[ 前置き ]
今週の釣行で、私は北陸地方で投げ釣りを楽しんでおられる地元釣り師たちと接して、
その理論や釣り方がじつに的を得て成果を出していることに、
ほんと感心せざるをえませんでした。
私の投げ釣りの概念が変わりました。
[ 釣行記事内容 ]
関東地方は金曜日からすでに大雨でした。天気予報では土日も雨とのこと。
快晴の空の下で竿を出したい。そんな思いで出撃先を選んだのです。
雨雲の動きを見ると太平洋側は大雨でしたが、日本海側は快晴でした。
ずっと気になっていた能登半島の能登島。そろそろ釣れ始めてもいいのでは?
そう思うものの、意外と最新の釣果情報は少なくて、ポイントが絞れません。
頭の中には・・・イシガレイ、マコガレイ、アイナメ、ウミケムシ、遠い、
しんどい、冬タイヤ、・・・ ・・・
などのキーワードがぐるぐる回っていました。
まだ早過ぎるか? ・・・出撃する決断を鈍らせていました。
ところが、私の尊敬する釣り師が書いたブログ記事を読んで、
能登半島の志賀町西海で、先週ぐらいから大きなマコガレイが釣れ続いている
ことを知り、初めての場所ですが出撃する決心がつきました。
金曜日、昼間は暇を見ては勤務先のパソコンからグーグル地図の航空写真とにらめっこ。
うーん、どう見てもこの大波止の先端しかないでしょ。
テトラも無いし、水深も有りそうだし、水の動きもありそうだし・・・。
金曜日、早めに勤務先を抜け出して、16:00に出撃開始。
大雨の中、首都高→外環道を全力で走り、関越道に乗り継いで北上。
ドシャ降りの関越道でしたが、上信越道の松代、長野あたりで雨が止みました。
そして、関越道から上信越道に乗り継ぎ、上越JCから北陸道に入り南下。
小杉ICで降りて能越道に乗り込み、七尾を経由して志賀町西海へ。
自宅から西海港まで片道550km、ほんと遠いですわ。
22日23:30現地に到着しました。
無風で気温は10℃以上あると思います。意外とぜんぜん寒くないです。
快晴の星空を見て、あまりに多くの星を見ることが出来て、
泣きそうになりました。感動しました。
縦に並んだ北斗七星がくっくりと大きく見えました。
初めて来た場所なので、重たい釣り道具は出さず、ヘッドランプを付けて、
まずはあちこち構内を歩き回って現状の調査をしました。
よくあるんです。地図や写真を頼りに現地に到着してみると、
ロープが張ってあったり、柵が作られていたり、大型船が接岸していたり、
堤防へ入れなかったり、地元釣り師たちに占領されていたり・・・。
ここの堤防の先端まで行けることが分かりました。
大きな規模の漁港ですね。堤防には誰も居ませんでした。
あと、どこに駐車したらよいのか分かりませんでしたが、
ここなら地元に迷惑が掛かることはないだろう、
と広場の片隅に駐車しました。
重たい釣り道具を載せた台車を引いて、大波止の先端を陣取りました。
先端の足元には墨の跡がたくさん残って汚れていました。
エギンガーが来たら嫌ですねぇ。
用意した5本の竿のうち、港内へ向けて4本投げ込みました。
残り1本を足元へ落としました。
23日AM1:45 開始。
4本の竿を一通り投げ終えた頃に、この大波止に2人目の釣り師が来ました。
私よりも多くの釣り道具を持ち込んできた地元釣げ師で、挨拶をすると、
大波止先端の私の陣地から少し戻った場所に陣地を作って、
3つの三脚に2本ずつ竿を並べて、6本の竿を投げ込んでました。
見たところ、私よりも若いのかなあ。
とりあえず、大波止の先端から、私と地元釣り師で、
計10本の竿が立ちましたから、もう先端には後から入って来れないでしょう。
AM2:00
投げ込んで15分、1本のケミライトがアタリました。
竿を立てて巻き始めると結構な手応え。
期待しましたが、上がってきたのはデカいグーフー。
くそっ、コイツが食えたなら全国の釣り人からボーズが無くなるのに。
つづいてAM2:35
まるまるよく肥えたアナゴが掛かりました。
じつは能登半島でアナゴを釣ったのは初めてです。
過去に能登島へ通っていたときには1匹も釣ったことは無かったです。
ウミヘビは何度かありましたがアナゴは今回が初めてです。
続いてAM2:45
またよく肥えたアナゴが掛かりました。
AM3:30
またもやデカいグーフー。
AM5:25
今度もよく肥えたアナゴ、3匹目。
いっぽう、足元に落としていた1本には絶えずアタリが出ていましたが、
根魚にエサ取りや根に潜られて根掛かりしたりで、
AM3:00 当然リリース。
AM3:25 またもリリース。
AM5:05 キープしました。
足元は水深5m、ゴロタ石で、小さいカサゴがうじゃうじゃ居ました。
後で見たのですが、足元にはヒラメも居ます。
足元から15m程度離れると砂底となります。
ここには夜カレイは居ないようです。
暗いうちはアナゴばかりでした。
