世界には数千年の長きにわたり存続してきた建造物があります。エジプトのピラミッドなどがそうです。
数千年とは言えないまでも1000年ぐらい存続する建物は世界には多くあります。
わが国にも法隆寺の五重塔は1300年の歴史があるとされています。歴史的建造物は長い時間、その場所に存続しているのです。
さて、それに対して定期的に立て替えられる建造物もあります。良く知られているものに伊勢神宮があります。
伊勢神宮のお宮は20年ごとに建て替えられます。建て替えられると言っても元あった建物を壊してその場所にそっくり建て替えるのではありません。元の場所から少し離れた処に新しい建造物を建てるのです。
これは「元の場所から新しい場所」に建て替えられるので「遷宮」と呼ばれます。新しい建物が出来上がった時、旧来の建物は解体されます。
ですから正確には建て替えではなく「建て増し」と言うべきでしょう。
一般に建物が作り変えられるのは、それが旧くなり使用に耐えないとか外観が経年変化によりみすぼらしくなったとかの理由が考えられます。
ところが伊勢神宮の「遷宮」はそれらの理由で建て替えられるのではありません。
式年遷宮のはっきりとした理由について神宮には記録となるものは残されてはいないということです。
遷宮においては、1万本以上のヒノキ材が用いられその用材を伐りだす山は、御杣山(みそまやま)と呼ばれる、と巨大辞書に記載がありました。伊勢神宮の遷宮には多額の費用が掛かるのですが、これに関わる費用の大半は寄付により賄われるとの事です。
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