ケベックリタイヤ日記

ケベックでリタイア暮らし。ながらえば憂しとみた世も今は忘れた。毎日悦びの種をみつけてぽりぽりかじりたい。

17才

2018-12-19 07:01:20 | 暮す
 寝すぎたと 遅刻をわびる 17さい

おとといがダイアナとの今年最後の交換授業の日。クリスマスの義弟家族の滞在までしばしのんびり。普段手を付けない棚や引き出しの断捨離掃除しよう。

授業はおしゃべりで2時間が過ぎた。若い子と話すたび、いつのまにか自分は時代遅れになり、おばあちゃんになったんだなと客観的に自分を観れてありがたい。アップルプロを買って嬉しくてたまらないダイアナはいろんなこと説明してくれる。授業を書きとるノートは紙も鉛筆もいらない。充電可能なアップルペンシルでなんだって自由自在。学校から指定された本はダウンロードで買った。だから学校に本を持ってゆく必要なし。いろいろ話しながらダイアナの口癖は「あなた達老人世代は、、、」だ。

ダイアナ曰く、ブログなんてとっくの昔に時代遅れ、おじいちゃんおばあちゃんの世代だって。

フェースブックは、おじちゃんおばちゃんの世代だって。

インスタグラムも時代遅れになりつつあるんだって。


話がいろいろ飛んで、なんでエリート校インターナショナルスクール中退したのと聞いたら生徒間の競争意識が激しく、先生方も生徒をあおりそれが嫌だったとのこと。こういった話は何度か耳にした。かつての生徒だった二人も熾烈な競争を強いられる学部が嫌で進路を変えた。

17才の誕生日を迎えたばかりのダイアナは不眠に苦しみ、13才からお薬を飲んでいる。そしてぽつんとこんなことを言った。「自分はこの世に役たたづで無能と感じる」と。一回、メールも電話も連絡なくすっぽかした時があり寝過ごしたとのこと。後でお詫びのメールが入り、ごめんなさいと海苔持参でやってきたことがあった。目を覚ましたら時間で、あわてて駆け込んだり、遅刻したときもある。ケベック人の行動に慣れた私は、相手に期待しないので、休んだり遅刻してもがっかりすることもなく、他にすることいっぱいあるので別なことしてる。つまりAプラン、Bプランというやつ。傾向と対策。

ダイアナは役たたづと思ってるかもしれないが、私には大いに役に立つどころか感謝もん。子供がいないので孫がいない故、こうして孫世代とお付き合いできることをありがたく思う。御礼を述べると、私にぴったりな今彼女が使っている教科書があるから来年からそれを使おうということになった。討論や議論をいかに組み立てるかという本で、ぱらぱらめくりながら、なるほどこんな授業を受けてるからケベック人は口が達者なんだなと思ったし、夫からも、私が感情的にものを言うと「自分の考えをきちんと組み立て説明しろよ」と言われるのも納得。今更遅いよと、ロジックに感情で応戦してるけど。感情は論破する。

時々、いろいろめんどくさくなって、ボランテイアも交換授業も辞めて、残り少ない人生、自分の好きなことだけして暮らしたいという気持ちがよぎる。ダイアナが役たたづで無能と感じるなら、役たたづで無能と自覚する年になってこそ解放感と自由を感じるのが老いの特権かも。