皆さん、元気に過ごしておられますか?
季節が変わり、釣りのターゲットは冬のカレイから夏の真鯛へ
シフトしております。今月から真鯛狙いにして仕掛けもエサも替えました。
関西から東京へ移って来て早や12年、
それ以前は福井県敦賀や石川県能登半島などで釣っておりましたが、
こちら東京でも真鯛が釣れる場所をずっと探しておりました。
板橋の自宅から出撃して、船に乗らずに堤防や砂浜からのオカッパリで、
ブッ込み仕掛けで真鯛を狙える場所は何処かにないものか。
2009年頃は真鯛を求めて沼津~西伊豆エリアへ頻繁に通っておりましたが、
しかしあのエリアは、道は狭いし、エギンガーが多いし、
邪魔するヤツが結構多く、結局、落ち着いて釣る場所を見つけることが
できませんでした。
その後は真鯛は無理だと思い込み、それほど力を入れてなかったのですが、
2011年3月の東北地震の発生で、冬場にカレイを釣っていた茨城~福島の
エリアさえも通えなくなると、
いよいよ死活問題となり、必要に迫まれて新潟方面へ開拓せざるを得なく
なりました。
そして初めて新潟県へ釣り場を求めて開拓したのが柿崎でした。
昔、関西地方の釣り雑誌のコラム欄で
「柿崎は急行列車に乗ってでも遠征したい大物釣りの穴場」と
掲載されていたことを思い出し、
2011年5月に本当かどうか?半信半疑で遠征したのが柿崎で、
その時に起こった大事件が未だに忘れられず、
その後もずっとここへ通うきっかけになりました。
当時は不確かな情報を頼りに、カーナビに従って初めて柿崎の海水浴場へ
来たのですが、何の変哲もない遠浅の穏やかな砂浜を見て、
本当に真鯛が釣れるのか?と疑いました。
しかし、本当に釣れてしまったのです。( 2011.5.21の釣行記 )
さらに、味を占めて再び翌週に来た時に忘れられない大事件を体験してしまいました。( 2011.5.28の釣行記 )
もう10年経過した今でも、あの夜のことは鮮明に覚えています。
このままではいけません。私の体力があるうちに、あの時の借りを返さねば。
また柿崎の街は漫画「夏子の酒」の中でも紹介されていますが、
この地は昔から優秀な越後杜氏を輩出してきた場所でもありますが、
良質な酒米が穫れることと
共に、良質な水が湧く場所でもあります。
この湧き水は陸地のみならず、海底でも数か所で湧いているそうです。
この良質な湧き水が真鯛を引き寄せることに何か関係しているのかも
知れませんね。
さてと、この柿崎で10年前の借りを返さなくてはなりません。
10年前の2011年5月28日PM22:30に、私のPE2号ラインをブチ切って
逃げて行ったヤツに相当するオバケ級の魚を釣り上げなければ
気が収まりません。
前置きはこれぐらいにして、釣行記を書きます。
新潟県柿崎は板橋の自宅から330km離れています。
5月14日PM22:00に板橋の自宅を出発。勝負は翌土曜日15日の夕方から
なので、時間は在り過ぎるぐらいあるので、
とりあえず板橋から深谷まで国道17号線を約80km走って、
関越道の本庄岡部ICから長野県小諸ICまでの約90kmは高速料金の深夜割引
(1,840円)で走って、
小諸ICから上越(直江津)までは、再び国道18号線を約140km走って、
15日AM4:30上越のフィッシャーズさんに到着しました。
フィッシャーズさんでユムシ弾20発と、・・・( 今日は日本人級だな。笑 )
本虫2,200円と、
青イソメ1,650円を購入。
エサを購入してから海岸沿いの国道8号線を約20km北上して、
AM5:15 柿崎の釣り場へ到着しました。
海岸沿いにある自動車教習所の近くの駐車場はほぼ満車でした。
すでに明るくなっていて、柿崎漁港の堤防には多数の釣り師がいました。
砂浜にもキス狙いの釣り師がたくさん居ました。
GW終わったのに、たくさん人がいるなあ。
背後の米山から朝日が上ってきました。
本日の予報は快晴、風も弱く、絶好の釣り日和です。
真鯛との勝負は夕方からなのですが、とりあえず場所取りと事前準備する
ために、砂浜の真ん中あたりまで重たい釣り道具を引きずってゆきました。
砂浜なのでウェーダーに履き替えます。早くも朝イチから汗ダクでした。
私以外の皆さんは軽タックルでいいなあ。
ここは100m投げても水深5mぐらいです。
風向きにより波立ち易く、砂浜の地形がよく変化します。
底荒れもし易く、先オモリの胴付き仕掛けにしてカラミを少なくします。
特に大きなユムシ弾をロングハリスで使うときは、オモリとのバランスが
悪く、とてもカラミ易いので、先オモリ仕掛けは必須です。
