(略)
>●集団をつくると直系家族的組織になる日本人
>日本人は集団をつくると必ず直系家族的な構造にしてしまいます。
そうですね。’上とみるか、下とみるか’ の判断を繰り返して実行していると、必ず、直系になりますね。
日本語には、階称・言葉遣いがあります。上下判断を繰り返していると、直系序列になります。
日本人の礼儀作法は、序列作法になっているので、正しい序列判断が必要になります。人を見損なってはいけないという想いが強く、上下判断は強迫観念の域に達しています。
>後からそうした集団に入る人間は、すでに構造ができあがっていますから、合せていかなくてはなりません。
序列社会性を発揮しなくてはなりませんね。世俗の序列に疑問を抱くと、外人・非国民・棄民になる恐れがあります。すると、日本人は序列協力により得られる力を失います。
>この「後から入った」という感じがすでに直系家族原理に無意識にとらわれている証拠です。
そうですね。後から序列に加わったのですからね。無意識にとらわれますね。
>会社では「きみ、何年入社?」「ぼくと同期?」というような会話がしばしなされます。
そうですね。私は、新制高校の八期生、新制大学の十一期生です。といった具合です。
>●明治維新と直系家族的組織
>国家を統一し、政治を長く安定させていくためには、よく統率された組織が必要となる、と彼ら(明治維新の指導者)は考えたのでしょう。
そうですね。序列メンタリティの活用ですね。無哲学・能天気の民には、’これしかない’ と言ったところか。
>そのためには、直系家族的なタテ一本の構造をつくり、その頂点に、権威ある父親的な存在(としての天皇)を置かなければならない、と考えたのです。
分かりました。神武 (じんむ)、綏靖 (すいぜい)、安寧 (あんねい)、懿徳 (いとく)、、、、ですね。暗記力の問題ですね。
>●直系家族的組織の欠点
>直系家族では父親に権威があるということになっています。
‘起て一系の大君 (おおきみ) を 光と永久に頂きて 臣民我ら皆共に御稜威 (みいつ) に副はむ大使命、、、’ と私は子供の時に歌っていました。
>しかし、この権威ある父親はほとんど主体的な意思決定を行わないのです。
そうですね。日本人には意思 (will) が無い。意思は未来時制の文章内容ですが、日本語文法には時制 (tense) というものがない。だから、日本人には意思がありません。優柔不断・意志薄弱に見えます。英語文法には時制があり、英米人には、意思があります。
>・・・権威者である父親の意をくんで、はやりの言葉でいえば「忖度して」、それぞれの成員がその意を実現する方向に向かって一斉に行動するのです。
そうですね。父親に意思が無いので、日本人は、恣意と忖度 (推察) で行くことになります。恣意 (私意・我がまま・身勝手) は文章にならないので、バラバラな単語 (小言・片言・独り言) のままで存在します。忖度は、聞き手の勝手な解釈であるから、その発言者には責任がありません。とかく、この世は無責任。この国がひっくり返った時にも、責任者は出なかった。
>・・・このような意思決定者の不在、意思決定機関の不能という事象は、いま現在の日本でも至るところで目にすることができます。
そうですね。日本人には意思が無いのであるから、意思決定者はどこにも見当たりません。意思のない所に方法 (仕方) はない。Where there’s a will, there’s a way. だから、日本人は仕方がないと無為無策で諦めています。
カレル・ヴァン・ウォルフレン氏は、自著<日本/権力構造の謎>の中の <とらえどころのない国家> で、次の段落のように述べています。
国会両院以外に、国家の中核として権力を持っているらしく見える組織は、官僚と大企業である。だが、この両者のどちらにも、究極的な権力はない。ボスはたくさんいるが、ボス中のボスといえる存在はないし、他を統率するだけの支配力のあるボス集団があるわけでもない。首都が国の経済、文化の中心だという意味では、日本は高度に中央集中型の国と言える。東京は、パリやロンドンに負けず劣らず、”すべてのものがある”大都市である。大企業は、中央官庁の役人から離れないよう、本社あるいは重要な支社を東京に構える。主要教育機関も、ここに集中している。予算陳情のためには、地方自治体も国の中央官僚に取り入らなければならない。東京以外には、重要な出版産業も娯楽産業もほとんど存在しない。ところが、この地理的中心地には、政治の中核がないのである。どの国についても、国家の実態をとらえるのは容易ではないが、日本の場合はとくに、バケツの中のウナギを素手でつかまえる、ということわざのたとえそのものである。指令の流れる経路、責任の中心、見え隠れする政策決定上の実際の動きなどが、すべて気が変になるほど、とらえどころがない。(引用終り)
>(略)