先週の木曜日のことですが、赤羽の、とある飲み屋で、一緒に飲んでた
女性から、
「けんさんっていつも笑顔だし、釣り好きだし、まるでえびすさんみたい。」って
言われたもんだから、
オレは大変気を良くして、週末は新潟へ真鯛を狙いに遠征しました。
きっかけになるものは大変単純な理由でいいんです。
よし、じぁあ、釣り上げた真鯛を抱えている写真でも撮って、
現地から写メでも送ってやるか。
だけどこんな馬鹿げた理由でもなければ、わざわざ遠い新潟まで出撃する
勇気が湧きません。
遠すぎる新潟までの交通費と時間と、しかも真鯛を掛ける僅かな確率を
考えたら、普通の人なら行けませんわ。
完全に釣りバカにならないと行けません。
その釣りバカでも、何かのきっかけが背中を後押ししてくれないと、
なかなか前へ進めないときがあるのです。
皆さん、世の中には、天然サクラマスを狙って、何十年も福井の九頭竜川へ
通いながら、まだ1匹も釣ったことがないというルアーマンが全国に数知れず
おられたりするのです。このような人たちと比べたら、
私なんてまだまだバカになりきれていないな、と思うのです。
さらに、翌金曜日の晩に、取引先の営業マンと飲んでいたときに、その席で、
その営業マンが言うには、
「私にはこれといって趣味が無いから、オフの日の過ごし方や、定年後のことを
考えたら、そろそろ何か趣味になるようなことを始めようかと思うんですよ。
亡くなった親父が結構な釣り道具を残してくれたので、せっかくだから釣りでも
始めようかと思うんですよ。この辺りで手軽に釣れる処ってありませんかね?」
と私に訊いてきたもんだから、
私は、私自身に言い聞かせるように、その営業マンに向かって、
「趣味というものはライフワークですよ。だから、今しかないと思うときは
仕事休んででも、借金してでも、やりたくなるものですよ。だからね、
心を揺さぶる、その人の人生を左右するぐらいのものですからね。
ヒマ潰しでやるもんじゃないんですよ。」
と偉そうに、マドラー片手に、情熱たっぷりに私の持論を展開してしまいました。
ちょっと今回の前書きが長くなってしまいましたが、
二日酔いの土曜日の朝から、氷やエサや仕掛や・・・せっせと釣り支度をして、
昼前に板橋の自宅を出発しました。
目的地は新潟県の柿崎海岸です。カーナビによると、関越道で長岡まで進み、
北陸道で南下するルートを選択。片道330km。
現地にはPM3:45に到着しました。
車から降りて海岸線を見てみると・・・天候は快晴ですが、北からの向かい風が
思いのほか強く、横殴りの強風がビュービュー吹いてました。
強風にあおられて、ウネリも高く、砂浜に白波が立ってました。
沖のほうは潮が澄んでますが、近場では柿崎川の濁りが廻っているようで・・。
ダメだこりゃ。
あきませんわ。
竿を出せません。
ここまで来て、無念じゃ。
この強風だと新潟県の海岸線の全てがダメですわ。
強風を遮るものが何も無いし。
どうする?
このまま引き返す?
ここまでの高速代5,020円。それに給油もしたし。
おめおめと何もしないまま引き換えしても、往復1万円は無くなるよ。
どうする?
能登半島まで行けばこの強風を防げるけど・・・
しかし、ここからさらに240kmあるし。
今、PM4:00か。
鯛が釣れる時間帯はPM8:00~10:00だし、行っても間に合うかな?
だけど釣れる補償は無いで。
どうする?
うーん、でも能登半島の真鯛は8月にならんと釣れへんしなあ。
でもクロダイやったら釣れるかも。
どうする?
しかし、ターゲットをここでクロダイに変更してしまったら、意味ないじゃん。
やはり初志貫徹で、引き返して、また次回に出直したほうがええのとちゃうか?
しかし真鯛がダメでも、それでも投げ竿は思いっきり振れるで。
釣りはできるで。
オマエ釣りしたいんやろ?
