伊達だより 再会した2人が第二の故郷伊達に移住して 第二の人生を歩む

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久しぶりのタジン鍋と最近の息子

2018-05-28 17:20:28 | 家族
 この数年タジン鍋を使っていなかったが

 先日使用

 野菜をいろいろと入れて上に肉を入れて閉じるだけ

 超簡単なのですがネ

 いつの間にか使わなくなった。


 


 息子も元気らしい

  姪のYちゃん提供


 


 
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ジャコシカ46

2018-05-28 15:17:20 | ジャコシカ・・・小説
岸壁に立った鉄さんは、諦めたように言った。

 「船は無理だなあ」

 それから休憩室に入って、汽車の時刻表を見た。幸い30分後に函館行の各駅停車があった。

 「これに乗ろう。ぼやぼやしていると雪になる。今日までの積雪は、まだ11月だから大したこ

とはないだろう」

 汽車で帰ると聞いて、高志は内心ほつと胸をなで下ろした。

 岸壁から見る海は、シケとまではいかないが、既に大きなうねりが出始めている。

 その波の威嚇的な動きを見ていたら、早くも胃の辺りから酸っぱいものが上がってきそうだった。

 船酔いのことを考えると、雪の坂道を下りることなど何ということはない。

 いよいよとなったら尻で滑り下りれば良い。断然、船よりは汽車だ。

 そう思っていたのだ。

 まだまだ、漁師の道は遠い。

 目的の駅は3っ先だ。ここから6っ先の駅までの線路は、全て海際にある。

 山はいくつもの襞を作って海に迫り、岸は鋸状の断崖を作って海に呑みこまれている。

 線路は海と山が攻ぎ合う、ぎざぎざの断崖を串し刺しにして抜けていく。

 一つのトンネルを抜けると、あっと言う間に次のトンネルに突き進む。

 車内は鋭い陽の光の点滅と、機関車の吐き出すいがらっぽい煙の空気に満たされる。

 峠の向こうの6っ先の駅まではこの繰り返しで、道中のあら方はトンネルの中だ。

 高志は以前にこの近くに住む人に、詳しく聞いたことを思い出していた。

 長いトンネルを抜けた時の一瞬の明るさと、そこに開けた奇岩と絶壁の海岸、そしてその先に広

がる海の景色の話しが鮮やかに甦った。
 

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