自宅で天ぷらを揚げるのに中華鍋を使っていたが、今般、新品の銅製鍋を購入することにした。ネットで検索して、ネットからの注文である。3日間で届いた。支払いはTポイントが溜まっていたので、それに当てたため実質0円で購入できた。大きさ30cm、厚さ2.3mmで、深さは7cmである。かねてより銅製鍋は熱伝導率が高く、放熱が少なく、天ぷらが均一に揚がるため、天ぷらには最適と聞いていたが、鉄製やアルミ製、琺瑯(ホーロー)製に比べて値段が高い。しかし、値段のことを考えると手が出せなかった。
難点といえば、使用後の手入れで、変色しないように、水気を避けることである。使用後は油が熱い内に油ポットに移す。変色すれば酢と塩を水で薄めて磨くと良いそうで、クエン酸も使えるようである。余り、洗剤を使い、水洗しない方がよいようである。油が付着したままでは、油が酸化するので余分な油を布や紙で拭き取り、薄めの洗剤を使い水洗後乾燥させる。
食品安全基本法の改正が薬事・食品衛生審議会へ諮問され、厚生労働大臣宛答申された。平成20年のことであるが、銅製または銅合金製の器具及び容器包装に係わる製造基準で銅製または銅合金製の器具及び容器包装は、その食品に接触する部分を全面スズメッキ又は銀メッキその他衛生上危害を生ずるおそれのない処置を施さなければならない。ただし、固有の光沢を有するもの、又は高温で使用することにより表面のメッキが剥がれるおそれのあるものは、この限りではない。と規定されている。
銅製または銅合金製の器具及び容器包装に係わる製造基準については、基準制定当時、猛毒と考えられていた緑青による衛生上の危害防止するために定められたものであるが、その後労働省で行った銅酸化物の生体に及ぼす影響に関する研究で否定された。しかし、銅製品は稀に吐き気、嘔吐、下痢等の食中毒が報告されているため、メッキ処理の必要性は否定されていない。
今般、購入した銅鍋においても、容器の内面はスズメッキが施されている。使っている内に剥離する可能性がある。金属たわし等で汚れを除去するとメッキ面に傷が着くため注意が必要である。傷が着いて銅金属が露出した場合はメッキの引き直しをするようであるが、どこで修理が出来るのか不明である。さて、おいしい天ぷらが揚がるか試してみることにしたい。