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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

スパイスの世界22 和食に合うスパイス(3回シリーズその1)

2013年07月30日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 このシリーズで触れたことがある和風のスパイスのまとめとして、取り上げてみた。最近の洋食の浸透、手軽な軽食として人気が高い宅配ピザ、ハンバーガー、ホットドッグ、ドーナツ、フライドチキン等持ち帰りを含めてファーストフード店が氾濫している。殆どの店舗は全国に展開するフランチャイズチェーンで、低価格で販売方法も共通している。

 消費者に飽きられないのは、市場調査を入念にし、商品研究の成果でもあり、年齢層にあまり影響せず、商品が持つ軽食の手軽さと、独特の食感や香辛料の効能であろうか。

 寿司のチェーン店も人気が高い。回転寿司店は、個人の寿司店を凌駕し、寿司職人の職を奪う勢いを感じる。回転寿司店にあまり振るわなくなった、個人が経営する寿司店の店長や寿司職人が勤務していると聞くと寂しい気持ちもするが、経験を活かし、大いに活躍してほしいものである。
 少なくなった高級寿司店で時価という価格表示には、食べ終えてから懐具合が気になることが度々あった。家族が楽しむ雰囲気はなく、気むずかしく、頑固一徹の店主の態度には客が店にサービスしているようで、時代の流れに合わなくなってきたのであろう。創作寿司やハムやスモークサーモン、アボガドやキャビヤなどを種に使った洋風寿司も気に掛かるところである。そもそも寿司店は屋台で軽食をつまむことが発端で、高級店と対極にあり、庶民がファーストフードとし利用したものであった。現在でも寿司の愛好家に食通が多く、人気があることを見れば、寿司店が復活できる要素はあると思っている。

 回転寿司店のカウンター越しに見る寿司の作り方は、お櫃型のロボットが舎利を握り、その上にわさびをアルバイト風の店員が付け、既に切りそろえてある種を載せるだけである。どこに握る動作があるのであろうか。わさびはステンレスの器に山ほど作ってあり、わさびが揮発性であることも知らずに置かれている風景は、粋といわれた職人技ではない。寿司店のイメージが崩れたとしても、昔を知る者には当然であろう。(次回へ続きます)