ダイソーで110円で買ってきた25号ロケット天秤を改良して、2号鉛を
ぶち込んで27号にして、指サックを被せて、鉛がすり減るのを防ぎました。
風が吹くとすぐにウネリも大きくなり、波が道糸を押して竿先を揺らすので、
できるだけ竿を立てて、ウネリの影響を防ぎました。
駐車場のほうを振り返ると、残雪の奇麗な妙高山、その前に直江津港の
火力発電所、さらにその前に黒井堤防(見えません)、
さらにその前に大潟浜や上下浜(見えません)、
ずーっと遠浅の砂浜です。
昼間は時間潰しのつもりでアオイソメでカレイを狙いました。
この日は魚の活性が低く、誰も魚を釣っていません。
仕掛けを回収するとエサはそのまま戻ってきました。
おかしいな? 10年前の昼間はイシガレイだらけだったのにな。
過去( 2011.5.28 釣行記 前編 ) と比べて全然アタリが出ません。
陽が上り、暑くなると、皆さんどんどん引き上げてゆきました。
だーれも釣れてません。
しかし、朝イチの第一陣が引き上げても、次々と新しく釣り人が
来ます。入れ替わり立ち代わりです。・・・でも釣れてません。
一睡もしないで、昼間も頑張ってましたら・・・あらら・・・、
魚は釣れませんでしたが、
私はずいぶん日焼けしてしまいました。顔がヒリヒリして痛いです。
待ちに待って、やっとこさ夕方PM16:00頃になりました。
さあ、これから、というときに一隻の漁船が目の前に現れました。
釣り人へ地元漁民の嫌がらせが始まりました。
柿崎港の堤防の外周りから海岸線の超近いところに、
はえなわ仕掛けのロープを沈めてゆきました。
堤防の上の釣り人も、砂浜の釣り人も、大迷惑です。
バチャッ、と黒いフロートを付けたブイを投げ込んだのを見ました。
ブイを下して、このブイから針の付いたロープを海岸伝いに約500m下して
どこか行ってしまいました。私の目の前を通過するとき、その漁師の顔は
ニヤニヤして笑ってました。
これだけで十分な妨害行為だというのに、
暗くなった夜に再び現れて、このロープを引き上げにやってきました。
暗くなったPM20:00頃に引き上げにやって来て、私のすぐ目の前で
ゴソゴソやりだしました。
私の投げ仕掛けの4つのうちの1つが掛かってしまい、ロストしました。
夕マズメのいちばんのチャンスタイムを台無しにされてしまいました。
ただでさえ真鯛が近寄ってくるチャンスなんて、その日1回有るか無いか?
だというのに、もっとも良い時間帯を台無しにされて、本当に腹が立ちます。
さて、このロープを引き上げる1時間ほど前のPM19:00ごろ、この日唯一の
明確なアタリが出ました。竿先を叩くように何度も揺らしました。
しかしこれは真鯛のアタリではありません。もし真鯛なら前アタリ無く、
一撃で竿が吹っ飛ぶようなアタリ方であるし、もし黒鯛ならビリビリ竿先を
揺らす前アタリを出した後、一気に竿を持ってゆくような本アタリが出ます。
最初から竿先をコンコン叩くように出るアタリはフグやセイゴが多いので、
あまり期待せずに、竿を持って空アワセを入れてからリールを巻き始めると、
それほど大きくない魚の重量感。
慎重に寄せてくると、波打ち際からカレイが現れました。
イシガレイ24cmでした。
おいおい、なんで昼間に釣れてくれへんの?
今はオマエとちゃうんや。
今日の主役はマダイくんなのよ。
ユムシを針ごと丸飲みしていたのでキープ、持ち帰ることに。
そしてコイツは翌日の昼飲みの酒の肴になりました。
PM20:00過ぎ、はえなわロープが私の目の前で引き上げられていたころ、
私のブログを見てくれているという栃木からの御仁が声をかけてくれて、
暫し談笑させて戴きました。
過去に茨城の阿字ヶ浦、小名浜の大剣埠頭などで、私は何度も
この御仁と会っているのに、私はちっとも覚えていなくて、
ほんとすみません。私のブログを応援して見てくれているそうで、
ほんと励みになります。有難うございます。
この御仁はPM21:00に帰られましたが、
私はこのあともう1時間だけ粘りました。
頭上真上に大きな北斗七星、前方の水平線近くに細い三日月、
そして池のように静まった穏やかな海面、・・・
私の目の前に静かで真っ暗な闇夜が拡がりました。
何か来そうな雰囲気は十分なのですが、
しかし結局のところ、頭上の奇麗な星空を眺めるだけで、
ついに真鯛のアタリは出ませんでした。
PM22:30に終了しました。
まずは今シーズンの真鯛釣りの緒戦は黒星に終わりました。
その後、ここまで来た時と反対のルートを運転して、
16日の日曜日AM5:30 板橋の自宅へ無事に帰還しました。