中洲がむき出しとなり、コサギは執念深く餌捕りに夢中でした。
平成26年6月26日
今日は小杉の生涯学習センターでの講義であった。空から測る川崎というテーマで、サブテーマは地球の凹凸がはっきり見える赤色立体地図を防災に役立てて、人々の暮らしを守るとの長いテーマであった。数日前のゲリラ豪雨で雹が10センチ近くも降った調布市の災害現場についても実地調査の経験を含め話があった。
地図の作製にあたるアジア航測株式会社の技術長千葉達朗氏の講義であった。テーマから想像すると、航測技術の最先端を紹介してもらえる講義内容を想像していたが、実際にはここにはさほど触れずに、もっぱら、ご本人の経験から未だ未分野である地図の表示方法に重点が置かれていた。
地図は国土地理院が市販している多くの地図がある。しかし登山者が山で遭難したときの原因は、等高線で示された内容に勘違いを起こすことがあるようで、普通、色彩が付いていないため、山の起伏がつかめず、山と谷とが明確に区分できないようである。
地図の作製は航空機を使い地上1000メートル上空からGPSを使って、一定地区を走査線状に前後左右に進みながら、近赤外線写真を写し、標高を決めていく。カメラを水平に保つことが難しいし、あまり低空で写すと健康被害等の苦情が発生するといっていた。また、図面に起こすときの作業性もある。
講義の中で、山梨の富士山すそ野の青木ヶ原を例に、実際には森林で覆われているため、今まで、地表の様子が分かりにくく、数ある火口が特定できなかった。地図の標高差を示すための工夫として、赤のフィルターを掛けることによって、グラデェーションが明確となり、標高の凹凸がはっきり示すことが出来るようになった。色相上では、赤色の範囲が広く、人間の目にもはっきり区別が出来るとしていた。その理由は、赤は危険色で、誰にでも判りやすいとのことであった。
質問の中に、地中に埋まっている金属類を特定できないか、自宅の盛土と切り土の区別は出来るかなどの質問があったが、そこまでの航測技術はないようである。防災には居住地の高低差がはっきりと知ることで、災害時の避難経路策定に応用できるとの印象を得た。