どうする?
このまま引き返したら出費1万円ちょっとで済むで。
能登半島まで行ったら、さらに片道3,500円要るで。
それにガソリンもう1回給油せなあかんし。
行っても釣れるとは限らんよ。
どうする?
はよせな夕刻のチャンスも無くすで。
迷ってる間に時間はどんどん過ぎてゆくで。
オマエ竿を振りたいんやろ?
どうする?
せっかくの土日やぞ。
真鯛にこだわらず、クロダイやカレイやったら、日曜日も楽しめるで。
釣りせえよ。
私の頭の中で、
引き返すべきか?進むべきか?
神様の声か?悪魔の声か?
メチャ判断に悩みましたが、
決断として、能登半島の能登島までゆくことにしました。
でないと面白くないやろ。
そうと決まれば、すぐに北陸道に乗り込んで南下しました。
カーナビが示すルートの、小杉インターで降りて、高岡から氷見経由で能越道へ
乗り込むと、距離が短いのですが、夕刻に市街地を通るので、時間がかかります。
この場合は遠回りになっても、さらに南下して小矢部ジャンクションから能越道へ
乗り込むほうが、終点の七尾まで早く行けます。
それでも七尾市街地から能登島大橋までかなり時間がかかりました。
能登島の、いつもの、南の関白の場所に到着したのはPM7:30。
ここまで来れば、「優しい向かい風」程度でした。
急いで釣りの準備をして夕刻のチャンスに間に合いました。
エサは冷凍していたユムシ。
竿4本出して、ユムシを丸セイゴ17号に付けて、思い切り遠投しました。
次第に闇がせまって、竿先のケミホタルが美しく見えるようになりましたが、
待てども、ケミホタルは揺れません。
1時間ごとにエサチェックしてみますと、
お星様ばかり。
静かな闇が広がって、頭上には吸い込まれそうな銀河が広がりました。
毎回の釣行記録で記述していますが、北斗七星の4番目の星と、
北極星が肉眼で綺麗に見えます。
東京では見えませんが、ここではよく見えます。
PM11:30まで、こまめにエサチェックをして、4本の竿を打ち返しますが、
エサは何者にも齧られず、アタリは皆無でした。
投げ竿の遠投の練習をしているようで、疲れてきたので、いったん仮眠。
この時点で鯛系の魚は諦めました。
日曜日AM4:00 釣り再開。
スマホの雨雲レーダーには映ってないのですが、曇り空が拡がりました。
薄明かりで、ヘッドライト無しでもよく見えます。
塩イソメに付け替えて、夜光ラムダ天秤を投げ込んで、
糸フケを取って、さびいていると・・・
ググーッ、?
ゴゴン、?
急に重くなったので、ゴリ巻きして寄せてくると・・・
あっ、エソや。
なんでこんなことになってるの?
どうも夜光ラムダ天秤のオモリ部分をルアーと間違えて呑み込んだみたいです。
30cmぐらいのメタボなヤツでしたが、独断と偏見でリリース。
AM5:30 エサチェックのため竿に空アワセを入れてしゃくると、
1本の竿だけオモリの後ろに重たいものを引きずるような感触がありました。
ゴリ巻きして寄せてくると、
マコガレイ25cmが釣れました。ポッテリ肉厚で美味しそうです。
ひっくり返してもマコ。
しかしその後もアタリは無く、明るくなるにつれて、ケムシやヒトデばかり。
AM10:00 終了しました。
そこらじゅう胡桃の木で、今年の実が成長してました。
さてと、一度も明確なアタリが出ぬまま終了して、板橋へ帰ることにしました。
上越経由で上信越道から関越道のルートで、
ちょうど夕方の渋滞にハマッてしまいました。
PM6:15帰宅しました。
お土産は、たった1枚のマコガレイのみでしたが、
酒、醤油、みりん、山椒の実を加えて煮付けにしてみますと、
たまらなく美味しい。
じつはマコガレイは夏が旬なのです。
夏場は沖合いを船で釣るのですが、能登島周辺では投げ釣りで釣れますから、
やはり何度も通いたい場所です。