AM6:20 周囲が明るくなってきました。背後から日が昇ります。
さあ、カレイを狙って投げ込みましょう。
フィッシャーズさんでアオイソメ4000円分買いましたが、
小さいイソメが多かったです。
丸セイゴ15号に赤風船のゴム片を付けて、
アオイソメ4匹掛けで投げ込みました。
AM7:03 太陽が出てきました。
うーん、カレイ来ませんねぇ。
明けてから、私と地元釣り師との間に、
並継ぎ竿1本だけ持ったキス狙いの地元老人が割り込んできました。
下の写真で、手前に映る1本の竿は老人のもので、
その持ち主の老人は映っている2人組のうち左側の青い服。
2人組の右側の黒い服は地元釣り師で、奇麗に6本の竿を並べています。
日が昇ると、私にはヒトデが掛かるようになってきました。
ここはあの嫌なウミケムシが居ませんね。
それだけでも精神的に楽チンです。
AM10:35
あの6本の竿を並べている地元釣り師は35cmほどのマコガレイをすでに5枚も
上げていました。
(その後も夕方までにカレイ2特大アイナメ1を追加していました。)
なのに私には1枚も来ません。竿先をじっと見つめていますがアタリが出ません。
地元釣り師と私の間には歴然とした実力差が見られました。
目の前にマコガレイが居ることは確かなのに、私には釣れません。
私はこのままボーズなのかな?と思い始めたときに、私の4本の竿のうち
最も左に投げ込んだ竿のラインがフワーッとフケました。
来た来た来た来たぁあああ。
私にもやっと来てくれました。
34cmのオスのマコガレイでした。
チャンス到来です。と思い、4本プラス1本で計5本の竿をカレイが釣れた
ピンポイントへ投げ込んで、2枚目を狙いましたが、最後まで来ませんでした。
しかし、めちゃめちゃ天気が良くて、釣れても釣れなくても、この大自然の中で
気持ちよく竿を振ることが出来ることに感謝です。
この金土日は関東地方はドシャ降りの雨ですが、ここは無風の快晴でした。
PM4:00
体力とエサも尽きたので、終了しました。
アナゴは3匹、マコカレイは1匹だけでしたが、いろいろ学ぶことができました。
次回はもう少し工夫と改良で、地元釣り師に負けないぐらいの成果を出したいと
思います。
下の写真で、大きいほうのカレイ1匹と特大アナゴ1匹を地元釣り師から戴きました。
ふりかえって・・・
今回、この日、このお二人さんと、ちょくちょくお話させていただきました。
まず私のすぐ後にやってきた地元釣り師さん(黒い服)は、
マコガレイを狙って来てます。
やはり狙いがはっきりしている釣り師は上手な人が多いですね。
三脚3つに竿を2本ずつ並べて、じつに美しく並んでいました。
仕掛けは2本針の吹き流し仕掛け、針の形は流線型。
針にはアオイソメを10匹ほどの大量房掛けでした。
何よりも驚いたのは、この日に用意したアオイソメは1キロだそうです。
エサは問屋でまとめ買いするそうです。
そして飛距離がよく出ます。私と同じ硬さの竿、同じ太さのPEラインでも
405CXTの竿で、PE1.5号でも、私の1.5倍は飛んでるようです。
私の届かないポイントへ大量のアオイソメを打ち込みます。
この地元釣り師はこの日35~46cmマコガレイを7枚上げました。
そしておまけに44cmアイナメも上げました。
この日、たった34cm1枚しか上げられなかった私と比べて、
その差は歴然。
あなたをカレイ釣り職人と呼ばせてほしいです。
ほんと恐ろしい実力の持ち主です。
この地元釣り師さん、能登半島だけでなく、北陸一円のポイントをよく
知っておられました、昔、私がよく通った福井新港の南堤防のポイントも
私よりもよく御存知でした。
ほんと恐れ入ります。
次に、私と地元釣り師との間に入った地元老人(青い服)は大きなキスを
狙っておられました。
数よりも型を重視しておられました。
竿は並継ぎ405-CX、PE0.6号で、仕掛けは3本針。
エサはアオイソメ。
飛ばすとリールから
シャリシャリシャリシャリと金属音を立ててラインが出てゆき、
なんと飛距離200mも出ていました。
びっくりしました。驚きです。
そしてオモリが水面に飛び込むときに発する音がしません。
オモリが海底に到着すると、超スローでゆっくりと巻いていました。
そして、その仕掛けに掛かって上がってくるシロギスは22~25cmほどの
大型ばかりでした。じゅうぶん刺身の取れる大きさです。
半日で10匹ほど釣っておられました。
この老人、若いときはずっと競技サーフの入賞常連者だったそうです。
70歳を超える年齢で、200mを飛ばすには、今でも振る練習をしているそうです。
地元釣り師も、老人釣り師も、両人とも、気さくで、紳士でした。
何よりも、「 釣りは趣味、遊びである。」を基調にして、
釣りに対する工夫やノウハウも、私に惜しみなく教えてくれました。
ほんと有難うございました。