【高尾山火渡り祭】
まだ熱い燠火(おきび)が四方に散らばる中を、「おんばらだやそわか~」
と唱えながら裸足で渡る火渡り祭りは荘厳で勇壮な儀式だった。
京王線高尾山口駅から歩いて10分ほどのところに、火渡り祭会場がある。
高尾山は最近では人気の観光地になって来た、外国人観光客も多く見かけ
られた。午後1時から始まる火渡り祭を、約3時間立ちずくめで流石に足が
痛くなってきた。
火の粉が舞い、炎が迫る中初めてみる火祭りに興奮しながら最後まで
頑張った。火渡りは行者の後、高尾山信徒が渡り、その後を料金を払った
一般の人が渡る。一般の人は長時間長蛇の列を作って並んでいた。
中央赤い傘の下には、高尾山貫主が居られる。
主だった行者が立ち並び儀式が始まった。
遠く富士浅間神社の修験者の人達も式に参加した。
式には様々な作法がある。
「大導師招待」修法する導師を本座へ案内する作法。
「火切加持」金剛の智慧の火により道場内及び行者の不浄を焼き尽くす作法。
「神斧」しんぷ・・護摩の檀木である木を切り出す作法。
「寶剣」道場内の魔と自心の魔を断ち切る作法。
「法弓」四方の外魔を道場内に入り込ませない作法。
「閼伽・点火」あか・てんか~釈迦如来の心水である。この清浄無垢の閼伽水を
本尊に供えて後、点火をする。
「散華・梵天祓い」本尊に供養の華を散き、仏法の守護神である梵天の大威力に
より身口意(しんくい)の三蜜を清浄する作法。
神輿に差さっている梵天札が儀式の終わったあとに、一本500円で売られていた。
火除けの札と聞き私も買った。
紅蓮の炎だ!行者も熱そう!
行者が祈り、護摩木が投げられる。
「火生三昧」かしょうさんまい~ 行者が火渡りを始める。
行者の後には高尾山信徒が渡り、その後に一般応募者が渡る。
一般の火渡りする人たちが道場まで長い列をなしていた。