女性から、
「けんさんっていつも笑顔だし、釣り好きだし、まるでえびすさんみたい。」って
言われたもんだから、
オレは大変気を良くして、週末は新潟へ真鯛を狙いに遠征しました。
きっかけになるものは大変単純な理由でいいんです。
よし、じぁあ、釣り上げた真鯛を抱えている写真でも撮って、
現地から写メでも送ってやるか。
だけどこんな馬鹿げた理由でもなければ、わざわざ遠い新潟まで出撃する
勇気が湧きません。
遠すぎる新潟までの交通費と時間と、しかも真鯛を掛ける僅かな確率を
考えたら、普通の人なら行けませんわ。
完全に釣りバカにならないと行けません。
その釣りバカでも、何かのきっかけが背中を後押ししてくれないと、
なかなか前へ進めないときがあるのです。
皆さん、世の中には、天然サクラマスを狙って、何十年も福井の九頭竜川へ
通いながら、まだ1匹も釣ったことがないというルアーマンが全国に数知れず
おられたりするのです。このような人たちと比べたら、
私なんてまだまだバカになりきれていないな、と思うのです。
さらに、翌金曜日の晩に、取引先の営業マンと飲んでいたときに、その席で、
その営業マンが言うには、
「私にはこれといって趣味が無いから、オフの日の過ごし方や、定年後のことを
考えたら、そろそろ何か趣味になるようなことを始めようかと思うんですよ。
亡くなった親父が結構な釣り道具を残してくれたので、せっかくだから釣りでも
始めようかと思うんですよ。この辺りで手軽に釣れる処ってありませんかね?」
と私に訊いてきたもんだから、
私は、私自身に言い聞かせるように、その営業マンに向かって、
「趣味というものはライフワークですよ。だから、今しかないと思うときは
仕事休んででも、借金してでも、やりたくなるものですよ。だからね、
心を揺さぶる、その人の人生を左右するぐらいのものですからね。
ヒマ潰しでやるもんじゃないんですよ。」
と偉そうに、マドラー片手に、情熱たっぷりに私の持論を展開してしまいました。
ちょっと今回の前書きが長くなってしまいましたが、
二日酔いの土曜日の朝から、氷やエサや仕掛や・・・せっせと釣り支度をして、
昼前に板橋の自宅を出発しました。
目的地は新潟県の柿崎海岸です。カーナビによると、関越道で長岡まで進み、
北陸道で南下するルートを選択。片道330km。
現地にはPM3:45に到着しました。
車から降りて海岸線を見てみると・・・天候は快晴ですが、北からの向かい風が
思いのほか強く、横殴りの強風がビュービュー吹いてました。
強風にあおられて、ウネリも高く、砂浜に白波が立ってました。
沖のほうは潮が澄んでますが、近場では柿崎川の濁りが廻っているようで・・。
ダメだこりゃ。
あきませんわ。
竿を出せません。
ここまで来て、無念じゃ。
この強風だと新潟県の海岸線の全てがダメですわ。
強風を遮るものが何も無いし。
どうする?
このまま引き返す?
ここまでの高速代5,020円。それに給油もしたし。
おめおめと何もしないまま引き換えしても、往復1万円は無くなるよ。
どうする?
能登半島まで行けばこの強風を防げるけど・・・
しかし、ここからさらに240kmあるし。
今、PM4:00か。
鯛が釣れる時間帯はPM8:00~10:00だし、行っても間に合うかな?
だけど釣れる補償は無いで。
どうする?
うーん、でも能登半島の真鯛は8月にならんと釣れへんしなあ。
でもクロダイやったら釣れるかも。
どうする?
しかし、ターゲットをここでクロダイに変更してしまったら、意味ないじゃん。
やはり初志貫徹で、引き返して、また次回に出直したほうがええのとちゃうか?
しかし真鯛がダメでも、それでも投げ竿は思いっきり振れるで。
釣りはできるで。
オマエ釣りしたいんやろ?
どうする?
