鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

味の素KK

2014年06月27日 00時00分01秒 | 紹介

  6月19日、市民アカデェミーの見学先であった味の素川崎工場の見学内容についてお伝えすることとする。創始者である鈴木三郎助にちなんで、京浜急行大師線の鈴木町駅は川崎駅から2停車の所にある。街全体が鈴木町という名前も、味の素の創始者を駅名にしている。開業当初は鈴木商店といっていた。川崎工場では「味の素」、「ほんだし」を主として生産している。味の素は27カ国、120工場を持つ。国内だけでも24箇所に工場、研究所等を持ち、調味料の専門メーカーである。

  味覚は甘味、塩味、苦味、酸味が知られている。第5の味覚はうまみであるそうで、長年一途にうまみを製品として世に送り出してきた。製品味の素に使われるうまみ成分は化学的にいうと主としてアミノ酸の一種であるグルタミン酸ナトリウムのことで、我が国では砂糖キビを原料に使っている。サトウキビから取れる糖蜜にグルタミン酸発酵菌を加えて作られる結晶体である。発酵菌を使うことで自然食品といっている。

  味の素はうまみ成分であり、調理の基本はダシで決まるともいわれるように、昆布、鰹節、煮干し、アゴだし等が使われている。創業者である鈴木氏は大正時代に大阪のうどん屋で昆布だしを取っていることを知り、それが発端となり、人工的に作ることが出来ないかを研究したそうである。発酵菌を使う方法はだいぶ後になってからの研究成果で、当初は原価が安い石油誘導品(アクリルニトリルやノーマルパラフィン等を原料として酢酸を作り、そこからグルタミン酸ソーダを作る)から作られていたようである。

 知らなかったことであるが、うまみ成分は舌に存在する味蕾で感じるが、うまさは増量しても、多いからといってよりうまく、強く感じることはない。その意味では適量ということになるが、多く使うことによってよりおいしいと感じることはないようである。従って、飲食店で過剰に使用する傾向にあるうまみ成分を、飲食者は過剰に吸収することになる。一方、使う量が少なければ、商品の回転は悪くなる。一時、食卓塩や味の素の瓶の蓋穴の口径が大きくなったと感じたことがあった。商売するとはこういうことかと感心したことがある。

 海外で作られている味の素は、国によって名称が異なってはいるが、製法はどれも同じで、主原料がサトウキビ、トウモロコシ、キャッサバ等の現地で取れる材料を使っている。

 結晶粒子の大きさも異なるようで、国によって好みがあるそうだ。加熱する料理には粒子の粗いものが好まれている。フランスにも現地工場があり、フランス料理で使うフォンドボーにも味の素が入っているのかも知れない。