親オス一羽でしたが水浴びと羽根繕いです。
旧友二人と三人で毎年行っている芭蕉の足跡を訪ねる旅を今年は芦野を起点に中尊寺までを二泊三日の行程で訪ねてきた。途中で震災後の復旧状況を散見することが出来た。NHKテレビ番組で被災地の状況が定期的に放映されているが、車窓から見る状況はテレビ放映と異なり、身につまされることが多かった。芭蕉の足跡については別稿でお知らせしようと思っているが、印象が消えない内に目に焼き付いた震災の復旧状況をお伝えしたい。
福島・宮城と山間地に見る被災者の集合住宅はプレハブの数棟並ぶ住宅で、一見してそれと判る外観であった。人影は見えず、築後3年が経過すると新築の明るさは消え、何故にこのような山間地に孤立して建てたのであろうか、という疑問がまず頭を過ぎった。周りには人家はなく、高台の森林に囲まれていて、通勤には向かない辺鄙な場所で、買い物等生活感がまったく感じられない僻地にあった。集合住宅はおそらく多くの地域に建てられているのであろうが、たまたま車の走行中に視野に入った住宅であったので、詳しくは判らないが、そこで生活する方のご苦労を思わずには居られない。
関係する地域の所有はおそらく県や市町村の所有する土地なのであろうか、緊急で一時的あるという理由もあり、居住期間の3年間という時の経過は復旧の優先順位がおそらく下位にせざるを得ない多くの解決すべき条件や要望に対する対応があることは想像できる。
次は地震による墓地の復旧である。訪ねて歩いた場所の一つに須賀川の十念寺があるが、大変古いお寺で、殆どの墓石は倒壊していて、全く復旧が出来ていない場所でもあった。
古いということは所有者が不明ということもあるであろうが、檀家が極端に減ったという理由もあるであろう。何ともすざまじい地震であったことが伺える。手が着いていないのは手を付けられる状況ではないことへの裏返しである。旧友とは寺社の管理についての話題に及んだが、当事者ではないということで、今後の復旧の状況を注視していく他はない。(次回へ続きます)