今年度の役員研修会、梅雨のさなか、思いのほか良い天気に恵まれて、
善き哉善き哉。菩提寺本堂において旅程安全を祈願したあと、いざ研修。
最初の研修地は、早岐上原町にあります「浄漸寺」さま。
県指定の文化財「銅造如来蔵」。高麗仏です。高さ60.0㎝、の青銅製。慶長10年(1605)年、平戸藩主松浦鎮信時代に平戸の曹洞宗勝音寺の本尊であったとか。歴史の荒波を乗り越えて、今穏やかに安住されていました。
平山征男画伯の絵画をはじめ、目の保養になる絵画が飾られた応接部屋でお茶を頂く。
このお寺の境内には、数百本のもみじが植えられていて、今年の秋には、もみじ祭が開催されるとか。目下、もみじの里を整備中の潮音院関係者としては、興味津々で境内を散策です。
次に訪れたのが、福石観音さま。このお寺は、昔から地域に名の通った有名なお寺です。参拝前に、石造りの「願いかなう輪くぐり」をしてお清め。
ご本尊十一面観音さまのお堂前に参拝。奥様の明るいお声に誘われ堂内に参らせていただき、ご住職様から愉快で楽しいお話を拝聴しました。このお寺は、九州七観音のひとつで、 安産祈願の観音様。行基が、十一面観音を刻み本尊とし、岩穴に安置。後に、弘法大師が唐からの帰途、諸人救済のため五百羅漢を刻んだとされてるそうです。
中央がご住職で、右側は、おびんずるさまです。
取れたての梅に時間を掛けて手を加え、デザート風に仕上がったおいしい梅を頂きました。奥様が徹夜で仕込んで下さったとか。有り難うございます。おいしかったです。お土産まで分けて頂き感謝です。葉茂る季節に一層映えて見える伽藍。
街中にあるにもかかわらず、独特の異空間です。
福石観音さまをあとに、一行は鹿子前町へ。そろそろお昼の時間です。
「はなみずき」というサスパで昼食です。
食休みは、鹿子前港でのんびり。みんなほっこり。
さて、お昼休みも過ぎて、本日最後の研修地「東漸寺」さまへ。
葉耀く巨木、くすのきがお出迎え。樹齢五百年。さすがに迫力があります。
入り口の山門は、平戸藩主熙公が寄進されたもので、今もしっかりと多くの参拝者を迎え入れています。本尊は薬師如来。今年、平成の大修理が無事に終わり、1年ぶりにお寺に帰ってこられました。ご住職からは、そのいきさつを丁寧に教えて頂きました。
歴史的な棟札に記されている内容を、ひとつひとつわかりやすく解説。東漸寺の歴史を貴重な史料を基に説明して下さいました。
江戸時代初期作の青銅鏡である魔鏡を紹介。実際に魔境に光を当てて、映し出される映像を見てビックリ。又このお寺は、愛宕山の勝軍地蔵菩薩の祭礼を行う事で有名なお寺。特に明治時代の廃仏毀釈でどのような推移があったのか、詳しく解説下さいました。
江戸時代に描かれた平戸御城下の地図を披露。ご住職のご先祖様(松浦藩のお武家)が描かれたモノとか。現代の平戸市内と概ね変わらないところがわかり、一同驚き。笑
まあ、なにしろ、おもしろいモノがたくさん。まだまだいろんな歴史資料があるそうですが、次回の楽しみということで。他にも、美しい伽藍や庭園、すばらしい設計の位牌堂、そのほか多数の什物には、参加者一同感嘆の声を漏らしていました。広い客殿でお茶のお接待。
住職様を囲んで、多岐にわたるいろんなお話を語っていただき、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。こんな美しいお庭を眺めながらお茶を飲める幸せ。
このお寺のカエルがうらやましい。
さてさて、我等が菩提寺潮音院。今日の研修を無駄にすることなく、なお一層の山門興隆に励んでいきましょう!まずは何から考えていきましょうか?