餌がないのかあまりおいしいとは言えないピラカンサを突っついていました。
関西地方で生まれた恵方巻き、太巻きと呼ばれている海苔巻きを節分の前日に行い、恵方に向かって無言でかぶりつくという。数年前から関東地方でもコンビニやスーパーマーケットの食品売り場で見かけるようになった。寿司だけではなく、ロールケーキやトルティーヤなどの食品業界が参入し、イベント化するまでになった。
恵方巻きのいわれは多説あるようで、本来は歳徳神を祀る祭礼であるといわれていて、占いの世界と、それに食べるというジャンルが合わさり、毎年変わる干支と恵方という方位とが一緒になった願掛けである。因みに今年の方位は南南東である。
太巻き寿司は、海苔の半分を使って簀の子で巻く細巻き寿司ではなく、のり1枚分を縦に使って巻く、飾り寿司の一種である。つまり輪切りにした寿司の切り口に顕れる多種の食材が奏でる美しさ(金太郎飴のように)を楽しむ。具材としては卵焼きの短冊切り、かんぴょう、椎茸の含め煮、マグロやエビなどの海産物、芹・キュウリ、かまぼこ、彩りにデンブ(田麩)を使う。7種類を使うのが一般的で、7,5,3種の組み合わせが、縁起がよいようである。
我が家でも時代の流れに逆らうことなく、数年前から腕を振るって作るようにしている。
普通の太巻きは海苔の表面に酢飯を5ミリ高で敷き、具材をのせて巻き込むが、更に海苔半分を敷き、酢飯をのせてから具材を巻く。古くから作られている「の」の字巻きである。普通の太巻きが更に太くなり、恵方巻きで食しても壊れない丈夫な巻き寿司になる。
娘家族と近所の知人に差し上げる分を作るとなると一升の酢飯を準備する。どのような食べ方をするのか見たことはないが、大きな口を開けて無言で頬張る様は何とも滑稽であり、凄まじいものを感じる。孫の分は海苔の半分を使った納豆巻きとかんぴょう巻き、マグロが余れば鉄火巻きにするが、細巻きでもお遊びとはいえ、長いまま食べる様は何とも品がないと思っている。のどに詰まらせないようにゆっくり食して欲しい。