・スパイダーマン』やってると宣伝してるくせに、昼間は『網走番外地』だったよ(笑)

風呂(空港の4Fにスーパー銭湯がある)に入ろうかとも思ったけれど、結局ライオンでビール飲んでうだうだ。そしたら、クラシック・キャンペーンの三角籤で1等当たった!

全国のライオンで使用可能な¥2000券。札幌まで飲みに来いじゃなくってよかった(笑)。

 

 


[SF] 第51回 日本SF大会 Varicon(その3)

2012-07-14 10:47:47 | SF

第51回 日本SF大会「Varicon」に参加してきました。その3。


3コマ目は『大森望の星雲賞メッタ斬り!』

本日、みっつめの大森さん出演企画(笑)

他に、野尻抱介さん、小林泰三さん、鷲尾直広さん、穴沢優子さんが出演。

穴沢さんは星雲賞ノンフィクション部門受賞『吾妻ひでお(略)』の著者のひとりであり、出版社の代理受賞者ではなくてちゃんとした受賞者。

吾妻家を訪れた際の顛末や、吾妻さんの逸話(上下に切れた原稿の話とか)がなかなかおもしろかった。

 

企画は星雲賞メッタ斬りということで、星雲賞の得票数に始まり、どうやったら星雲賞を取れるかという話題に。

星雲賞の得票数は非公開だが、ここでは得票率が公開(オフレコ?)。だいたい30%台の数字が並ぶ。投票総数は100を超えるあたりらしいので、組織票で十分いけるはず。特に、今年みたいな参加者が少ない年は……。

星雲賞の獲り方については、長編は参考作品の(A)に上がるぐらい? とにかく著名度が高い作品に投票が集まりがちのようだ。

短編部門必勝法は、(1) SFマガジンなどに掲載される(この時点で候補作の権利が生まれる)、(2) 次の年の投票時期前に短編集を出す。ということらしい。これで、SFマガジンなんか読まない読者にもアピール可能というわけ。

今年の「ピアピア」は見事にこの方式に見事に嵌り、なおかつ、来年の星雲賞長編部門(短編連作ではなく、長編とみなす『太陽の簒奪者』方式)まで狙えるという、一粒でいったい何度おいしいんだという戦略。

当の野尻さんは、筒井康隆氏越えが見えてきたということで返ってビビッてしまい、「くれと言ったわけじゃない」とか言い出す始末。でもくれるならもらうw

この方式を狙って、大森さんはテッド・チャン氏に、星雲賞に合わせた短編集を出させようと画策したらしいが、著者本人を口説き落とせず、あえなく失敗。来年のコニー・ウィリスに期待だそうだ。(だから『ブラック・アウト』だけじゃ完結してないってば)

アート部門で受賞するには、はるこんに関わって組織票を入れてもらうのがいいらしい。

ノンフィクション部門を受賞するには、……失踪する(笑)

そして、アート部門の鷲尾さんがしきりに失踪を進められる。

今年の星雲賞は『吾妻ひでお(略)』以外は割と順当。よく訓練されたSFファンの集まりなので、もっと予想外な結果が期待されたが、SFファンも常識的になったものだ。

 

3コマ目終了時点で、なんとAM 2:00。しかし、まだまだSF大会は終わらない。

夕飯が大量だったのであまりお腹も減っていないが、予約済みの夜食「夕張メロン熊弁当」を引き取りに行く。思ったよりも大きくずっしり。っていうか、本当に普通の弁当じゃないか。もっと夜食っぽい、できれば酒の肴になるようなものを期待してたんだけど。そしてメロンが入っていない。弁当箱全面にメロン熊のイラストが入っているが、ゆるきゃらバージョンなので怖くない。どこをとっても期待外れなやつであった。

クラシック片手に、すでに暗がりと化した談話室でもぐもぐ。やっぱり完食できずに、米はほとんどゴミ箱に。もったいない。アフリカの恵まれない子供たちに(略)

 

