この写真は去年の夏に釜山の해운대〈海雲臺〉海水浴場に行ったとき撮ったものです。해운대といえば大ヒットした「津波」映画の題名でもありますが,みなさんはもうご覧になりましたか。
さて,この韓国の南の端,慶尚道は慶州と尚州の頭文字を取って付けた名前です。慶尚道はまたの名を「嶺南」地方と言いますが,これは조령〈鳥嶺〉と죽령〈竹嶺〉の南を意味します。
慶尚道の四文字キャッチフレーズは태산교악〈泰山喬嶽〉です。高い山脈のようにどっしりと落ち着いてみえるという意味ですね。よく慶尚道人は自尊心が強く,物事に動じないで果敢に行動するといわれています。남남북녀〈南男北女〉といいますが,慶尚道の男性は人気がありますね。
慶尚道といえば,韓国の人であればだれでもが知っている慶尚道の地名が入った言い回しがあります。
話が脱線してしまったり,物事が順調に運んでいる途中で変な方向に行ってしまうことを잘 나가다가 삼천포로 빠진다,つまり「うまく行っているのに三千浦に抜ける"と言う表現をします。
三千浦は慶尚南道[경상남도]南海岸の景勝地・閑麗水道[한려수도]のほぼ中央に位置する漁港として知られ,釜山と麗水[여수]を結ぶ水中翼船も入港し,海釣り目的の釣り客や観光客が多く訪れるところです。
この言葉の由来に関しては,朝鮮末期に高城[고성]に住んでいた人が,晋州[진주]の親戚に行く途中で道を間違えて,途中の三叉路で三千浦方向に行ってしまったとか,1965年12月に開通した釜山 - 晋州を結ぶ気動車3両のうち最後の1両が晋州の手前で別れて三千浦に行くのを間違えて乗ったしまい,目的地と違った三千浦に行ってしまったとか諸説さまざまです。
良くない結末や,試行錯誤した結果,うまくいかないなどのあまりいい意味を持たないことに比喩されるこの잘 나가다가 삼천포로 빠진다という表現は,三千浦地域の住民たちにあまりよくは響かなかったようです。
しかし三千浦に行く鉄道・晋三線[진삼선]はすでに廃止されて現在は残っていません。この三千浦市という地名も1995年に周辺の町との合併により消え,現在は泗川市[사천시]になってしまいました。
合併の一番の問題は新しい行政区域の名称です。日本でも「平成の大合併」で由緒ある地名がたくさん消えていきました。合併前の名前を残すのかどうかで,合併がご破算になるケースや,奇妙な名前の市が誕生したり,日本でも地図がかなり塗り替えられてしまいました。
「市の合併」のことは韓国語では통합〈統合〉という言葉を使っています。この慶尚南道では창원〈昌原〉,마산〈馬山〉,진해〈鎭海〉の3市が통합を予定しています。そしてこのほど新しい市の名前は창원に決まったそうです。
しかし一方では京畿道の성남〈城南〉,광주〈廣州〉,하남〈河南〉の3市のように,合併後の名称問題でああでもない,こうでもないともめたところがあります。
今年の7月に合併を予定している3市は,李氏朝鮮時代に漢城政府に従属していた都市であったため,住民のアンケートでも40%以上の人が한성〈漢城〉を希望したのですが,この名前についてソウル市から「待った!」がかかったのです。
3市が合併すれば面積は首都であるソウル特別市を超え,また人口は韓国で5番目の134万人の大都市になります。
ソウルはご存じのように漢字表記がありません。しかし中国ではソウルのことを勝手に「漢城」と表記してきました。このためソウル市では2005年に中国語圏の人向けにソウルの漢字表記を「首爾」とすると決定し,広報活動をしてきました。
ですから今度生まれる新しい市の名前を한성〈漢城〉とすると,中国語圏を中心に国際的な混乱を招く可能性があるとして反対の声をあげたのです。
そして,議論の末,結局は3つの市の頭文字を取って성광하〈城廣河〉という奇妙な名前に決まったそうです。
