鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

芭蕉の足跡旅行福島・宮城・岩手(1)

2014年06月14日 00時00分01秒 | 日記

平成26年6月1日から2泊3日で旧友とのドライブ旅行を楽しみました。前回の引き続きで、福島芦野からです。同行した中道氏執筆の日記を7回にわたり掲載します。

(1) 遊行柳

  平成26年6月1日(日)。8時に登戸に集合し、車は東北道那須ICで降りて、丘陵地帯を通り抜け芦野に三十分程で到着した。快晴。今回もM君の車でA君と私の三人連れの旅である。六月初旬の11時だというのに気温は30度を超えている。芦野の遊行柳は、西行の

道のべに清水ながるゝ柳陰しばしとてこそ立ちとまりつれ 西行  

の歌があり、謡曲「遊行柳」として有名になった所である。謡曲「遊行柳」は諸国行脚の遊行上人が、老翁に西行ゆかりの朽木の柳に案内され、念仏を唱えていると、柳の精が現れ、上人に授かった十念によって成仏できることを述べ、舞う、という曲である。

丘陵に囲まれた広い盆地状の一帯に田が広がり、その一角にこんもりとかたまって立つ柳があった。ちょうど田植が終わったばかりで、まさに芭蕉が

田一枚植えて立去る柳かな   芭蕉

と詠った通りの景色がひろがっている。特別のものはないが、人の心をほっとさせるような柔らかい景色である。

蛙の群がる畦道を通って二本の大きな柳の下に行くと、そこには芭蕉、蕪村の句碑と西行の歌碑が立っていた。その奥には上の宮神社という小さな祠があり、その傍らに幹回り6.1米、高さ35米の巨大な銀杏が立っていて県の天然記念物になっている。

遊行柳の近くの売店・遊行庵(那須郡那須町芦野2530)で夏野菜カレーの昼食をとった。