4コマ目は『「NOVA&年刊傑作選の部屋」大森望』

もう開き直って大森さんと4コマ目。企画が全体的に少ないこともあって、書籍系企画を追いかけるとこうなってしまうのは仕方がない。

企画内容は『NOVA』と『年刊日本SF傑作選』について大森さんが愚痴るという内容。

聞き手は小林泰三(NOVA1に寄稿)さんと、年配のおじさん(すみません、名前がわからないんですが、ファングループ連合会議の部屋にそのままいたので、連合会議の方?)。

小林さんは酔っぱらったのか眠たいのか、はたまた一人関西勢ということで寂しかったのか、大会通しておとなし目。やっぱり、トリオとかカルテットじゃなきゃダメなのか。

 

『NOVA』の編集印税は2%。苦労のわりに実入りが少ないし、そろそろ疲れてきちゃったので、10巻までやってお休みしようと思う。というのが衝撃の告白。

『異形コレクション』をも続けた(wikipediaで調べたら45巻だった! しかも派生シリーズあり!)井上雅彦さんはすごいよねとか。

そして、『年刊日本SF傑作選』の話題では、大森さんと日下三蔵さんの確執が明らかに(笑)

「こんなのどこか面白いんだよ」「そんなのSFじゃない」との言い争いが絶えず、今ではお互い勝手にやっているそうだ。

ちょっとだけ出た「SF Japan」の話も個人的には興味深かった。あそこから選ぶようなものは無かったので、つぶれても惜しくなかった、とか。失礼だけれど全く同意。どうしてああなってしまったのか。

ただこれで日本SF中心のSF専門誌はゼロに戻ってしまったわけで、NOVAが雑誌なり、ムック形式で生き延びてくれるのであれば、それはそれで読み続ける気はあるのだけれど。

テーマアンソロジーとして続けるならばという話で出たのは「魔女っ娘」。『まどか☆マギカ』の星雲賞受賞もあるし、いいんじゃないですかね。もちろん、適度なひねりが必要なので思ったより難しいんじゃないかという反面、どんな作品が読めるのか楽しみだ。

他にはじいさん(ベテラン)特集とか、ラノベ若手特集とか。じいさんたちは、もう書かない人が多いみたいで難しそう。ラノベは『NOVA 7』掲載の3作がいい感じだったので、ちょっと期待してみたい。

で、あそこの客席側にいた作家の方って誰でしたっけ。見たことある気がするんだけど、創元新人賞の人?

そんな感じで、眠たくてぐだぐだな感じになったので、4:00前に終了。やっと部屋に帰って寝る。

 

あれ、やっぱり8人部屋なのに4人しかいない……。

 

 


[SF] 第51回 日本SF大会 Varicon(その2)

2012-07-14 10:04:02 | SF

第51回 日本SF大会「Varicon」に参加してきました。その2回目。

 

やっと20:30となり、企画の開始。そう、なんとこの大会は20:30開始で朝の4:00まで続く一晩だけのファンタジア。

しかも今回はメイン企画と呼べるものがなく、(敢えて言うならば、笹本さん部屋がそうだったのか?)どこに行こうか迷う感じ。


1コマ目は『「翻訳者vs挿画家、海外SFを語る」大森望 vs 鷲尾直広』

鷲尾直広さんは今年の星雲賞アート部門受賞者。お名前をよく知らなかったのだけれど、あれもこれもそうだったのかとびっくりした。

特に、あの『コラプシウム』と《レベレーション・スペース》シリーズが同じイラストレーターだったことに衝撃。ああ、そういえば『啓示空間』にヘンな(失礼!)キャラデザ載ってたな。

『コラプシウム』はハヤカワSFでありながら、内容とは無関係のアニメ絵表紙を付けたということで、一部で強烈な批判を受けたという逸話を持つ例の本だ。しかし、大森さん曰く、「あれ批判してるの、2chでもずーっと一人の人が言ってるだけなんじゃないの? だって、なんだかんだ言ってみんな買ってるじゃない(笑)」