さて,この韓国の南の端,慶尚道は慶州と尚州の頭文字を取って付けた名前です。慶尚道はまたの名を「嶺南」地方と言いますが,これは조령〈鳥嶺〉と죽령〈竹嶺〉の南を意味します。
慶尚道の四文字キャッチフレーズは태산교악〈泰山喬嶽〉です。高い山脈のようにどっしりと落ち着いてみえるという意味ですね。よく慶尚道人は自尊心が強く,物事に動じないで果敢に行動するといわれています。남남북녀〈南男北女〉といいますが,慶尚道の男性は人気がありますね。
慶尚道といえば,韓国の人であればだれでもが知っている慶尚道の地名が入った言い回しがあります。
話が脱線してしまったり,物事が順調に運んでいる途中で変な方向に行ってしまうことを잘 나가다가 삼천포로 빠진다,つまり「うまく行っているのに三千浦に抜ける"と言う表現をします。
三千浦は慶尚南道[경상남도]南海岸の景勝地・閑麗水道[한려수도]のほぼ中央に位置する漁港として知られ,釜山と麗水[여수]を結ぶ水中翼船も入港し,海釣り目的の釣り客や観光客が多く訪れるところです。
この言葉の由来に関しては,朝鮮末期に高城[고성]に住んでいた人が,晋州[진주]の親戚に行く途中で道を間違えて,途中の三叉路で三千浦方向に行ってしまったとか,1965年12月に開通した釜山 - 晋州を結ぶ気動車3両のうち最後の1両が晋州の手前で別れて三千浦に行くのを間違えて乗ったしまい,目的地と違った三千浦に行ってしまったとか諸説さまざまです。
良くない結末や,試行錯誤した結果,うまくいかないなどのあまりいい意味を持たないことに比喩されるこの잘 나가다가 삼천포로 빠진다という表現は,三千浦地域の住民たちにあまりよくは響かなかったようです。
しかし三千浦に行く鉄道・晋三線[진삼선]はすでに廃止されて現在は残っていません。この三千浦市という地名も1995年に周辺の町との合併により消え,現在は泗川市[사천시]になってしまいました。
合併の一番の問題は新しい行政区域の名称です。日本でも「平成の大合併」で由緒ある地名がたくさん消えていきました。合併前の名前を残すのかどうかで,合併がご破算になるケースや,奇妙な名前の市が誕生したり,日本でも地図がかなり塗り替えられてしまいました。
「市の合併」のことは韓国語では통합〈統合〉という言葉を使っています。この慶尚南道では창원〈昌原〉,마산〈馬山〉,진해〈鎭海〉の3市が통합を予定しています。そしてこのほど新しい市の名前は창원に決まったそうです。
しかし一方では京畿道の성남〈城南〉,광주〈廣州〉,하남〈河南〉の3市のように,合併後の名称問題でああでもない,こうでもないともめたところがあります。
今年の7月に合併を予定している3市は,李氏朝鮮時代に漢城政府に従属していた都市であったため,住民のアンケートでも40%以上の人が한성〈漢城〉を希望したのですが,この名前についてソウル市から「待った!」がかかったのです。
3市が合併すれば面積は首都であるソウル特別市を超え,また人口は韓国で5番目の134万人の大都市になります。
ソウルはご存じのように漢字表記がありません。しかし中国ではソウルのことを勝手に「漢城」と表記してきました。このためソウル市では2005年に中国語圏の人向けにソウルの漢字表記を「首爾」とすると決定し,広報活動をしてきました。
ですから今度生まれる新しい市の名前を한성〈漢城〉とすると,中国語圏を中心に国際的な混乱を招く可能性があるとして反対の声をあげたのです。
そして,議論の末,結局は3つの市の頭文字を取って성광하〈城廣河〉という奇妙な名前に決まったそうです。
この度は一度字幕付きで見てみたいです。
10%ぐらいわからないところがありましたので。
ブログ3月もほぼ完走ですね。
この先も楽しみです。