今年も「お母さんの木の楽譜を送ってください」という依頼が少なからずきます。
この作品は現場で手書きの楽譜が人から人へ伝わって実践されてきたものです。
私の手元にあったものは抜けているところがあったのですが
何年か前、東京のバーバラさんが、作曲者や作詞者の情報を教えてくださり
全曲を送ってくださったので
打ち直しすることができました。
そのことを私自身のブログにとりあげてから、楽譜を送ってほしいという依頼を少なからず受けるようになり、
全国におられる、この作品を実践したいという要望をお持ちの先生方のためにも
自費出版等後々に残っていく形にできないかと思っていました。
それで、作曲者N先生の連絡先を探し、昨年より何度かやり取りさせていただきましたが、
先生の思いは少し違っていました。
教育実践として残した楽譜で、他人に使ってもらおうと思って制作したものでないこと。
いつか他校で実践されたものを聞いたけれど感動がなくイメージとはかけ離れていたり、
楽譜を送っても後、音沙汰なく様子も聞かせてもらえなかったり、
実践においてはピアノ伴奏だけでなく
シンセサイザー等楽器をするなど表現を高める工夫をすべきなのに歌うだけになっていたり、
音楽で始まり音楽で終わるべきなのに
音楽構成や音楽劇にしたりするのは意向とずれてしまうこと。
等々いろいろな思いを持っておられるようです。
ただ
世に公に出す気は全くないということでしたが、
全国の熱心な先生方が子どもたちと取り組みたいと言ってくださるのはありがたく、
全力で応援したい気持ちにもなるとも言っておられます。
子どもたちと一緒に原作を読み、
お母さんの思い、戦争の愚かさ、社会の動きなどを関連しながら
「最も尊いもの」について考えていきながら曲を演奏してほしいということでした。
もし今後楽譜についての問い合わせがある場合はこの楽譜でと
校正や付け加えをしていただき
エレクトーンやキーボードを入れたらいい個所などアドバイスいただいた楽譜を
つい先日送っていただきました。
それで今までお送りしていた楽譜をもう一度手直しや付け加えをしたいと作業を進めているところです。
私自身の判断としては先生の思いを尊重し、
これからも依頼のあった場合のみ、細々と楽譜をお送りしようと考えています。
もし必要とされる方がありましたらお知らせください。
ただN先生は全国の先生方と話すのはやぶさかではなく
「PCは苦手ですが郵送にて連絡いただける場合には直接お話もしたい」
とも言っておられました。