ゲストが二人とも星雲賞受賞者ということもあって、海外SFの話というより、どうやったら星雲賞が取れるかという話に流れ、はるこんでただ働きすると、はるこんスタッフの組織票が入っていいらしいとの結論に。そして、この話は「大森望の星雲賞メッタ斬り!」まで続くのである。

海外SF以外の話では、アニメの話もちょろっと。『ファフナー』の企画はあるけど冲方さんが忙しくてうんぬんかんぬん。そして、モーパイの話はこの後の笹本部屋へ続く。(行ってないのでわかりません)

 

2コマ目は『作家・川端裕人インタビュー「初の気象SF『雲の王』を書いて」』

小林泰三さん部屋と迷ったのだけれど、川端さんの方へ。

川端さんは初めてお目にかかりましたが、実はこのブログに以前コメントをいただいてるんですよね。

てっきり、普通なおじさん(年上だし、PTAだしw)のイメージだったのだけれど、すらっとした長身の好青年といった感じのイケメンで、想像とのあまりのギャップにびっくらこいた。

この実物なら、『銀河へキックオフ』のオンリーイベントに行っても、腐女子たちがキャーキャー言うレベルではないかと思った。

 

で、いきなり大久保町の話とか。川端さんは明石市の出身で、『大久保町の決闘』(田中哲弥)も喜んで読んでたとか。一つ間違えば、小林さんとともにマンガカルテット入りだったのかも。

その後、日本テレビ記者時代の話や、デビュー作『夏のロケット』の話を経て、『川の名前』。さらに、最新作『雲の王』へ。

宇宙や未来へということよりも、身近なものにセンス・オブ・ワンダーを感じるというお話しにはちょっと共感した。確かに、『川の名前』は全然SFでは無いが、読んだ後に世界の見え方が変わるというセンス・オブ・ワンダーど真ん中な小説だった。

『雲の王』も、やはりその傾向にあり、雲の一族という架空の存在を通して描かれるのは遠い異星の気象ではなく、まさしく我々を取り巻く地球の大気であり、この日本の台風である。そして、この小説を読んだ後では、雲の見え方や、台風に対する考え方が違ってくるに違いない。(って、読んだ後に書いてますが……)

雲の一族と、『光の帝国 常野物語』(恩田陸)の類似の件は著者本人も気づいていたとか。ただし、下敷きになっているのは、『光の帝国 常野物語』でも、その下敷きの『果てしなき旅路 《ピープル・シリーズ》』(ゼナ・ヘンダースン)でもなく、クリフォード・D・シマックの短編だそうだ。(『20世紀SF2』収録の「隣人」?)

『夏のロケット』もホリエもんロケットとして現実化しそうだし、『雲の王』のGプロジェクトも似たような計画が始まっているらしい。現実に即して緻密に描けば描くほど、陳腐化が早く、旬が短い。“大雑把”な話ほど陳腐化しないという話題も。でも、これって共存可能だよね。大雑把な話を緻密に描けばいいんだよ、とか無責任に思ったり。

大森さんの「これは『MM9』(山本弘)への挑戦だ」みたいな感想も面白かった。台風や地震を怪獣そのものとして登場させた『MM9』と、台風を怪獣、雲の王として描く本作は確かに類似していながら、真向からベクトルがぶつかるかもしれない。

対談が終わって、『雲の王』の販売&サイン会。先頭に並んだコンサユニが俺です。すみません。

しかし、講談社の編集さんが「そうだ、SF大会に行こう」と言い出したというのはすごい。しかも、なんでまたこんな夕張なんかに。都市型大会だと、もっと本も売れたんだろうにね。ああ、でもこうやって話題にするからいいのか。

 

大会の企画はすべてビデオに撮って、後日ustreamで配信ということになっていたのだが、なんとこれだけ公式記録に失敗したとのtweetが流れてきており、まぼろしの企画になってしまったかもしれない。