庭の紅葉の木につくイラガの幼虫、アマノジャクと呼んでましたが、刺されると痺れるように痛い。シジュウカラはこれを餌にしています。
夜の間に咲き始め、朝になると萎んでしまう。高さが3m以上になるサボテンで、花は12cmと大形である。白色で強い芳香があり、2時間程度開花する。姫月下美人もあり、これは小振りである。7月から11月に3回から5回開花する。
毎年この時期になると携帯メールで写真を撮り、月下美人の開花状況を知らせてくれる。彼曰く「今年も美人が○○人訪れた。夜通し美人のお酌で飲むぞ」昨年逝去された奥方が、こよなく愛した花で、ご心中を察すると、おそらく、奥方のことを思い出しながらの晩酌だったのであろう。何とも切なくなる心境である。
月下美人は何故夜中に咲くのであろうか?物の本によると、植物が持つ受粉機能と関係があり、特定の動物との共生で、植物自身が選んだ動物の生態に合わせて開花するとのことである。その動物とは、夕方になると活動を始めるコウモリである。開花をコウモリに知らせるため、花の色は、夜間でも見えやすい白色、花に蜜が多い、幹に直接花芽を着ける等、コウモリの目に付きやすい条件を備えている。しかし、現在では、喩え夜中に花が咲いても、室内であればコウモリとの共生は意味をなさないが、その意味では月下美人は受粉することが出来ない。他の夜間に飛び回る昆虫に受粉をかえることをしないのは数千年、数万年に及ぶ植物の性質は簡単にはかえられないからであろうか。人口受粉に成功したとなれば、種でもって月下美人の生育が可能となる。
植物と動物との共生はよく知られている。毒のある触手を使い外敵から身を守る珊瑚とクマノミ、手長エビとハゼ、アリとアブラムシ、サルビアとハチ鳥、受粉に寄与する多くの昆虫等多くの生物の共生があり、相互に依存することによって子孫を繁栄してきたといえる。では人間ではどのような共生があるのであろうか、良く例に出されるのは、動物ではないが、大腸菌による食物の分解がある。広くいえば家畜と人間との関係なども一種の共生と考えても良いと思う。植物を育て、犬や猫などのペットを飼うことも共生なのであろう。
殺伐とした時代には、原点に帰り、人間同士の関係をより深め、積極的に信頼関係を構築し、共生することの大切さを改めて再認識した次第である。