こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

潮音院の沿革と文化財(中学生の社会科学習資料)

2014年02月12日 | 仏教

 「遠海山蓮華寺 潮音院の沿革とご本尊、そして文化財。」

  ・起源:平安末期。
  語り伝えられる所に依れば、平家の落人武将「樋口光盛」が住した庵寺が、
  潮音院の始まりと伝承されている。(『目盲ケ原物語』潮音院縁起より)

   
 ・延徳年間(1494)に現在地に建立(山津波により、寺院境内消滅)
 山津波によって押し流された石塔の一部が、今も参道脇にまつられている。
  

  ・中興:天正2年(1574)

  ・当山は、平戸25代藩主 信(道可公)ゆかりの聖地。
 道可公の隠居寺院「印山寺」にあった印山寺梵鐘
 1714年十月吉祥日   願主 当寺十三世住職 法印盛陽
    同  長峰長右衛門の尉(じょう) 次政(つぎまさ)   
            前佐賀住 谷口安左衛門
                                                              
  ・寛永4年(1627)に快深により本格復興

 ・平戸印山寺の末流寺院、平戸松浦藩祈願所として代々の藩主より寺領を賜る


  ・信公の指定に始まり、30代雄香公、31代藩主篤信(松英公)、33代藩主誠信(安 靖公)、
 らのお墨付きが現存。

 ・ご本尊は、聖観世音菩薩(寄せ木立像、金箔仕上げ)

 ・脇本尊は、鎌倉時代の不動明王立像と、大日如来座像。

 ・秘仏として、薬師如来掛け仏 銅製 (平安時代)が現存する。

 ・その他、「印山記」潮音院写本(快深による写本)・・・戦国記
 道可公33回忌に当たる年であることから、道可公供養のために写されたモノと推察される。
 現存する印山記写本の中では、最も古く、また体裁も良い状態。
 その他、多数の古文書が、古文書郡として現存する。
  

 ・明治初期、廃仏毀釈の波に飲み込まれ喪失した諸寺院の什物が、
 その難を逃れ、この潮音院にたどり着き、今もなお大切に保存されている品も多く現存している。
平戸安満岳西禅寺の修行者が製作した光明真言マニ車型経筒

 田平町弥勒寺に奉納された「仁王護国経」二巻。
 
 



 

 

コメント (3)
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