「にごうはん」ではありません
突然ですが
「二合半」という漢字
読めますか?
炊飯以外に思いつきませんでしたが、違います。
気になる正解は...
正解は「こなから」でした!
わかりましたか?
現代ビジネス編集部
1.二合半の正しい読み方は「こなから」「にごうはん」?
では二合半の正しい読み方は、「こなから」「にごうはん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、二合半の正しい読み方は「こなから」「にごうはん」の両方になります。
二合半の”二”は「に」、”合”は「あ(う)」「ごう」、”半”は「はん」と読むことができます。
「こなから」は、”小半(こなから)”と書き表されることも多いです。
ただ二合半は「こなから」「にごうはん」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また二合半を「こなから」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「二合半(こなから)」に用いられている”二”は単体で「こ」、”合”も単体では「な」、”半”も単体では「から」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で二合半の意味について解説していきます。
2.二合半の意味について
では二合半の意味について見ていきましょう。
まず二合半(こなから)は「半分の半分(つまり4分の1)。四半分(しはんぶん)のこと/酒または米の1升(しょう)の四半分のこと」の意味として用いられています。
1升の四半分(4分の1)というのは、”2合5勺(しゃく)=約0.45リットル”になります。
二合半を「こなから」と読むと上記のような意味になりますが、
「にごうはん」と読むと「2合5勺/武家の下級の奉公人/身分の低い者を卑(いや)しめていう語」の意味となります。
二合半(にごうはん)が「武家の下級の奉公人」という意味なのは、”昔、武家の下級の奉公人が1日5合の扶持米(ふちまい)を朝夕2度に分けて食べていた”ことから来ています。
このように二合半は「こなから」「にごうはん」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
以上が「二合半の読み方と意味、”こなから”と”にごうはん”正しいのは?」でした。