伊達だより 再会した2人が第二の故郷伊達に移住して 第二の人生を歩む

田舎暮らしの日々とガーデニング 時々ニャンコと

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花と鳥とおじさん

2019-04-16 14:55:10 | ガーデニング
 昨日の午前中鉢の花の第二陣

 が植えてくれた鉢をせっせと

 庭に配置していたら

 どこからともく小柄なおじさんが自転車で現れた。

 ビオラきれいだねえー

 

 と嬉しそうに観賞していたが

 何やら紙のたばを取り出し

 絵を描いている・・・と見せてくれた

 原稿用紙の裏に花がたくさん描かれ

 小鳥も描いていると見せてくれた。

 スケッチ道具を持ってこなかったのが残念・・・と悔やんでいた。

 とても素朴なタッチで上手だった。

 とっさのことで残念

 おじさんと花の絵を写すんだった・・・

 また来てほしいなぁー

 待ってます・・・。

 少し離れた畑の方で作業していた

 マルハナバチみたいだねぇー

  
 おじさんが今度来た時のために

 せっかく買って使わなかったスケッチブックを探し出し

 私がいないときにもしおじさんが来たらあげてネ

 とに頼んだ。

 花と小鳥をこよなく愛しているおじさんに出会い

 ホットな日だった。

 
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ジャコシカ113

2019-04-16 11:18:55 | 演芸(カラオケ)クラブ

 やがて列車は彼等を置き去りにして、静かに動き始めた。



十二


 冬の漁は楽なものではない。

 延縄も刺し網も、定置網も底引きも皆重労働だ。何よりも寒さが体の芯まで凍らせる。

 海の天気は変わりやすく、特にこの海は山が迫り出し、海岸は複雑に入り組んでいる。

 そのため風は海から吹き上げるかと思うと、次には突然峠から吹雪となって駆け下りてくる。

 その度に鉛色の重い海面は、掻きむしられて逆巻く。

 時たまの晴れて眩しい陽差しも、何の保証にも慰めにもならない。

 危険な海の緊張が高志に、発電所の工事現場を思い出させる。

 上の湖から鉄の大口径管を二本、山の急斜面を走らせて、下の発電所に継ぐ仕事だ。

 ルートの伐採をして、菅を載せるコンクリートの架台を作るのだが、生コンの搬入と流しこみ以

外は殆どが手仕事だ。

 斜面を堀り鉄筋を組み型枠を作る。

 そこにリフトで上げられる、生コンを流しこむ。足場の定まらない場所での作業は、素人には難

かしい。 

 毎日怒鳴られながらの仕事だ。

 飯場での集団生活でも、神経を摺り減らす。

 職人達に突き合わされて、連日強くもない酒を飲んだ。

 とうとう三か月も保たずに逃げ出したが、辞めるときは脅されて殺されるかと思った。
 
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