総合空手・東海地区選手権、中学3年生の子供達は、武道空手少年クラブとしては最後の大会となった。
ボクは、かつて豊橋市にてリュウトやコウヤ達を指導してきたし、今ではリョウガやマナミ達を指導している。
そんな彼らとも、ここ数年の泣き笑いの中、共に歩む中で、たくさんの想い出と学びを得た。
豊橋の子供達がいたからこそ、浜松の子供達も彼らを目指し頑張れただろうし、また、その逆もしかり。
今大会、少年部としては最後である試合結果を、ここに書くのは、あまり意味をなさないだろう。
もちろん結果からも学びはあるし、それも大切なのだけれど、それでも学びの多くは、その過程の中にあるように思う。
【君がいて‥ボクがいて‥】
生命として、人間として、誰にでも共通する『生きる』ことの部分、関係性の中の自分。
空手武道の世界で考えたとしても、それは同じ。
親いて、指導者がいて、多くの稽古仲間達がいて‥
その関係性の中で存在する自分と、そこから生まれゆく事象‥
大会当日、なぜか前日から予感はしていたのだが、彼らを応援に、かつての稽古仲間であるダイスケ‥カユウ‥トモヤ‥マサナオ達が集まってくれた。
久しぶりに見る彼らの笑顔には心動かされたし、その笑顔の中には、ここ数年、部活動と勉学の世界で自分との闘いを乗り越えてきた逞しさと、あの頃のままの純真さが見え隠れしていた。
彼らを代表してのリョウガやマナミ達の闘い‥最後の試合。
積み重ねられた多くの時間と想いは、言葉にならず涙に変わる。
リョウガの涙も、マナミの涙も、なんと気高く尊いものなのか。
そして、それを見守る仲間達の応援も、また。
子供達が帰ってきた‥
子供達が帰ってきた‥
そして彼らは、また旅立ってゆく。
儚さの中にも優しさを持つ、とても暖かい風が、心の真ん中を、そっと吹き抜けた‥