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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

スパイスの世界18パプリカ・ポピーシード(2回シリーズその2)

2013年07月01日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 【ポピーシード】芥子の実。あんパンに振られている小粒で白色のスパイスである。また、七味唐辛子にも混入されている。灰色、黒色などがあり、煎る(150度以上加熱)とアーモンドナッツのような香りがする、食感が良く歯触りがよい。粉砕したものは魚料理やスパゲティ、ピラフ、ムニエルなどに使われる。完熟した種は麻酔性を持たない。

 ちょっと脱線するが、鬼芥子から作る阿片に含まれるモルヒネは麻酔性が強く、特に我が国では鬼芥子の栽培は禁じられている。今でも、黄金のトライアングルと呼ぶ東南アジアの一角があり、そこでは密かに鬼芥子が栽培されている。モルヒネはポピーの花が咲いた後に出来るさく果(種を包む団子状の鞘)を傷付け、そこから滲出した乳液を乾燥し固化したもの(阿片)を精製し、粉末にしたものである。ヘロインは脳内移行性を高めるため、モルヒネをエステル化したものである。モルヒネで思い出したが、人体でも防衛機能の中に体内モルヒネが作られることがある。経験された方もいると思われるが、マラソンや山登りなどでつらい状況を続けると、体が急に軽くなり痛みが無くなるときがある。

 これが体内で作られたモルヒネの効果である。習慣性になることはないであろうが、走った後や山頂に立ったときの爽快感は、将に体内モルヒネ効果がなせる技かもしれない。体内モルヒネは体内で作られ、オピオイド受容体が脳内にあり、痛みに対して、それを和らげる効果が実証されている。

 風に揺られ、密生したポピーの花畑は大変きれいで、品種改良したブルーポピーは愛好者も多い。ケシ科の一年草である。原産地はヨーロッパや地中海沿岸一帯である。(このシリーズ最終回です)