こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

八正道

2010年07月06日 | 仏教
いや~、今年の梅雨は、すっかり梅雨らしく・・・。
ここんところ、ほぼ毎日、濃い霧の中にすっぽりと。
青空が恋しいなあ。
毎日ジュタ~っとしてます。
でも、森の樹木や苔たちはきっと喜んでいるに違いない。

さて、

八つの正しい道は、
1.正見・・・正しいものの見方です。智慧ですね。不邪見など。
2.正思・・・正しい考え方、思い方です。善悪の分別や客観的なみつめ。
3.正語・・・正しい言葉。不悪口とか不妄語とかですね。
4.正業・・・正しい行いです。不殺生などですね。
5.正命・・・正しい生活。具体的には戒律を守ることです。
6.正精進・・・正しい努力です。怠ることなく励むことです。
7.正念・・・正しい記憶。仏の教えをしっかりと自分のものにしてしまうことです。
8.正定・・・正しい禅定。瞑想ですね。

この「正しい道」の 正しい っていうことが、
具体的によくわからなかったりするんですよね。
正しいの基準というのか、何をもって正しいとするのか。
でも、お釈迦さまはそのことをきっちり示されています。
正しい道とは、「中道」を生きるということなんです。
そこで中道とは、

「二つの極端に親しみ近づいてはならない。
第一の極端は、欲望と快楽にはまり込むことである。
これは劣っており、卑しく、不利益と結びついている。
第二の極端は、疲弊にはまり込むことであり、
これは苦であり、賢くなく、不利益と結びついている。
・・・この両極端を捨てて、・・・。」

と説かれています。
このような「極端な」あり方を離れる姿勢こそが、
「正しい」生き方であると。
バランス感覚ですね。
一つのことにこだわりすぎて、
別のことをおろそかにしてしまうことがないように、
ってことね。

このバランス感覚の重要性を強調することには、
お釈迦さまが最初に説法された相手が、
これまで一緒に苦しい修行をやってきた修行仲間であったってことも、
大きな関係がありそうですね。

ともあれ、この中道の精神は、
仏教に一貫した重要な部分であります。
様々な場面で、このバランス感覚の大切さが示されます。

コメント
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