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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

喫煙パイプ(2回シリーズその2)

2014年01月29日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 パイプによる喫煙の歴史は古く、紀元前にアステカ文明で使用されていたようであるが、アメリカンインディアンの儀式にも使われており、それがパイプのルーツとされている。
 パイプによる回しのみ(喫煙)が信頼関係を作り、歓迎の儀式であったようである。煙草の煙が呪術的な意味も持っていて、天にいる精霊との交信に使われ、邪念を払い、清浄な場や雰囲気を醸し出す手段であったようである。仏教でも火と煙は重要な要素で、天との繋がりという意味では共通するものである。そこでは煙草と共に、道具であるパイプが一種の価値を持ち、大切にされたことは十分に推測できる。現在でも故人の遺品として喫煙パイプが代々継承されている家庭もある。

 地元で懇意にしている知人のご主人が不慮の事故に遭い帰らぬ人となって、残された知人が退職後の生活の場としていた山形県のあるご主人の実家を現在も守っているが、昨年の秋に知人の誘いもあり、女房と遊びに行ってきた。閑静な場所にあり、広い家の手入れは良く施こされていた。数年前にはご主人の親が他界して、多くの遺品がそのまま残されていた。

 飾り棚の上にケヤキ製の丸いパイプレストがあり、知人は何に使うか判らずに飾っていたといっていたが、それがパイプレストと知ると、戸棚を探し始め、ご主人の父親が使っていたというブライヤーのパイプと革製のパイプポーチを探し出し、自分に提供してくれた。

 自分もパイプでの喫煙歴は長い方で、就職したときには既にパイプ煙草を吸っていた。
現在でも気分転換にパイプ喫煙を嗜んでいる一人である。ゆっくりとふかすことによって、漂う紫煙は紙巻き煙草とは異なり、リラックス感を得ることが出来る。前述したが、パイプには使っていた方の思いが入るもので、頂いたブライヤーパイプ、パイプレスト、パイプポーチを大切に使っていきたい。(このシリーズ最終回です)