近くの木にツグミがとまりました。しばらくキョロキョロとあたりを警戒。
就職して5年目の頃であったと思う。新聞の広告にピーターソンシステムの宣伝があり、応募することによって、抽選で5名にシステム31のパイプが当たるということで、応募したところ暫くして、箱に入ったパイプが送られてきた。5名の中に入ったのである。小躍りして喜んだ記憶がある。パイプだけではしょうがないので国産で缶入りのパイプ煙草である飛鳥(あすか)を購入し、ついでにダンパーも購入した。パイプのボウルに詰めた煙草に火をつけて吸うと、着火したところが盛り上がって来る。そのまま吸い続けると火が消えるため、ダンパーで着火した部分を軽く押え込む。そうすることによって、火種を安定させ、続けて吸うことが出来る。消えそうになれば息を吹き込むと再燃する。
ダンパーには、カーボンが付きすぎると煙草を詰める部分(ボウル)の容積が少なくなるので、定期的に取り除くナイフと、ヤニが詰まるためその掃除用に先の尖った針がセットになっている。これをコンパニオンといっている。
初めのうちは煙草の分量や詰め込む力がよく分からない。ボウルの8割を目安に詰めるが、あまり力を入れて詰めると煙草に空気が入らないため消えやすい。ボウルの底の方は軽く押さえ。上部に詰めるに従って強く詰める。
パイプは各種の素材(陶器、コーン、海泡石、金属等)が使われるが、代表的なパイプはブライヤーである。ブライヤーは地中海沿岸に自生するシャクナゲ科のエリカの根瘤を加工したもので、木目がとても美しい。生育環境が悪いため、成長が遅く、低木であるが硬木である。
ボウルの内部をチャンバー(火皿)といい、木材であるため、ここで高温となる煙草が燃え、ボウルの一部が焦げてカーボンが付着する。このカーボンは厚さが1~2mm程度必要となる。このカーボンによって、チャンバー部分の熱をさまし、煙草の水分を吸収し、ボウルに損傷を与えないために必要である。2mm以上の厚みとなるとオーバーしたカーボンを取り除く。
日頃のメンテナンスは、煙道に付着するヤニやタール分をモールクリーナー(針金に繊維を巻き付けたもの)で取り除くと良い。
パイプ煙草は多くの種類があり、煙草の葉をブレンドしたものを香料等で香り付けしている。アロマタイプにも各種あるので、いろいろと試してみると良い。紙巻き煙草と異なりふかして楽しむのが一般的である。最初は消えやすいため、嫌う人も多いが、消えればまた着火すればよいので、消えることを恐れずに紫煙と香りを楽しんで欲しい。