神なる冬

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[映画] 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド

2015-09-24 22:28:05 | 映画

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』

 

ネットでは“炎上すらしない”と散々な評判だったけれど、実際に見てみると、いいじゃないか。予想以上に面白かった。

前偏の感想では、完全に尺が足りない中でどうやって完結させるかが問題と書いたが、個人的にはかなり好きな終わり方。これ以上の終わり方は想像が付かない。陳腐と斜め上の細い狭間での綱渡りを、そうとう考え抜いた結果だと思うよ。

ストーリーの組み立ては、昔懐かしいトクサツ映画の王道だった。まさに、作法どおりの期待を裏切らない作り。そうだよ、トクサツの文脈に沿って考えれば考えるほど、その線しかないのだよ。まさに、ウルトラマンで仮面ライダー。

で、なんといってもシキシマだ。当初はリヴァイの代わりといわれ、名前やキャラの変更に苦しい言い訳がなされていたが、終わってみればこれが完全なミスリード。シキシマ=リヴァイという事前情報が無かったなら、もうちょっと早く、これはトクサツの王道構成だということがバレたはず。まさか、町山さんがこんな情報戦略を使ってくるとは思ってなかった。

変身して巨大化し、人々を脅威から救ったヒーロー。突如として現れるもう一人のヒーローは敵か味方か。姿を現す真の敵。そしてさらに、王道中の王道、自爆特攻。熱い。熱過ぎるぜ。

これは確かに、『進撃の巨人』ではなかった。しかし、そこまでけなされるほどの映画でもない。せめて、主人公の名前がエレンやミカサでなかったなら……。

ハンジは巨人の真相には無知な武器オタクだし、サシャはアルミンに恋する乙女だし、ジャンはただの雑魚だし、いろいろおかしいけれど、最後の作戦に残った隊員はみんな愛すべきキャラだったよ。あと、人類最強はシキシマでも、ミカサでもなく、サンナギだったのには笑った。

ラストシーンも意味不明と言われているけれど、良く考えるんだ、エレンは前篇の登場時に何を願ったのか。そして、壁の外への二人の脱出が示唆される交信記録。どうだい、きれいな結末じゃないか。

サブタイトルも、主題歌担当のSEKAI NO OWARIではなく、世界の果てを意味しているんだろうな。その果てを越えて行け、エレン!

 



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