すずめのどんぐり

オットひとり ムスメ(はぼ)が小6、 ムスコ(ぐり)が小1。絵日記でしたが、さぼり中。

純度の低い正論や理想は響きません

2024年10月16日 | わたしがわたしが

日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞されましたね、おめでとうございます。 理念としてだけではなく、被爆者の立場から身をもって核兵器の禁止を訴えつづけてこられたことが評価され、日本人としてうれしいです。 

I Hear Your Voice (Official Music Video) - Loren Allred

おひざ元の日本政府ですら核禁止条約に参加してないなど、現実がどんどん乖離していっているなか、理想を唱え続けるのは、どんなにモチベーションが高かったとしても タイヘンなことなんだろうなとおもいます。
国は国民の安全保障が責務なので、理想は同じでも現実で何をするかはもちろん違ってきて当然なんですが、だからこそ理想を掲げるのをやめてはいけないし、理想を語る人を尊重しなければいけませんよね。その意味でも、国際的な賞が与えられたことはすばらしい転機だとおもいます。

二学期制の中学生のムスコには秋休みがありましてね。
誕生日近辺でもあるので、記念に?日帰り旅行してきました。
もとはおなじJRなので、乗り継ぎもスムーズで快適です。



やってきました高岡!
高岡大仏を拝観。

すばらしく秋晴れで、どこを歩いていてもキンモクセイが香ってきて
いい気分~♪♫

長く電車に乗るので本が3冊も読めてしまったんですが、そのなかの一冊『味つけはせんでええんです』土井善晴著 にこうありました。

「そもそも味覚と嗅覚は言語中枢とはつながっていない・・・と、解剖学者の養老孟司先生に教わりました・・・ので、味やにおいは、言葉にすることはできないのです。それをさも言葉に変えて伝えているかのようなものは、大まかな枠組みか、感情を刺激する文学的表現です。」
なので、香りをかいだり食べたすぐ後に感想やコメントを言おうとすると、鼻や舌は(というか脳は)かいだり味わったりするのをやめて、分類や言語化の作業に移ってしまうそうです。もったいないですよね。
これ↑、わたしも覚えがあって、たいていそれが起こるのが椀物。だいたい白身の魚とかしんじょ(真薯)が入ってるじゃないですか? つい「これってなんの魚だろ?」とか「このしんじょ、いい出来やな~なに入れてるんやろ?」とか考えはじめるととたんに味がわからなくなる。脳が分類のほうにいっちゃうんですよね。
あと、中華だと麻婆豆腐、いい麻婆豆腐ってめちゃ複雑な味が一度にじゃなくて順番に現れるじゃないですか。あれも「最初に甜麺醤の甘さが来て~」とか考えはじめるともうダメ。あとは飲み物のように流し込むだけのおかずになっちゃいます。判断せず無心でただ食べ物と向き合う時間こそがぜいたくなんですよね。


高岡は道路も広くて商店街も開放的でキレイな街でした。


商店街の屋根の高さがキレイに揃えてある! 歩道もたまたま秋風が
風通しよく吹き抜けていたからかもしれませんが、掃き清めてあるか
のようにキレイで整然としていて、はじめて行ったけど好きかも。。。。



ムスコが路面電車(万葉線)に乗りたいというので一駅だけ乗りました。

 


1両なのでこまわりがきいて、バスのように右左折するのがおもしろい!

さきほどの理想を掲げる人を大事にしないといけないのつづきなんですが、これがわたしの最近の琴線に触れるワードらしく、きっかけはNHK朝ドラ『虎に翼』にでてきた『純度』!

 「正論は見栄や詭弁が混じっていてはだめだ。純度が高ければ高いほど威力を発揮する 」

理想そのままに生きると現実から乖離してしまって異端視されるし、理想を少しでも現実化しようとするとかならず折り合わなければいけないところがでてきてしまう。

「理想とか、その内容である真善美は、私には理性の世界のものではなく、ただ実在感としてこの世界と交渉を持つもののように思われる。芥川龍之介はそれを『悠久なものの影』ということばでいいあらわしている。理想の姿を描写したことばを紹介できないかと思って随分探したけれども、一つも見当たらなかった。しかし理想の姿がとらえたくて生涯追求してやまなかった人たちは古来数多くあげられる。この事実こそ理想の本体、したがって真善美の本体が強い実在感であることを物語るものではあるまいか。私にはそう思われる。理想はおそろしくひきつける力を持っており、(中略)これは違うとすぐ気がつくのは理想の目によって見るからよく見えるのである。そして理想の高さが気品の高さになるのである。」(前述土井先生著書内引用、岡潔『春宵十話』「情操と智力の光」より)

これを『純度』のひとことで表現したとらつばの脚本家さんすごいわ😵 

 

富山ブラックラーメン!
汁をレンゲですくうと濃いたまり醤油のうえに透明な脂の層が乗っていて
こ、これがドラえもんとドラミちゃんを分けたラインか😂 
(昔読んだ『ドラえもん百科』におなじオイル缶の古くて濁った
オイルでつくったのがドラえもん、キレイなのでつくったのが
ドラミちゃん、だからふたりはきょうだい、っていうのがあった)

とはいえ、おいしかったです😃 ・・・・・最初はね
終わりのほうになると醤油が舌を刺してきて
いつもはスープまで完食する親子ですが、 
今回はあきらめました・・・・でも、富山行ったら
また食べるかも。名物はそれでよし!!

現実あっての理想で、理想をめざしての現実があるんだけど、現実に一歩でも理想が歩み寄った瞬間、寅子に「純度の低い正論は響きません!」と一喝されてしまうっていう・・・・いや、石破総理もタイヘンだよね😄 理想を語ってればいいおっさんから党首、行政の長だもんね😂 

とはいえ、理想は共有されてはじめて輝くことができるんです。

おなじく列車旅のお供の本「真夜中のディズニーで考えた働く幸せ」鎌田洋著より
「人を鼓舞するためにはいろいろな方法があるが、一番の特効薬は気高き理想を臆面もなくまじめに情熱をもって伝えることだ。
人は普通のことでは燃えない。
まだ見ぬ理想を提示されると、それを目指して頑張れるのだ。」





そして、旅の目的 観光列車べるもんた!
Belle Montagne et Mer

ボランティアの観光ガイドさんが車内を盛り上げてくれて
とてもたのしめました!気動車のずんずん来るカンジが新鮮!
車内でお寿司や地酒、地ビールもたのしめます。

車窓は額縁風で立山連峰が絵画のように切り取られています。


 
キハ40と47
ムスコに撮影のポイントを聞くと、これを撮れと
キハ40のほうにしかないそうです。・・・オタクぅ

そして城端に着き

このお寺の城下町?土蔵群を見てきました。


木張りの外壁がつやつやしててめっちゃ素敵♫


内側は曳山の展示会館になってました



金ピカで重厚感あって素敵♫ 絹織物の産地らしいのに
そういう繊細な織物系じゃなくて がっつり金箔!て
とこがまた土蔵群とあいまって見ごたえあります。 

ところで、踊る大走査線再放送にドはまり中!新作も見に行く予定!



これも現実と理想の物語だよね。一方的に理想を背負わされた室井愼次が
理想を追って現実の映画に出ない織田裕二のかわりに現実の映画にでるっていう・・
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