里山権現
八百万の神様
「こんなことを言うと、バチが当たるかもしれないが、この世を作りなった神さん。ちょっと殺生じゃありませんか。」
「またいつものように、余計なことばかり考えて、生きて居る。ただひたすらに、生きて寿命を全うすれば、それでよいのだ。」
「神さんの言い分はそうかもしえませんが、この不自由な属性に、身を置いている身になってもみてくださいよ。 第1出発点がそもそも不自由じゃないですか。このように生まれるか,生まれないが、選択の自由がないじゃないですか。人間は問答無用で、この世に生まれさせられただけじゃないですか。」
「何?それが不満か?お前はこの宇宙の原理原則をまったく理解しておらん。お前をこの世に人間として送り出したのは確かに神だが、 人間に、生まれることがいかに難しいことか。
そこの辺が分かっておらん。人身受け難し。今すでに受く。とお経に、書いてあるではないか。
輪廻転生のことわりの通り、人間としてこの世に生まれてくることは、希有なことだ。なぜかというと、この地球上の生命の一生考えてみろ。そのあらゆる生命の中から、人間として選ばれて、この世にでてきているわけだ。それだけでも感謝のはずだ。」
「神様。輪廻転生とおっしゃるけれども、これは仏教の考え方ではありませんか。」
「違う。仏教のみならず、ヒンズー教もバラモン教も、こういう考え方をする。つべこべ言うな。神との問答は不要じゃ。
こんなことを思う前に自分の命を考えたらどうだ。」
「やっぱり神さんと人間とでは異次元のすれ違いだ。今後神様,問答は控えます。」