【近江の秋】
紅葉狩りを兼ね、近江八幡・長浜の街を歩き、タイムスリップしたような
気分になって、湖東三山の内、西明寺の紅葉を見てきた。
近江八幡は日牟礼八幡宮近くの八幡堀が人気スポットで、堀端の風景
が時代劇に良く出てくる馴染みの場所で人波が絶えない。
界隈には老舗菓子の”たねや”の本店や今風の洒落たスイーツの店が
若者を惹きつけ賑わいでいた。
今回の旅の目的の一つは長浜の馴染みの宿に泊まる事だった。
姉妹が営む【紗蔵】と言う宿は、姉妹のセンスが生かされた素敵で、
心を癒してくれる落ち着いた宿である。
また長浜の「曳山まつり」は先日ユネスコの無形文化遺産に登録された。
祭のハイライトが子供歌舞伎だ!全国に数ある子供歌舞伎の中でも
おそらく日本一であろう。豪華な曳山の上で演じられる子供歌舞伎は
感動ものである。【紗蔵】の子供が今年最後(12歳まで)の舞台に立った。
ビデオで見たが颯爽とした役者ぶりに身が震えた。
子供の名は「空之介」、親の意気込みが感じられる。
時代劇に良く出てくる馴染みのスポットだ!
橋の下で怪しい奴がこそこそ話し合っている場面を思い出す。
近江八幡・八幡堀
外の喧騒が嘘のように、静まり返った日牟礼八幡宮の境内。
長浜は北国街道が町中を貫く、街道沿いには古い家並みが続き観光客で
賑わっていた。
長浜曳山博物館に飾られた「空之介」君の伊達姿。
信長・秀吉・秀次・石田と戦国武将たちが舞台に現れた近江路、多くの
文化遺産が残されている。鈴鹿山麓に抱かれた山懐に紅葉の名所と
して名高い湖東三山の西明寺・金剛輪寺・百済寺がる。
欲張らずに今回は「西明寺」でゆっくりと紅葉狩りをしてきた。
参道に覆いかぶさるように紅の緞帳が迎えてくれた。
三重塔(国宝)が錦秋に彩られていた。
山一面が真紅に染まっていた。
苔むす石垣と歴史を感じさせる黒光りした石段、紅葉が艶やかだ!
鐘楼からも紅の絵模様が目に入る。
斑点の幹を額縁に秋たけなわだ!
苔の上の落ち葉が踊っているように見えた。
西明寺には苔が多い、紅の落ち葉とのコントラストが絶妙だ!