映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

小野寺の弟・小野寺の姉 (2014年)

2019-10-05 | 【お】

作品情報⇒https://movie.walkerplus.com/mv55185/

 以下、上記サイトよりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。

 進(向井理)と姉のより子(片桐はいり)は、幼い頃に両親を亡くしてから20年以上、姉弟2人で穏やかに暮らしてきた。

 ある日、配達ミスで届いた手紙を受け取り相手の家に直接届けに行った進はかわいらしい女性・薫と出会い、かすかな思いが芽生える。進のことが気がかりなより子は、後日、薫と再会するも自分だけ連絡先を渡してこなかった進を怒るのだった。

=====ここまで。

 

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 小難しくない映画を見るの巻、第2弾。何でこれを選んだのか分からないけど、レンタルのリストの上位にあったのか送られてきたので見てみました。片桐はいりさん、結構好きだし。

~~以下、本作がお気に入りの方はお読みにならない方が良いかも、、、です。あしからず。~~

 

◆昭和のドラマかと思ったよ。

 これ、舞台になっていたのだそうで。監督が書いた原作小説を、監督が戯曲にして、主役姉弟を演じたのが、本作でも演じた片桐はいりと向井理だったと。へぇ~。

 ん~、まぁ、ぼけ~っと見たいと思って見たんだから、確かに頭は使わなくて済むんだけど、いかんせん、どうもむずむずしてきてしまった。

 何が起きるわけでもないストーリーといえば、あの『かもめ食堂』がある。どちらの映画も、出てくる人たちは、基本的には皆いい人たちで、ささやかなエピソードたちが物語を紡いでいく。しかし、この2作の決定的な違いは、登場人物たちの“自立度”だ。

 両親を早くに亡くした姉と弟が、距離が近すぎる関係になってしまうってのは分かるんだけど、本作の姉と弟の思考回路は周回遅れどころか、10周遅れくらいなんじゃねーの?と。つまり、2人とも「幸せ=恋愛=結婚」みたいな思考回路なんだよね。これいつの時代のお話?? 別に昭和の設定になっているわけじゃなさそうだし、21世紀の日本の話でしょ? ちょっとなぁ、、、そういう判断軸しか持っていない姉弟って、あまりにも精神的に貧しくない?

 まあ、それは百歩譲って良いとしても、この姉弟を囲む人たちがみんな同じ思考回路で動いているのが気持ちワルイ。一人くらい、もっと違う生き方や幸せがあるんだってことを体現している人がいても良くない? 何なんだこの人たちの住んでいる世界は。ある意味、ファンタジーだよねぇ、これ。

 んで、姉弟2人とも恋に破れたら、やっぱり姉弟が寄り添って近すぎる距離のまま仲良く暮らしましたとさ、、、って、まさに昔話。

 本作に通底するものは“本当の幸せって何?”ってことなんだろうけど、幸せの感じ方は人それぞれだから、本当もウソもないとは思うが、でも、何かに依存した状態で感じる幸せは、やっぱり“ウソ”だろう。ウソが言い過ぎだとしたら、砂上の楼閣、とでも言おうか。

 もちろん、現実世界では、このように兄弟姉妹が寄り添って生きているケースはゴマンとあるだろう。でも、これは映画だ。映画には、やはり希望があってほしい。閉じた現実など、スクリーンで再現されても“本当の幸せって何?”の答えにはなっていないと思うのだけど、どうだろう。

 この姉弟にとって、せめて姉弟のどちらか(ま、弟だろうね)がこの家から出ることが、互いの本当の幸せへの第一歩になるのだと、私は思うのだけど。自ら扉を開ける、、、それがベタであってもこういう作品では描かれて欲しい展開だ。

 まあ、この2人はこれでいいじゃない、、、という意見もあるとは思うし、それが間違いだと言いたいわけじゃない。それに、一緒に暮らしていても、互いに自立した関係ならば結構なこと。生き方に正解はないのだから。

 精神的に自立してこそ、幸せとは実感できるものだと思う。

 

◆その他もろもろ

 向井理は、朝ドラで水木しげるを演じていたときは、かなりマズイ、、、と思って見ていたが、本作ではまあまあ良かったと思う。はいりさんが上手いし存在感が圧倒的なので、イマイチ弱い感じもしたけど。

 それより、ドン引きしたのは絵本作家で進と恋仲になりそうになる岡野薫という女性を演じた山本美月。彼女は昨年だったか、ディーン・フジオカ主演のドラマでもヒドかったが、本作でも一人だけ学芸会レベルで浮いていた。おまけに、彼女の描いている絵本ってのが、これまた稚拙すぎてイタい、、、(これはもちろん彼女のせいではない)。演技のマズイ女優さんなんて大勢いるから、まぁ特筆事項でもないけど、彼女が出てくるとかなり白けたのは確か。

 はいりさんは、相変わらず突き抜けていた。独特の容姿で、本作でもそれがストーリー展開の暗にキモになっている。終盤、及川ミッチー演じる浅野に失恋した後、一人号泣するシーンは、思わずもらい泣きしてしまった。

 本作でもそうだけど、はいりさんは非常に服のセンスが良いと思う。自分の良さをちゃんと分かっているからこそのファッションだなぁ、、、と、いつも感じる。良い女優さんだ。

 

 

 

 

 

 

ひらまつ先生の言い間違いがゼンゼン面白くなくて困った、、、。

 

 

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