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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

標準について(3回シリーズその1)

2013年07月27日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 物事の尺度を測る概念の中で標準という用語があるが、比較のもとにする基準となる単位を決めて、その基準との比較をすることによって、より大きい、より小さいと量の大小を測ることは、合理的である。標準は平均的なものを指す場合にも用いられ、多くの種類がある場合に、その中間位置にあるものを指して使うが、厳密な意味ではなく、比較対象となるものが少ない場合には、標準は意味をなさなくなる。標準語なる言葉も最近は乱れてきた。特にイントネーションは気にかかる点である。

 例えば、標準レンズといえば、広角レンズではなく望遠レンズではないものをいうが、メーカーによって異なっている。標準偏差という得点の分布を表すのに、前提として得点は正規分布に従うと考え、標準からどれだけ偏るかを見るときに使う指標である。この場合も、対象者が少ない場合や、得点が全て高い(易しい問題の解答)、得点が全て低い(難しい問題の解答)場合には使えない。

 生産工程や作業方法などによく使われている、標準化という言葉も曖昧な部分を含み、標準化を行うことで作業効率が上がるなどというが、全て機械に置き換えて標準化を進めたとしても、試作品作りや、精密作業の仕上がり状態等は、最終的には人間が関与する分野もあり、標準化できない作業も多い。

 標準的といった場合は、一般や普通のことを表し、給与であれば、ある企業に勤める平均した年齢層の所得をいい、算出根拠が明示してあればよいが、他社に比べて高いのか低いのか判断に苦しむことが多い。大体の傾向として使われる指標ととらえれば納得がいく。

 国内で使うJIS(日本工業規格)Japan Industrial standardは直訳すれば日本産業標準である。最近では、国際標準であるISOを使うことが多くなってきた。
 例えば、長さを測る単位は国内ではメートル法を使っているが、欧米ではインチを使う場合もあり、国際的に統一を図る必要が出てきた。標準といっても特定の地域でしか使われないケースも多い。産業ばかりではなく、異文化の世界での衣食住に関わる多くの事柄に、我が国のそれとの間で違いがあることに気づく。(次回へ続きます)