このまま引き返したら出費1万円ちょっとで済むで。
能登半島まで行ったら、さらに片道3,500円要るで。
それにガソリンもう1回給油せなあかんし。
行っても釣れるとは限らんよ。
どうする?
はよせな夕刻のチャンスも無くすで。
迷ってる間に時間はどんどん過ぎてゆくで。
オマエ竿を振りたいんやろ?
どうする?
せっかくの土日やぞ。
真鯛にこだわらず、クロダイやカレイやったら、日曜日も楽しめるで。
釣りせえよ。
私の頭の中で、
引き返すべきか?進むべきか?
神様の声か?悪魔の声か?
メチャ判断に悩みましたが、
決断として、能登半島の能登島までゆくことにしました。
でないと面白くないやろ。
そうと決まれば、すぐに北陸道に乗り込んで南下しました。
カーナビが示すルートの、小杉インターで降りて、高岡から氷見経由で能越道へ
乗り込むと、距離が短いのですが、夕刻に市街地を通るので、時間がかかります。
この場合は遠回りになっても、さらに南下して小矢部ジャンクションから能越道へ
乗り込むほうが、終点の七尾まで早く行けます。
それでも七尾市街地から能登島大橋までかなり時間がかかりました。
能登島の、いつもの、南の関白の場所に到着したのはPM7:30。
ここまで来れば、「優しい向かい風」程度でした。
急いで釣りの準備をして夕刻のチャンスに間に合いました。
エサは冷凍していたユムシ。
竿4本出して、ユムシを丸セイゴ17号に付けて、思い切り遠投しました。
次第に闇がせまって、竿先のケミホタルが美しく見えるようになりましたが、
待てども、ケミホタルは揺れません。
1時間ごとにエサチェックしてみますと、
お星様ばかり。
静かな闇が広がって、頭上には吸い込まれそうな銀河が広がりました。
毎回の釣行記録で記述していますが、北斗七星の4番目の星と、
北極星が肉眼で綺麗に見えます。
東京では見えませんが、ここではよく見えます。
PM11:30まで、こまめにエサチェックをして、4本の竿を打ち返しますが、
エサは何者にも齧られず、アタリは皆無でした。
投げ竿の遠投の練習をしているようで、疲れてきたので、いったん仮眠。
この時点で鯛系の魚は諦めました。
日曜日AM4:00 釣り再開。
スマホの雨雲レーダーには映ってないのですが、曇り空が拡がりました。
薄明かりで、ヘッドライト無しでもよく見えます。
塩イソメに付け替えて、夜光ラムダ天秤を投げ込んで、
糸フケを取って、さびいていると・・・
ググーッ、?
ゴゴン、?
急に重くなったので、ゴリ巻きして寄せてくると・・・
あっ、エソや。
なんでこんなことになってるの?
どうも夜光ラムダ天秤のオモリ部分をルアーと間違えて呑み込んだみたいです。
30cmぐらいのメタボなヤツでしたが、独断と偏見でリリース。
AM5:30 エサチェックのため竿に空アワセを入れてしゃくると、
1本の竿だけオモリの後ろに重たいものを引きずるような感触がありました。
ゴリ巻きして寄せてくると、
マコガレイ25cmが釣れました。ポッテリ肉厚で美味しそうです。
ひっくり返してもマコ。
しかしその後もアタリは無く、明るくなるにつれて、ケムシやヒトデばかり。
AM10:00 終了しました。
そこらじゅう胡桃の木で、今年の実が成長してました。
さてと、一度も明確なアタリが出ぬまま終了して、板橋へ帰ることにしました。
上越経由で上信越道から関越道のルートで、
ちょうど夕方の渋滞にハマッてしまいました。
PM6:15帰宅しました。
お土産は、たった1枚のマコガレイのみでしたが、
酒、醤油、みりん、山椒の実を加えて煮付けにしてみますと、
たまらなく美味しい。
じつはマコガレイは夏が旬なのです。
夏場は沖合いを船で釣るのですが、能登島周辺では投げ釣りで釣れますから、
やはり何度も通いたい場所です。